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わかおの日記24

今日は一日中空いていたので、思う存分やりたいことをした。まず映画「スクールオブロック」を見た。これはなかなか、いや、かなり面白かった。ロックンロールの初期衝動を呼び起こすような名作であった。見終わった後に「バンドやりてえ……」となった。中3の頃にバンドをやっていたことを思い出した。楽器が弾けなかったのでボーカルをやっていたが、ギターの奴に陰でめちゃくちゃ悪口をいわれていたという嫌な思い出がある。ちなみにギターの奴の彼女にもめちゃくちゃ嫌われていた。書いているだけで腹が立ってきたので、かれらの誹謗中傷を日記に書き殴る失態を侵さないうちに、この話はおしまいにしようと思う。おまえのギターも結構へたくそだったからな!!

午後は、「三八紳士と緞帳淑女」というお笑いライブのチケットを取っていたので、1人で渋谷のヨシモト∞ホールに赴いた。渋谷という町とぼくは相性が悪い。1人で歩いているだけなのに、知らない人たちが開催しているパーティに迷い込んでしまったかのような居心地の悪さを感じる。同じ繁華街でも、新宿は好きなのにどうしてこうも違うのだろうか。会場にたどり着くまでに、ぼくは半分グロッキーになってしまった。とんだ敏感さんである。

さて、出不精のぼくがどうしてわざわざ1人で無限大ホールまで足を運んだかというと、どうしても生で見たい芸人がいたからである。

街裏ぴんくというピン芸人だ。ぼくはここ最近、彼にどはまりしている。彼の芸はいわゆるエピソード漫談である。しかしただの漫談ではない。エピソードの内容がすべて嘘という、気合の入ったストロングスタイルの漫談である。「市民プールで泳いでいたら、石川啄木と友人になった」「とんねるずのファンしか入れないトンネルがある」「GACKTに歌詞を提供している」などといった荒唐無稽な嘘を積み重ねながら物語が紡がれていくのだ。その様は、お笑いを通り越してもはや文学であるといってもよいだろう。

これはぼくが一番好きなネタである。この話などは、文字起こしすればそのまま短編小説にできそうなほどである。ぜひ見てみてほしい。損はさせない。

今日のライブには、オズワルドを筆頭とした新進のよしもと若手漫才師たちが出演していた。そんな多少アウェーな空気の中でも街裏ぴんくはトリに出てきて、気持ちいいほどの爆笑をかっさらって帰っていった。生で見るとやはり一味も二味も違うものである。とてもいい刺激になった気がする。

今日は非常に上質なエンタメに触れることのできた一日だった。大学生活始まって以来の「有意義な」一日だったかもしれない。

追伸 バンドメンバー募集(性格の悪いガールフレンドがいないことが条件です)



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