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やる気が出ないと悩む前に。やる気を論じること自体が、そもそも間違っているかもしれない。

「やる気って、どうしたら出るの」「やらなきゃいけないことは分かってるけど、やる気が出ないんだよねー」

そういうこともある。だって、人間だもの。

やる気について、まりこさんから学んだことについて書いてみます。

※この連載は、ボクが新卒でお世話になった「吉原 アスマラ まりこ 元社長」との回顧録です。ボクの「もう1人のお母さん」です。
まりこさんは、インドネシア人とのハーフで、インドネシア在住。JACリクルートメント インドネシアを設立し、今はエンジェル投資家として、インドネシアと日本をつなぐ事業を展開中のバリキャリです。

※noteのマガジンにまとめていきます。

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まりこさんの教え 2つ目 【情熱】
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まりこさんが社内で仕事を振るとき、相手の何を見ていたか。

【その人に情熱があるか、ないか】でした。

「あの子は情熱があるから、この案件はあの子へ。あの子は(この案件には)情熱がないから、別の子へ」

そんな振り方でした。

成績はそれほど関係なかったように思います。(とはいえ、情熱と成績は、比例していましたが笑)

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まりこさん自身も、情熱の人です。

ビジネスと人材紹介への情熱は、ヤケドしそうなほど、熱いものでした。
近くにいる人へ「熱」を否応なく共有しちゃうので、カリスマ性ってこういうものなのかなーとか、当時はふんわり感じていました。

ただ、まりこさんの情熱とは、気合と根性だー!!という根性論を押し付けるようなブラックになりがちなものじゃなくて、

まりこさん自身の内側からくる…

なんというか…

「ビジネスへの愛」のようなもの。

まりこさんは、ビジネスが好きです。誤解をおそれず、わかりやすく超訳して、平たく言えば、「趣味」でビジネスしている感じです。

稼がないと生きていけないから やっています…

というのではなく、

【好きだから、やってしまう】

そんな感じなのです。

その日その時で、やる気が出る、やる気が出ないという次元ではない。ファッション好きが自然とファッション情報を見ちゃう、サッカー好きが自然とサッカー観戦しちゃう。そういう感じです。

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ちなみに、「ビジネスが趣味」というと金の亡者みたいに聞こえてしまうかもしれません。だから補足しとくと、まりこさんの場合は、むしろ「人助けが趣味」って感じです。そして、お手伝いした一部の人から、感謝の気持ちの代わりとしてお金をいただく。

というのも、「お金を稼げ」とは一切、教えられたことありません。

代わりに、いつも「人助けしなさい」「人のためになることをしなさい」と言われていました。

でも、同時にこうも言っています。

「人助けが、ビジネスやお金につながることも本当。だから、売上というのは、どれくらい人助けできたかを計る "ものさし"。だから私(まりこさん)は、売上という数字を追い求める」

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当時は、そんなもんなのかなーという程度でしたが、考え直してみると、一般的な人と考え方の順番が逆だったようです。最近、副業が流行っていますが、一度立ち止まって考える必要がありそうにも思うのです。

お金がほしい!→人材は金になる!→人材ビジネスだ!

ではなく

人助けしたい!→私が得意なのは人材紹介だ!→結果的にお金になる→さらに求められるからビジネスになる

という順番だったようです。副業だったものが、「自然と」本業になっていったイメージです。

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成果を残すためには、行動しかない。

それは、イヤイヤやっているレベルの行動では足りない。

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ここまで書いてきて思い出したことがあります。まりこさんとの会話です。僕が小学生のころ、コックさんが夢だったという話をしました。

すると、「あなた(藤倉くん)には難しかったでしょうね」と、一刀両断‪w

理由を聞くと「一緒にご飯を食べに行っても、まったく、食べ物への興味を感じられないから」ということでした。

「料理に情熱がある人はレストランに行った時に、自然と、材料や調理法について興味を持つものだ。いつも自然に考えちゃうから、上達する。」

言われてみれば、ごもっともです。

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話は飛びますが、「天職」のことを、英語ではCalling(コーリング)と言うそうです。電話のコールです。神から呼ばれる、という意味合いかららしいです。

まりこさんも、人材紹介の前は、たくさんのビジネスをやったと聞いています。いろんなビジネスを試すなか、人材紹介サービスでたくさんの人に求められ、かつ、まりこさん自身の性分にも合っていた。

だから、人材紹介はまりこさんの天職になりえたと勝手に分析しています。

そして、今は、エンジェル投資家として、いろんなプロジェクトを立ち上げているようです。人材紹介は好きだけれど「経営者」より「投資家」が向いていたのだと気づいたそうです。それに気づくまでに15年間、経営者として会社を大きくされてきたのだからすさまじいです。

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しかし、僕はといえば、ゆとり世代あるある(なのかな?)で、「情熱」ってよくわからないんです。こっ恥ずかしい気分です。

甲子園での敗退や、部活引退、イベントの打ち上げなどで泣いている子の気持ちが、全く分からないです。

でも、情熱を感じたことがないことに、それなりにコンプレックスも感じていて
だからこそ、情熱を向ける先を求めて、こんなヘンテコな経歴になったのだと思います。

大学卒業→人材紹介→税務会計→製造業→塾講師。これがボクの経歴です。

もともと、人材紹介から税務会計への転身したのは、社内異動です。それから、管理という「業種」を軸に「業界」を変えてきました。

そして今は塾講師として働きながら、「教育」に対して自分の適正を感じています。

人から求められているかはまだ微妙なところですが、でも、塾講師という職にたどり着けたのは、常に、自分のやりたいことを求めて、探し続けたからだと思っています。

*

結局、やる気が出る、出ないと考えている時点で、なにかが違うのかもしれません。やる気が自然と出てくる何かを探しつづけることが大切そうです。

だからといって、すぐに転職しろというわけでもありません。好きなことを仕事にしろと、短絡的に言いたいわけでもありません。

ボクが社内異動をきっかけに、業界を越えて転職したように、
まりこさんが、人材紹介にたどり着くまでに、通訳やホテルで働いていたように、興味のあることに手を出し続けていくのがよいかもしれません。

今の仕事がつまらないなら、興味のあることに、まずチャレンジしてみるのはどうでしょう。趣味としてでも、副業としてでも、どんな形であれ、やってみると何かが見えるでしょう。
それに、今の仕事も全部がつまらないわけではなくて、好きな部分、ちょっとは楽しい部分もあるはずです。それを軸にして考えてみるのもいいかもしれません。

また、まりこさんが「経営者」ではなく「投資家」に転身するまで15年かかったように、5年10年で、見つかるとも限りません。

ボク自身も一旦は教育業に適正を感じていますが、引き続き、興味のおもむくままに、いろんなことにチャレンジして、情熱の矛先を探し続けようと思います。

■■教訓(ポイント)■■

やる気が出る、出ないと考える前に、
「やる気が出てしまう」ものはなにか。

そういう情熱の対象は、探し求めて、はじめて見つかるのかもしれない。

もともと情熱を感じやすい人もいるけど、
そうではない人は、いろんなことに挑戦していく必要がある。

また、今すぐに、1つに決めなくてもいい。むしろ、移り変わるものだと考えて、今できることから少しずつ進んでいくのはどうか。

■■以上■■


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