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パワハラさせない編③行動する|George’s Approach 2020 2nd-8

変容の時代に生きるビジネスパーソンに向けて、これからの時代にどうアプローチするか、具体的な方法やその背景にある考え方をお伝えする動画シリーズ「George’s Approach 2020」より、2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」の「パワハラさせない編③行動する」をテーマに、代表取締役社長・島村仗志(ジョージ)のアプローチを、ナビゲーター・岡本直子(なおちゃん)が聴きます。

※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。

~本日のテーマ~

岡本:今日のテーマはGeorge's Approach 2020 2ndシーズン「パワハラしない!させない!そもそも起きない!」シリーズの「させない編③行動する」です。

島村:「させない編」として、パワハラを受けてしまっているかもしれない部下の方へ向けたシリーズの、今日は3回目です。過去2回は、まずは人間観ということで、「みんな(実は)貢献したい」という想いで、今の言動が起きているのだ、と。その上司も貢献したいという想いでやっている、という人間観で観てみよう、というお薦めが1回目。また、それを受けて非常に大きなポイントとして、どんな環境にいても、あなた自身は「決して被害者にならない」という決心をしましょう!と、かなり力を入れてお伝えしたのが2回目でした。

大変なことかもしれないけど、でも「被害者にならない」と心に決めるという、そのワンステップはぜひ試してほしいと思います。それと同時に、被害者ではない本来の自分は、どんな存在なのか、というイメージを膨らませて、何か身体のポーズを決めること、そして、それをいつでも取り戻せる、そんなストラクチャーを皆さんに提案した、というのが前回までのお話でしたね。

今回は、いよいよ、現状を変えていくための具体的なアクションをする、行動する、ということについて、お伝えしたいと思っています。

~3つのポイント~

島村:今日も3ポイントで、「行動する」ということについてお伝えしていこうと思います。

最初のポイントは、今の自分に何ができるか、ということを、ぜひリストアップして欲しいんですよね。どんな行動なら取り得るのかということ、もっと言うと、自分のポーズをやってみて、本来の自分だったらどうふるまうのかという選択肢を、ご自分の中で持っていただきたいのです。
それをリストアップする、というのが「行動」の1ポイント目です。自分に何ができるんだろう、何がしたいのか、ということですね。

2つ目のポイントは、リストアップした中で、どれか1つ、よし、これなら!ということを、早速やってみていただきたいのです。最初からいきなりハードルの高いことをする必要はありません。でも、現状を変えていくためには、これまでにはなかった行動が必要なことはわかっているはずですので、そのために、ささやかでもいいから最初の一歩を、まずはやってみよう!というのが、ポイントの2つ目です。

3つ目は、それをやった自分を、自分で褒めてほしいんです。どんなに小さなことでもいい。本来の自分として、1つできたこと、ぜひそれができた自分を、褒めてあげていただきたいんですね。前回お届けした、「被害者にならない自分」として、できることを1つずつ増やしていく。そのプロセスを、この「行動する」という中で積み重ねていっていただいて、このポーズつきの「本来の自分」のできることが、ちょっとずつ増えていくというこのプロセスを、自分を認知しながら楽しんでいっていただきたいな、というのが、今日の動画の3つのポイントです。

~ジョージが取った行動~

岡本:ジョージが実際に被害者として、パワハラを受けていた時は、被害者にならないと決心した後に、具体的にどんな行動をやってみたんですか?

島村:ははは、いいとこ突っ込むねえ。(笑)当時はこのGeorge's Approachの動画がなかったからさあ。(笑)もう絶賛、被害者になっていたから、せいぜい病院に行ったくらいで。病院と言っても、当時は心療(内科)なんかないからね。もう病院に行ったくらいで、何もできなかったね。そんなお前が言うなよっていう感じだけどね。(笑)

岡本:何もできなくて、じっと耐えていた…?

島村:ただ1つ、「行動した」というのとはちょっと違うんだけど、決めたことがある。
僕の場合は、会社を辞めなきゃいけないかな、というくらい、追い込まれてたんですよ。被害者になっちゃってるから、この人は僕を辞めさせようとしている、みたいに思って。これって典型的な被害妄想というか、ほんとにそう思っていたかどうかは、その後、その上司と話したことはないから知らないけれど。でも、僕にはそう思えた。それくらい追い詰められたし、実際、身体も不調をきたし、もう、めまいがしちゃってね。

ほんとに「被害者」だったんだけど、1つだけ、そこで自分で決めたことは、自分からは辞めないっていうこと。その意思決定はできたんだよね。できたっていうか、生活がかかっていたっていうのもあるし、辞められなかったっていうのが、正直なところなんだけど。でも、辞めない、というふうに決めた。結果としてね。

岡本:ある意味、決心ですよね。

島村:被害者にならない、とまではいけなかったんだけど、辞めない、と決めたということ、それは僕にとって、その後ものすごく大きな決心、決めごとになって、そんな酷い状況にも耐えられた自分、という変な自信になってね。だから、その後、続々と出てくる…

岡本:試練ですか?

