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振袖と卒業~奇人と闇の軍団編~

劇団WAGNASオンダです!

街を歩いていて振り袖姿の若い女性を見かけるようになって、あ、卒業式か…と懐かしいような思いになっています。

さて、振袖と言えば少しもう過ぎましたが成人式も出番ですよね!

僕は専門学校卒なので、成人式も専門の卒業式もハタチの時となり、ゆえに親がスーツを買ってあげようか?なとどと言ってきましたが、「成人式なんてバカの行くものだ。私は行かんぞ」みたいなことを言って、本当に行く気もありませんでした(笑)

まぁスーツは結局専門の卒業式前に買ってもらったわけですが…。
ですが成人式の当日、数少ない友人たちがわざわざ家まで迎えに来たわけです。

面倒くさいけど仕方ないと思い、私服+変なシルバーっぽいジャケットという謎の格好で行きました。

会場では懐かしい奴らに結構絡まれましたね。
まぁそのあとは普通に酒飲んで、今まで誰が使うんだろうと思っていた地元カラオケ屋のパーティースペースを貸し切って朝まで遊んで、なかなか楽しかった思い出です。

しかし僕が成人式に行った理由…それはある同級生に会いたかったからでした。

会えませんでしたが。

彼は小学校の同級生で、歯医者のせがれで頭良くてしっかり者だけどすごく純粋なやつでした。
医者になるんだという明確な目的を持って中学から私学へ通い、後に知ったのですが実際医者になり、しかも家業を継ぐために歯医者にもなったらしい立派な男です。

当時は携帯などギリギリないので、小学校卒業から一度も会っていなかったのです。

話はそれますが、当時夢や目標もなかったのに中学校以下の私立に行ってた人にはやや偏見があります。
芸能人の一部が、有名私大の聞いたこともない学部の通信コースを卒業して学歴にハクをつけているのに対してと、少し近い偏見かもしれません。

話は戻り、彼も僕も当時は勉強の差もほとんどなかったのに、なぜこうなったんだ…という悲しみはありますが、この男は立派なだけではなく純粋だったのです。

小学生にて早くも極度の中二病だった僕は、今と何も変わらず、むしろそれ以上によくわからんことばかり言って周囲を困惑させていました。
とはいえ別に不良的な問題児ではないし、勉強もそれなりに出来るし先生に逆らいもしないので、いわば個性として黙認されていたわけです。

それに感化されてついてきたのが、小5のとき初めて同じクラスになった彼だったのです。
それまでの彼は実家の家業柄か、いわば優等生キャラで学級委員とかも率先してやってしまうような奴でした。

そういえば、クラス替え最初で彼と同じ班になって最初に話した際に「今日から友達になろう」と言われました。
ここまでストレートな言語表現を恥ずかしげもなくできる奴は、漫画以外では彼しか見たことありません(笑)

そんなこんなで交流が始まり、僕の奇行や達観した風な言動に、どんどん感化されていく彼を見るのが楽しかったのです。
「オンダ君とつるんでからおかしくなった」と、先生やクラスメイトに言われ、僕はシメシメとと感じていたものです(笑)

そんなある日、何を思ったのか彼は「闇の軍団」を作り、僕を軍団長に祭り上げ、自分がそこの№2にして作戦参謀を名乗りだしました。
何やら規律やラテン語の合言葉を作り、忠誠を誓う友人らを軍団に加入させ、それぞれのキャラに合うポストを与えていきました。

僕も結構ノリノリで楽しかったです(笑)

しかも奇行の極まったこの男、最終的には卒業文集で「死」についての作文を書きあげ提出しましたた。
僕にも読ませてきたけど、別に残酷な内容ではなく、どちらかと言ったら中二病の賢い子供が頑張って考えた哲学と呼べるものでしたが。

とはいえ題材が題材なので、変に常識的でチキンな僕は「え、それやばくね、キレる15才みたいに思われたらお前私立中学いけなくなるかもよ?」なんて言っていたのですが、実際そこまでではないもののプチ問題になり、やり直しさせられていました。

で、書き直した彼はどんなものを書いたかというと、「オンダについて語る作文」を仕上げてきて、しかもそのまま載せていました(笑)
ちなみに僕は彼ほどにはトガることは出来ませんでしたが、「軍団についての作文」を卒業文集に載せるという十分意味不明なことをしました。

とまぁそんな風に、優秀だけど染まりやすい彼が今はどんな人間になったか、僕は彼に会いたかったわけです。

別に変な不安からではなく、純粋にあいつはどんな男になったのだろうと。
あれから会っていないけど、ちゃんと夢を叶えようとしているのかなと。

そう思っていたら、成人式から少し後、地元駅で偶然にも再開しました!

完璧な好青年となっており、地方の大学の医学部に在籍していることなどを話してくれ、僕は特に話すことはなかったので、
最近ワニを飼い始めたことを話したら、当時と同じアホみたいなリアクションを取ってくれて懐かしくなりました(笑)

そのあとは定期的に遊んだり飲んだりして、彼は以前より小学校卒業から10年後の22歳に時に同窓会をしたいという構想があったらしく、彼と二人で幹事になり同窓会をやったりもしました。

相変わらずいい奴でした。

しかしその後は、お互いに忙しくなってしまったり、メールや番号がLINEに変わる時代にちょうど移行し始めたこともあって、今の連絡先は知りません。

あれから早くも15年たってしまった。

彼の実家医院は健在なので今すぐ連絡を取る方法はありますが、大人になるとは重い腰が上がらなくなるという事なのでしょうか。

そろそろ重い腰を上げて、一度連絡してみてもいいかもしれないですね。

全然振袖と卒業の話ではなくなってしまいましたが、あの時作った「闇の軍団」は当時の僕らにとって初めて自ら作った自分の居場所だったのかもしれません。

後編?の【振袖と卒業~あの頃の亡霊編~】に続きます!


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