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目的を果たすための必須機能 #17 マネジメント

何らかの目的を果たそうとした場合、その基準が高い程、当然ながら難易度も高くなります。
また、意外かもしれませんが、期限が長い方が難しくなる場合もあります。

そのため必要となってくるのがマネジメントです。
逆にマネジメントせずに、闇雲に取り組んだ場合、努力に対してなかなか成果が伴わないとなりかねません。

マネジメントの提唱者であるピーター・ドラッカー氏は、その著書である「マネジメント 基本と原理」の中で、「マネジメントは、組織に特有の使命、すなわち、それぞれの目的を果たすために存在する。」と示されています。
これは、企業を対象としていますが、個人レベルでも同じ捉え方をして良いと思います。
また、企業の目的は、顧客の創造とも示しています。

目的を果たすためには、何らかの資源が必要となります。
企業であれば、ヒト、モノ、カネ、情報などと呼ばれる経営資源です。
しかし、漠然と資源をかき集めたら良いものでもありません。
それらの価値は様々です。
そのため質、量、タイミングなどのバランスを最適化、最大化して、顧客に提案する必要があるからです。

例えば、企業が、顧客を創造するためには、顧客が望む価値を提供できなければなりません。
また、その価値が他社と差別化できなければ、利益を得ることも出来ません。

そのために、マーケティングとイノベーションを駆使して、USPと呼ばれる価値づくりと価値提案を行いますが、これも、マネジメントの一環です。

マネジメントでは、異なるカタチの経営資源を組み合わせて、答えのない大きなパズルを完成させるようなものなのかと考えます。

マネジメントを機能させる上で、最初に大切なのは、目的の具体化です。
目的レベルだと抽象的な場合が多く掴み処がありません。
そのため具体化させた目標に因数分解すべきです。
目的を果たすための目標ですが、必ずしも1つとは限りません。
むしろ、リスクヘッジも考えたら3つくらいの目標を設定すべきかと思います。

具体化には、5W1Hが一般的です。
・WHY(なぜ)・WHAT(何を)・WHERE(どこで)・WHEN(いつ)・WHO(誰が)・HOW(どうする)
より具体化させるために細分化した6W3Hという考え方もあります。

次に、フィードフォワードという手法があります。
これは、時系列的に将来の目標に対して、現在の組織や個人として、不足しているギャップ(問題)部分を可視化させ、それを課題として取り組むものです。
課題が具体化することで、より生産性の高い行動につなげることが可能となります。

その意味でも、マネジメントサイクルとも呼ばれるPDCA管理は有益です。

この手法は、課題の解決に向けて、計画P、行動D、検証C、改善Aを繰り返し続けて、望ましい結果に近づけるものです。

もちろん、1度や2度、回したところで課題の解決ができるものではありません。
PDCAで大切なのは、回し続けることにあります。
適正なPDCAを回し続けることで、確実に目標達成に近づくはずです。

しかしながら、PDCAが回せずに行き詰まることが出てきます。
PDCAが回るのが滞るということは、当然ながら目標達成には足踏み状態になると言うことです。

その様な時に効果的なのがフィードバックです。
まず、行き詰まるとは、その原因を自分では特定出来ずにいると言うことです。
そのため、分析能力の高い第三者が、検証や改善の助言をして、PDCAの進捗を促す手法です。

フィードバックですが、企業であれば、マネジャーなどの上司が行うべき職務です。
しかしながら、個人であると、第三者が存在しません。
その場合にお勧めなのが、セルフフィードバックです。
これは、本来、第三者が行うフィードバックを自分自身で行うことです。
振り返りや復習と捉えたら良いかと思います。
そのために、事前にチェックすべき要点を数値などの客観的なもので設定しておく必要があります。

マネジメントの事例や手法は多岐に渡ります。
企業や人の数だけ無限大に存在すると言っても良いのかもしれません。
どのような状態の時に、どの手法を戦略的に取り入れて活用するのかも重要なマネジメントとなります。

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