島村:試練と言うか、怪獣みたいな人たちがいっぱい。どんな組織だったんだ?って。これ、ちょっとまずいね。(笑)いやいや、鍛えていただいたんですけど。被害者になっちゃうと、上司がみんな酷い人に見えちゃって。これまたおもしろいことなんですけど。
言いたいことは何かというと、その最も酷い時に耐えられた自分は、このくらいのことで、へこたれる自分じゃないよねって。そういうふうに、自分を位置づけることができたので、以降は、それに比べたらこのくらいは大丈夫、という妙な自信になった。おもしろい自信だよね。(笑)

それが望ましいとは思わないけど、その経験が、そういうふうに自分に生きてきたというのがある。そうだね、それが1つの決心だったんだよね。自分からは会社を辞めないっていう、そういうプロセスだったよね。

岡本:意図してはいないかもしれないけれど、自分なりに考えた末の行動、次へのステップだったかもしれないですね。

島村:そういうことかもしれません。

~リストアップの具体例~

岡本:じゃあ、George's Approachがある今なら、リストアップするなら例えばこんなこと、というのはありますか?

島村:いい突っ込みだね。ありがとう。前提として、全部ご自分でできることしか、ここまでは伝えてないんだけど、もし1つポイントがあるとしたら、やっぱり一人で向き合わないっていうこと。誰かに相談するっていうのは、すごくあり得るアプローチだと思う。

今思えば、僕もあの時、誰かに相談すれば良かったなと思うけど、相談相手すら目に入らなかった、というのが正直なところです。だけど、本当に一人でやらない、一人でくよくよしないっていうのは、あるかもしれない。

自分が最も信頼している人に、今こういうシチュエーションで、こういうふうな心境になっている、と相談する。そのことで楽になることは大いにあり得ると思う。あとは、チャレンジングだけど、目の前の上司とまだ関係性ができていて、何か言い返せるとか、会話が成立しているんだったら、率直に「あなたのふるまいはパワハラに感じるけど、どうですか?」と水を向けるのが、一番効果的かもしれない。

というのは、「しない編」でお伝えしたように、ほとんどの上司は、良かれと思ってやっているので、無自覚なんだよね。自分の言動が、パワハラ的なインパクトを部下に与えているってことに。
だから「あなたの言動は、パワハラに感じるけど、どうでしょう?」と、建設的に伝えることができたらベストだと思います。一番早い、建設的なアプローチです。ただ、それができない状況に既に陥っている場合は、まずは一人で向き合わないで誰かに相談する。その「誰か」に、いろんな選択肢があると思うんですよね。

岡本:それを聴いていて思い出したんですが、私はパワハラを受けたことはないと思っているんですけど、でも何か仕事のことで切羽詰まっていて、白熱したやり取りを上司や周りの人とすることはあって。

島村:それはあり得るよね。

岡本:で、私、伝えたことあります。「すみません、その言い方で言われると、まるで詰められているように感じます。」と。「『それで次どうするの?』と次から次へ言われても、私も考えてるけどわからないから、一生懸命、相談してるんだけど、そういう感じで言われると、詰められているように感じてしまうので、ちょっといったん、待ってください。一緒に考えたいので、考えてもらえませんか?」と。言ったことがあります。

島村:素晴らしいと思う。

岡本:「あなたのやっていることはパワハラです」というのは、ちょっと言いにくいかなと思って、「詰められているように感じる」とか、「プレッシャーに感じます」とか、そういう言い方でもいいのかなと。

島村:いいと思う。さすが「部下の対話力」*1という動画も前に撮ったもんね。思ったことをちゃんと言うっていうのが大事だよね。役職上の上下が仮にあったとしても、人間としては、対等な立場で、お互いをリスペクトするというスタンスに立てば、今のなおちゃんのアプローチは素晴らしいと思うね。

あとは、さっき、一人にならないことの例として、相談するというアプローチを言ったけど、今みたいなシーンを想像すると、誰かに同席してもらうっていうのもいいかもしれないね。その上司と自分との1対1のシチュエーションをできるだけ避けて、誰かに入ってもらう。同僚でも、その間にいる方でも。

