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部下の対話力|George’s Approach 2020 Vol.6

変容の時代に生きるビジネスパーソンに向けて、これからの時代にどうアプローチするか、具体的な方法やその背景にある考え方をお伝えする動画シリーズ「George’s Approach 2020」より、「部下の対話力」をテーマに、今回は役割を代えて、ナビゲーター・岡本直子(なおちゃん)のアプローチを、代表取締役社長・島村仗志(ジョージ)が聴きます。

※本記事内に登場する人物の所属・役職等は動画撮影当時のものです。

~本日のテーマ~

岡本:本日のテーマは「部下の対話力」についてです。

島村:これは「上司の対話力」の続編として、急遽決まったものですね。

岡本:はい、少し前にアップした「上司の対話力」を受けて、「部下の対話力」というのもあるのではないかということで、今日のテーマになりました。

島村:メルマガ読者の方はご存じだと思いますが、「部下の対話力」によって、みごとメルマガ執筆を上司に押し付けた(笑)、なおちゃんの対話力を皆さんにシェアしてもらおう、ということになりました。

岡本:はい、よろしくお願いします。
困りごとを上司に伝えたが何も動いてくれないとか、うちの会社はここができていない、イケてないといった不満って、よくあると思います。でも、それって、実は部下の側にも、伝え方や心構え、行動の作法が必要なのではないか、ということで、今日は、部下から上司へ困りごとを伝える際のコツをテーマにお届けします。

先ほどもジョージがお伝えしましたが、実際にこうアプローチしたら社長が動いた!(笑)という話をしていきますので、ぜひお付き合いください。

~3つのポイント~

島村:今日は今までと役割を替えて、なおちゃんから3つのポイントを皆さんにシェアをお願いします。

岡本:はい、まず背景をお伝えしますね。私は入社してから7年ぐらい経ちますが、以前から、大きめな困りごとがあったときに、社長であるジョージに、「相談があるのですが・・・」と直談判をして、これまた大きめな(笑)提案をして、結果的に採用していただいたということがいくつかありました。

島村:そうだったね。

岡本:そして、なぜジョージがそれを採用してくれたのか、と考えたときに、「ここがポイントかも!」 と思い当たる節があるので、今日はそれをお話しします。

ジョージ風に3つのポイントでいくと・・・(笑)

ポイントの1つめは、まず、かげで文句や困りごとを言うのではなく「直接、上司に伝える」ということだと思います。

島村:そうだねえ。これはすごく素晴らしい在り方だね!かげで言うほうが楽なんだけどね。本当に素晴らしい在り方だと思いますね。

岡本:素晴らしいというか・・・。「もうあれホント、イケてないよね」とか、文句だけ言ってるというのはよくあると思いますが、そうやって嘆いているだけでは何も始まらないと、いうのが1つめのポイント(の理由)です。

ポイントの2つめは、上司に伝えるときに、「何のためにその解決が必要なのか」とか「何を願っているのか」ということを共有することです。

ただ 「自分はこれが嫌だ」とか「大変だ」といった理由だと、賛同は得られにくい。不満の裏には必ず大事にしている「願い」があるはずで、伝えるときに、単に不満を出して愚痴になってしまうのはもったいない。

なので、「これをやると、または、これを解決することで、業務や会社にとって、どんないいことがある」とか、「何を大事にしたいから、目指したいから、それが必要だと思います」 とか言う。
あと、ジョージに「これをやらないと、こういう悪いことが起きますよ。いいんですか?」と言ったこともありましたね(笑)

島村:そうだったね(笑)

岡本:そういうビジョンを上司と共有する。「このほうがいいと思うんです。だから協力してもらえませんか」 と。それが2つめのポイントです。

島村:大事なことだと思う。

岡本:そして、3つめのポイントが結構重要です。その困りごとを 「上司に解決してもらおう」と思って持っていってはダメで、あらかじめ自分なりの解決案を用意して「提案」する、それによって、上司にやってもらいたいことを明確に伝えることが大事だなと思います。

勇気を出して上司や社長に話して、上司や社長は共感はしてくれたが何もやってくれないとか、結局何も変わらないとか、そういったことをよく聞きますが、そもそも「上司や会社に解決してもらおう」と思っていること自体が違うのではないかと思っています。

だから、まずは自分なりの解決案を考えてみる。ついでに、自分ができる範囲のことは自分でやってみる。例えば、影響を受ける関係者の了解をとっておく、必要な調べごとは済ませる、「仮にこれでOKなら、テストは済んでいるのでうまくいくはずです」(と言える状態にしておく)とか。上司に持っていったら、あとは上司が「O.K.、それでいこう」、と決断さえしてくれれば進める、という状態にできるだけ近づけておく。もしくは、「ここまでは準備したが、〇〇についてだけは打開策が必要だから一緒に考えて頂けませんか」 とか。

そういう持っていき方が効いたのではないかと思っています。

島村:「被害者」になるのはやめようというのは、George's Approach 2020 でも常に言ってるけど、「被害者」や「評論家」で終わるのではなく、あくまでも「当事者」として、自分の担当だけでなく、さらに俯瞰したメタ・レベルで現状を見てくれていることが、それぞれのポイントに表れていて、素晴らしいね。

~共通の願いは何か~

島村:ただ、視聴者の方からすると、「今言ってくれたことは、ボトムアップの真骨頂だとは思うけど、なおちゃんだからできることなのでは?」といったツッコミが入りそうな気もするね。
そうやって、部下の立場から上司や社長にアプローチしていくというのは、現実にはなかなか難しいよ、という声が聞こえてきそうだけれど、そのあたりはどう思う?

