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日本国が「目指したもの」3~我が国の『家族のかたち』を考える~(完結編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座61ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。


さて、

前回まで


わが国の歴史から『家族のかたち』について考える


のテーマでお話をさせていただいています。

前編・中編・後編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、ご覧になってから、見てくださいね!


前回は、内閣府の世論調査をもとに
国民が『選択的夫婦別姓制度』に対してどのように感じているのかを
整理してまとめてきました。

今回は、いよいよ完結編。
これまでのお話をまとめ、
日本国が目指してきた「家族のかたち」を考えていきましょう。






1)『夫婦別姓』にするといいことがあるのか?



では、『選択的夫婦別姓』を推進する方々は、
『夫婦別姓』にすることでどのような良いことがあると言っているのでしょうか?

最後にここを見ていきたいと思います。


まず、一つは、「旧姓を使えることで仕事上、生活上便利だ」ということ。

この考えは、
たしかにそのような場合もあると思うので、
旧姓使用の法整備を進めることで解決できるのはないかと思います。


次に、「女性の自己喪失感がなくなる」というもの。

結婚したら、自分の姓が替わる。私のアイデンティティは失われてしまう。
自分が否定されたような気持になる。

という人が、先ほどの調査からも分かるように9%います。

結論から言うと、勉強不足です。

どういうことかというと、山田花子という人がいたとしましょう。

その人のアイデンティティは、「花子」です。

「山田」というのは、その人の名前ではありません。
「花子」が名前なのです。

「山田」というのは、家名なんです。

「山田」さん家に生まれた「花子」さんなのです。

その人に専属のアイデンティティは「花子」なのです。

「山田」さんの家に生まれた「花子」さんが「渡辺」さん家に嫁いだ時に、
「渡辺」さんの家に嫁いだ「花子」さんになるだけなんですよ。

そのような結婚も含めて、アイデンティティなのです。

そもそも、「山田」も「渡辺」も家の名前です。
本人の名前ではないのです。

姓や苗字というのは、家名なのです。


では、なぜそこまでして「山田」にこだわるのか?

自分の親が「山田」できょうだいも「山田」で、
おじいちゃんおばあちゃんも「山田」で
「山田」家で生まれ、
「山田」家で育ったから
「山田」という家名に愛着を持っているわけですよね。

それは、家名ですよね。

だから、
〇〇の家で姓を共有して生活してきたから出てくる
アイデンティティなわけです。

そして、
「山田花子」さんが、「渡辺」さんと結婚し、
「渡辺花子」さんになったら、
「渡辺」さんと結婚し、生まれた子も「渡辺」さん。
「渡辺」家の人間になったわけですから、
それはそれで、アイデンティティなわけです。

結婚した人が嫁いだ家に入る場合、旧姓があって、今の姓がある。

それをすべて含めて、自分自身のアイデンティティなのです。

もしも、『夫婦別姓』にした場合、
「山田」も「渡辺」も家名ではなくなります。単なる記号になるのです。

別姓を選択したことにより、
自らの手で家名を喪失させることになってしまう。

結果的に
自分のアイデンティティを喪失させることにつながってしまうのです。

これでは、本末転倒だと思いませんか?



2)日本では、なぜ妻を「奥さん」「カミさん」と呼ぶのか?~本当の男女平等とは?~




3番目は、「女性の地位が上がる」というもの。

結局、
やれ「差別だ!」やれ「ジェンダーフリーだ!」みたいなことを言って
選択的夫婦別姓にすることで女性の地位が対等になるというのですが、

本当ですかね?

アンケート調査からも分かるように、
大多数の人は、夫婦同姓を望んでいます。

夫婦別姓を望む者同士である9%でなければ、実現することはありません。

相手があってこその夫婦別姓なので、
『選択的夫婦別姓制度』が導入されたところで、
急に別姓にする女性が増えるかといったらそうとは言い切れません。

ちなみに、夫婦別姓を導入している国で有名なのはアメリカです。
アメリカでは、姓をどうするかは自由なのですが、
①別姓、②同姓、③一部を結合、④ハイフンで結ぶ、⑤ミドルネームの5種類があるのですが、別姓を選ぶ女性は、全体の22%です。

ほとんどの女性は同姓を選んでいるんですよ。

こんなに自由なのに、22%なのです。

日本では、入り婿は4.5%。よく少ないとジェンダーフリー論者は語りますが、アメリカは、3%未満なのです。

なんと、夫婦別姓先進国なのに、日本よりも低いんですよ。

けっして女性が自由に決められるなんていう社会にはなっていないんです。

だから、『選択的夫婦別姓制度』を導入したところで、ジェンダーフリー論者が夢見る男女同権の社会にはなりえないということなのです。


そもそもそんなことで地位が上とか下とかそんな基準になるのでしょうか?