岡本:その上司と関わらなきゃいけなそうなときは、予め…。

島村:そのやり取りを客観的に見てくれる人に入ってもらう、っていうのはとてもいいアプローチかもしれないね。

岡本:一人じゃなくて、助けを借りながらやるというのはいいですね。

島村:でも、ちなみに今のエピソードって、僕は、大丈夫?詰めてない?なおちゃんに…。

岡本:ええ、ジョージではないですね。(笑)

島村:僕ではない?良かった。(笑)

岡本:ジョージにはむしろ逆に、いいですよ、もうわかりましたから、毎回感謝とか言ってくれなくても大丈夫だから、早く本題を!と、言ってる気がします。(笑)

島村:いずれにしても至らずで・・・。(笑)でもここでまた「いつもありがとう」って言うと、くどい、とお叱りを受けるんで、気をつけますけど。でも、感謝してます、いつもありがとう!(笑)

~自己開示し合える関係がさらなる価値を生む~

岡本:こちらこそ、ありがとうございます。でもちょっと言ってみると、ジョージがあまりにも感謝や認知の言葉をくれるから、なんか逆に申し訳ない感じになるんですよ。

島村:なんで、なんで?そうなの?

岡本:私は「ありがとう」とか、ジョージほどしょっちゅうは言ってないし。だから言い過ぎも良くないかもしれないですよ。(笑)

島村:言わなきゃいけないと思って言ってるわけじゃなくて、ほんとにそう思ってるから言ってるんだけど。ああ、そうだね、ちょっと考えた方がいいね。思ったこと全部、口にしてるんだよね。

岡本:大丈夫ですよ、その方がありがたいです。(笑)

島村:でも、こういうやり取りだよね、結局。言い過ぎかもよ、と言ってもらえたら、僕もそうか、と気がつけるもんね。

岡本:お互いに、そういうキャラなんだな、ということがわかっていれば、私はいつも、ジョージとのやり取りも、ありがたくやらせてもらっているので。わかり合うための一歩として、違和感とか、ちょっと嫌だなと思ったら、それをチャンスとして言ってみる。

島村:ぜひぜひ、自然に、できる範囲でやればいいね。とにかく、誰もパーフェクトな人なんていないじゃない。得手もあれば不得手もある。で、不得手なことを不得手なままで、お互いにいいよね、ってしておくと、ちょっとスペースができて、いろんな発想なり、本来の意味のコラボレーションや、クリエイティブなことが生まれてくる気がする。

これから、僕たちのビジネスの現場が、お互いに自分のイケてるところはイケてると言うけど、イケてないところとか、チャレンジを感じることも、素直に表現し合いながら…

岡本:開示し合える。

島村:そう。これってすごい智慧だし、同時に、僕らのビジネスの現場が、より良く進化し、さらに価値を生むための、1つの大きなステップなんじゃないかな、と思う。上司たるものは、とか、お互いにパーフェクトでなきゃいけない、みたいな、そういう思い込みが、確かに昭和の時代にはあったんだよね。

~ポイントは「弱さの自己開示」~

岡本:たぶん「上司の対話力」*2か何か、過去の動画の中でも、その「弱さの自己開示」については出てきましたよね。この言葉は、けっこう頻繁に出てくるから、やっぱり1つ大切なポイントなんだなと思います。

島村:そうだね。卑下するとか、そういうことじゃないんだけど、でも、そういう持ち味なんだ、ということをオープンに共有しようよ、ということ。This is meです、と。

だから、さっきの僕が「ありがとうね」と言っちゃうのも、This is meで。ごめん、それがもしtoo muchでも受け止めてよ、と。受け止めなくても良いけど、出てきちゃってるんだから許して、みたいな、そういう感じかもしれないね。

岡本:ほんとに、それがジョージなんですよね。This is George 。(笑)

島村:そんな感じでお互いいけたらいいよね、ということかな。ちょっと脱線しちゃったね。

岡本:長々となりましたが、ありがとうございました!

~フォローアップ・クエスチョン~

岡本:今日は「パワハラさせない編③行動する」についてお届けしました。一番最後にフォローアップ・クエスチョンをお出しします。このクエスチョンは、今日お伝えしたことをお試しいただく際のヒントとしてご活用ください。試してみてのご意見・ご感想やリクエスト等も、ぜひYouTubeのコメント欄へお寄せください。

島村・岡本:ありがとうございました!

1  動画<上司と関係を築く「部下の対話力」【GA 2020 Vol.6】>は、以下URLからご覧いただけます。https://youtu.be/M2qyLl8KaG0

2 動画<部下が自ら動く「上司の対話力」【GA 2020 Vol.2】>は下記URLからご覧いただけます。https://youtu.be/CEwUVeWVgMA

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