岡本:確かにそうですよね。私も、ほかの会社にいたときはやりたいと思わなかったです。(笑)でも、なんでやりたいと思わなかったかというと、怖いからというよりは、精一杯やった結果、その上司にはやっても意味ないなと悟ったから。

でも、ジョージとのことで振り返ってみると、最初に私が大きめのことを伝えたのは、まだ入社1年目で、今ほど一緒に仕事をするような関係ではなかった。しかも入社1年目なのに「明日から産休です」みたいなことになって。(笑)

島村:「おめでとうございます」って言ったね(笑)

岡本:なんて図々しい・・・みたいな(笑)、本当にそういうタイミングのときに、「でもこれは、本当に伝えておいたほうがいいな」と思って、「お時間いただけませんか」と“切り込んだ”ことがありました。

そのときの心境としては、うちの会社は「対話」を大事にしている会社なので、文句や愚痴の形ではなく、私の側もしっかり「対話」として持っていけば、少なくとも聴いてはくれるだろうなと思っていましたね。

賛同してくれるかどうかは別だけど、でも、いま言おうとしていることは会社にとってすごく大事なことだし、そのために周囲と相談して、できることは整えてきたし。このまま放置しておいたら、あと最後の一歩として社長か誰かに言わないと、状況は悪くなってしまうから、とにかく、ダメもとで言ってみよう、と思いました。「純粋に、本当に、会社にはこれがいま必要と思うから、伝えるだけ伝えますね」と言って伝えた、という記憶があります。で、産休明けに戻ってきたら、それが採用されていた。

やっぱりこれも、「関係性」の話かもしれないなと思っています。よくありがちな「上司 vs 部下」のような関係ではなくて、部下である私は上司であるあなたの「仲間」ですよ、という関係性です。あなたを責めたいわけではなくて、「たぶん見ているゴールは同じだと思うのですが、どうですか?」「だから一緒に解決したいのですが」というように、部下の側からもしっかり伝える、歩み寄ることも大事なのではないかなと思います。

島村:いやあ、すごいと思う。人と人とは、考え方やバックグラウンドや考えつくアプローチ、いろんな意見の違いは当然あるんだけど、その共通の願い、共通に目指していることが確認できたら、その違いが、選択肢が増えることにつながる。共通の願いに焦点を当てた関わり方、協働関係作りって、結局そういうことだよね。

「じゃあ、それに向かってどうやっていこうか」というときはいろんなルートがあっていいわけで、いろんな違いがあることが、そこで生きてくる。

~部下の側からも関係性を創る~

岡本:しかも、その「関係性」って、どちらかからの一方通行で創るものではなく、どうしたって両者で創るものですよね。だから、上司がイケてないから自分の意見を言えないとか、能力を発揮できない、みたいなこともあるにはあると思いますが(笑)、でも、部下の側から創っていけることもあるのではないかな、と思います。

上司ばかりが何かの責任を負うとか物事をリードするというのではなく、両者でお互いに創るもの、ということは握っていたい。それが今日のテーマの ”管理”から”自律”へという時代の部下の側の在り方であり、「当事者」になるということだと思うんです。

島村:これをご覧の多くの上司の方は、部下の方からそういうふうにアプローチしてもらったら、ほとんどの場合、嬉しいと思うはずです。その案自体に賛同するかどうかは別として、その在り方、当事者意識に心から感謝する。その上で「じゃあどうしようか」という、そういう話になっていくでしょう。

ありがとう!素晴らしい「部下の対話力」の3ポイントだったね。

岡本:ありがとうございます。

~フォローアップ・クエスチョン~

岡本:ということで、今日は「部下の対話力」についてお届けしました。今日はジョージではなく、私の体験からお話ししましたが、いかがだったでしょうか。

最後に今日もフォローアップ・クエスチョンをお出しします。今日お伝えしたことをお試しいただく際に、その一歩を踏み出すヒントとなればと思っています。

よろしければ、ぜひ、実際のビジネスシーンでご活用ください。試してみてのご感想、「うまくいった」とか「相手がジョージだから通用するんじゃないか」とか、もしくは「私はこうしています」というご自身のアイデアなども、YouTubeのコメント欄にお寄せください。

島村・岡本:ありがとうございました!

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