そもそも『選択的夫婦別姓』が世界各国で採用されたのは、
女性が結婚後も生家の姓を名乗る「入り婿」という制度が存在しないための措置だったのです。

日本では、すでに婚姻時にどちらかの姓を名乗ってもよいとする
「選択的夫婦同姓」が認められていました。

日本では、
なぜ、結婚した女性を「奥様」「カミさん」と呼ぶのでしょうか?

武家の本分は戦闘です。
女性の義務は出産のみ。
したがって、寝室がある家の奥にいるから「奥様」なのです。

一方、
庶民の妻は出産育児、家事に加えて農業・商業など家業を手伝うので、
男性よりも果たすべき義務が多い。

現代でも、多くの女性はパートタイムなどで働き、
夫の収入不足を助けつつ家事育児をこなす。

だから、家の中で一番偉い「カミ」の称号を得て、
「カミさん」と呼ぶのです。

家の中では、もともと女性の地位は高いのが日本です。


いつも思うことが、女性を男性化することが男女平等なのでしょうか?

僕は、そうは思いません。

男性と女性、それぞれの姓を尊重することこそ、
真の男女平等だと思うのです。




4番目は、「女性でも家名を残すことができる」というもの。


そもそも『選択的夫婦別姓制度』を導入したところで、
お互いに別姓を同意しなければ実現することはできません。

また、夫婦別姓にした時点で、「苗字」は家名ではなくなります。


5番目は、「出生率が上がる」というもの。

結論から言うと、上がりません。

外国を見ると分かります。
『夫婦別姓』の最先端を行っているフランスでは、
夫婦別姓以降、出生率は上がってきたのですが、
2007年の段階で、15年前の低い段階に落ちてしまっているのです。

結局、
フランスは移民をどんどん入れて、貧困層の子がどんどん増えただけで
夫婦別姓によって増えたとは言い切れないのです。


6番目は、「結婚しても結婚したことがバレない」というものです。

結婚するとほとんどの夫婦は、夫の姓を名乗るようになります。
そして、
男は、結婚しても苗字が変わらないから結婚していることがバレない。
そんなのズルいじゃないか。女も結婚したことがバレたくない人もいるんだ。
その理由は、プライベートのことは知られたくないという人がいますが、

中には、女も独身を装って、男と同じように不倫がしたいという人もいるみたいです。


これって選択的夫婦別姓をする理由になりますか?

ならないですよね。
不倫をする自由なんてありません。不倫は違法です。


このように、
『選択的夫婦別姓』に制度を変えたところで、
よいことはほとんどありません。
行き過ぎた個人主義がかなり大きく思考に影響を及ぼしていることが分かります。


3)『夫婦別姓』にするとどのようなことが危惧されるか?




では、
反対に『選択的夫婦別姓』制度を導入してしまうとどのようなよくないことが起こるのか。

まず、「どのような社会的影響があるのか、
予測しようとしても、予測しきれない」
ことです。

次に、「夫婦であることを一生証明し続けなければならない」ことです。

夫婦であることの証明って私たちは、
あまり意識しないで「苗字が同じだから夫婦に違いない」と
認識していますよね。

しかし、もしも、夫婦が別姓になったらどうなるでしょう。

この夫婦が法律的に結婚しているのか、それとも事実婚なのか、分からなくなります。

また、
親子で苗字が異なる場合、本当に親なのかを証明する必要があります。

行政上の様々な手続きの際に、
苗字が異なることで夫婦であることを証明する機会が今よりも、
確実に増えます。

そして、それは、一生涯続きます。

さらに、夫婦別姓の人だけ夫婦である証明書を出すのは、
不公平だ!とか言い始めたら、

夫婦同姓の人ですら夫婦であることの証明書を出さなければならないということにもなりかねません。

これでは、夫婦も行政もやることがさらに増えて負担が大きくなってしまいます。

ほかにも、子どもへの影響もかなり大きくなります。

夫婦別姓になった場合、子どもは必ずどちらかの親とは別姓になります。

また、
制度設計によっては、きょうだい間で姓が異なることもあるでしょう。
子どもは、父親と母親の二つの姓を背負いながら生きることになります。



前回の記事で取り扱ったの世論調査でも、
「夫婦の名字・姓が違うことによる、夫婦の間の子どもへの影響の有無について、どのように思いますか。」に対して、

「子どもにとって好ましくない影響があると思う」
と答える人は7割を超えています。

夫婦間の子どもの名前は、
生まれてから14日以内に決めなければなりません。
『選択的夫婦別姓』制度が導入された場合、これまでは、子どもの名前を考えるだけでよかったのですが
名字もどちらにするかを決めなければなりません。


では、もしも二人の間で14日以内に決着がつかず、
名字が決まらなかった場合どうするのか。

平成30年に立憲民主党と共産党と社民党が合同で『夫婦別姓に関する案』を出しました。



これによると、


『家庭裁判所が決定する。』



(笑)。


まさかの家庭裁判所が決めなければなりません。


これには家庭裁判所の裁判官も困ってしまいますよね。


じゃんけん?くじ引き?

どうやって決めればいいのでしょう。

仮に決まったとしても、

子供が成長していく中で、
なぜ自分は姓が異なるのかを考える時が来るでしょう。

そのようになった時に、
「両親で意見が合わなかったから、家庭裁判所が決めた。」なんて聞いたらもう…。


これだけ見ても、子どもへの影響は相当大きいですよね。


他にも、
アンケートではこのようなことに影響が生じるのではないかと出ています。



4)『夫婦別姓』は日本の家族観を崩壊させる。



『選択的夫婦別姓』制度を導入した場合、
確実に日本の家族のかたちは崩壊します。

家族の一体感は薄れ、個人主義がさらに拡大します。

「姓が異なるだけで家族の一体感がなくなるなんてない!」
なんて声も聞こえてきそうですが、

『選択的夫婦別姓』制度を導入した場合、
名字は「家名」ではなくなるので、
『〇〇家』という概念は薄れていき、次第になくなります。

例えば、すでに『選択的夫婦別姓制度』を導入している国である、
ドイツ、イタリア、フランス、デンマーク、スウェーデン、ハンガリースペインなどの欧州の国々では、
婚姻率が4割以上も減り、離婚率が2倍に増えました。
婚外子の割合が5割以上になりました。

そして、
従来ヨーロッパにあった家族制度は完全に崩壊してしまったのです。

完全に個人主義になったのです。

個人的に家族の絆を語るのは自由ですが、
社会全体で考えたときに、
夫婦別姓にすることで何も影響がないとは言えないのです。



5)日本国が目指したもの~日本人にとって「家族」とは?~




人は、一人では生きていくことができません。

その最小単位が「家族」なのです。

その「家族」というものは、いいことばかりではありません。

家族だからこそ対立することもあります。

殺人事件の多くは家族同士です。

家族だからこそ悩む。

家族だからこそ言えない。

それでも、人間は一人では生きることはできません。

親がいて、子どもがいて、
親としての役割、子どもとしての役割、兄としての役割、姉としての役割、弟としての役割、妹としての役割。

本人が意識するかしないか、好き嫌いにかかわらず、
そのように役割を担っているのです。

「家族がすべてだ!」というガチガチの制度では生きづらい。

でも、一方で親と子供の違いは生まれたタイミングが早いか遅いかだけで、家族はバラバラで無関係だ、というのも何か違う。


日本では、
古来より、適度に「家族」というつながりを大切にしてきた
のです。

「家族」があり、「会社や学校」があり、
「地域」があり、「都道府県」があり、「国家」がある。
そして、「日本人」だというものがある。

「家族」を愛せない者がどうやって人類を愛すことができるでしょうか。

いちばん自分に近い存在である「家族」を愛せずに、
どうやって「地域」を「国」を愛することができるでしょうか。


一見、つながりがないように見えて、実はすべてつながっているのです。

だからこそ、
我が国の「家族のかたち」を考えることは、
生き方を考えるうえでも欠かすことができません。

「価値観が合わないからなんでも変えよう!」という前に

まずは、日本の伝統文化を学びませんか。




自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。


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