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人生の分かれ道には第三の大人!自信どん底だった私が未来を開拓できた理由

去年までキーパーソン21の学生会員として、学校や子どものいる場所へ自転車で駆けつけて活動していたという、はなちゃんこと中村華子さん。
興味のある活動にとても積極的でアクティブなはなちゃんですが、実はキーパーソン21に出会う前は、チャレンジすることが苦手だったそう。お話を聞いてみました。

【図鑑No.34】
お名前
中村 華子さん(はなちゃん)
お仕事 
NPO法人みらいずworksにて、学校教育・社会教育を通じて、子どもたちと教育に関わる大人の未来に寄り添う人
わくわくエンジン
自分のユニークさでものごとを進め、周りに喜んでもらうこと


自信がなかった中高生時代

―いつも活発に活動していてすごいなという印象ですが、子どもの頃からそうだったのですか?

そういう風に思われているのが、むしろびっくりです。元々は自信がなく、内気なタイプでした。

中学では吹奏楽部に入っていたのですが、上下関係が厳しくて、下手に目立たないようにと常に気にしていました。吹奏楽ではなく人間関係で頭がいっぱいで、思い返すと辛かったことが多いです。

それで、部活は嫌だなと思い、高校では所属だけして幽霊部員のような感じでした。なので部活での悩みはありませんでしたが、今度は成績を過度に気にするように。
親から言われたわけでもなかったのに、「いい点を取らないと大変だ!」と、勝手に自分で自分の首を絞めているような感じでしんどかったです。

(イラスト:はなちゃん)

―色々辛かったんですね…大学では?

大学では、元々社交的ではなかったところに、急に人が増えて「どうしよう、友達を作らないとやばいんじゃないか」といつもおびえる感じでした。部活に入ったけれど、人数も多く、そこでも人間関係を気にして、勝手に居づらくなってやめてしまったり…。

周りの友達はサークルや部活に入ったり、バイトをしていたり、色々している中、自分はあまり活動していないことで、更に自信がなくなっていました。何か始めても、また人間関係などで何かあってやめることになるんじゃ…というのも心配で。

バイトはしていたのですが、若い人がいない職場で、同世代がいなくてむしろ安心安全だ、という気持ちでしたね。

今と比べると、あまり人と関わりたくない気持ちも大きかったです。自分で自分を認められない、周りと比べてすごく自信がない。「これじゃいけない…!」といつも思っていて辛かったです。


「すきなものに間違いはない」から拓けた世界

―そんな中、キーパーソン21に出会ったのですね?

はい、大学2年生の講義で、「すきなものビンゴ」のプログラムを体験したことがきっかけです。
そこで、キーパーソン21チームにいがたの方が言っていた「すきなものに間違いはない」という言葉に胸を打たれ、「これだ!」と素直に思いました。

友達との間でも好きなものや趣味の話ってあまりしない。だから自分の話、自分の発するものが間違っていないというのは、びっくりでした。
今まで自分を否定してきたというか、こう言ったらあまり良くないんじゃないかとか気にしていたけれど、何でも言っていいんだなと気づいたんです。

嬉しいというか、いろんなものが湧き上がり、不思議な気持ちになっていました。

そしてチームにいがたの方から説明があり、一緒に活動できることを知り、勇気をもって飛び込んでみよう!と思いました。

人生を左右したキーパーソン21の講義

後日親子向けイベントに見学に行くと「1人で来てくれてありがとう」と言ってもらえました。嬉しかったです。ありがたいし、あったかい。
親でも先生でもない、第三の大人ってこんなにもあたたかく受け入れてくれるんだ、とすごく安心しました。

―すぐに行動したんですね!

はい、プログラムを体験してみて、すごくいいと思ったので、信じたいなと思いました。それからキーパーソン21の活動を始めました。

それから、これいいなと思って一緒にやってくれる学生が他にもいたら嬉しいし、この活動を周りにも伝えていきたくて、今度は私が大学の100人規模の講義でキーパーソン21の活動を紹介しました。

話せて嬉しいし、いっぱいの人に伝えられてやったー!という気持ちでした。

―それまで自信がなかったのに、100人の前で話せるなんて!

まさにその通りです。それまでは4,5人の前でも嫌だったのに、100人の前でなんて、自分でも衝撃でした。チームにいがたのメンバーが何かやるたびに「それいいね!」と応援してくれて、全面協力してくれたのも大きかったです。
自分が行動したことを周りの人が喜んでくれるのを体感できたのも、嬉しかったです。

また、コロナ渦のオンライン講義で、後輩たちに向けて動画を撮ってキーパーソン21のPRもしました。それもチームにいがたのメンバーが全面協力してくれました。


個性や自分らしさを出していい

―わくわくエンジンを発見して、どうでしたか?

わくわくエンジンは「自分のユニークさでものごとを進め、周りに喜んでもらうこと」なのですが、発見した時は「これが自分らしさなんだ!」とすっきりした気持ちでした。自分の強みが分かった気がして、嬉しかったです。

それまで、人と違うことを気にし、争いや反発が起きない方が楽だから、過度に協調していようとしていました。
でも、キーパーソン21で自分が行動して、周りの人が喜んでくれて、個性を出していいんだ、自分らしさを出していいんだと思えるようになりました。今では違いを受け入れられるようになり、個性を大事にしたいという感覚がいつもあります。

また、それまではチャレンジすることをとても億劫に思っていたのが、わくわくエンジンを発見してからは、興味があることをやってみよう!と前向きに挑戦できるようになり、今ではやりたいことをやれています。

―個性や自分らしさを出していいと思えるようになり、前向きになれたんですね!それは本当に良かった!

はい、大学3年生の春には、社会人との交流企画サークルと、小学生向けのイベント企画サークルの2つに入りました。それまでは1年生じゃないから入りづらいなと思っていましたが、大学生じゃないと入れないし、とチャレンジしてみました。

人との関わりが苦手でしたが、人とコミュニケーションを取りながら、一緒に考えたり、作り上げていくのっていいなと思えるようになりました。そして、1年間楽しくサークル活動し、区切りの良いところで、2つのサークルはやめることに。

それまでは人間関係などで苦しくなって急にやめるような形が多かったのですが、その時はここまではやると決め、自分の中でも成し遂げた、という気持ちがあってやめたので、それも変化でした。

―素晴らしい変化ですね!!

それとキーパーソン21の他にも、「みらいずworks」というキャリア教育のNPO団体がある事を知り、もっと色々見てみたいと気になって、活動を始めました。

するとここでも、みんなで作っていくことが楽しくなってきて、これ1番やりたいな!と思うように。
でも4年生になったら卒論で忙しくなると聞いていました。これまでの自分の行動の性質上、色々両立するとパンクしてしまうので、どちらか1つにしようと思い、1年間休学してみらいずworksでインターンに取り組むことを決めました。休学することを驚かれたり心配されることもありましたが、今だ!と悩まず進みました。


応援される→チャレンジ→自信 の好循環

―すごい!色々チャレンジしてみて、どうでしたか?

チームにいがたのメンバーは、誰ひとりとして私を否定することはなく、いつでもどんな時でも認めて、応援してくださいました。

それまでは自信がなさすぎて、誰かに褒められても「そんなことはない!自分は全然ダメなんだ…!」と思ってしまっていました。

でも、みなさんに認めてもらい、だんだんと周りの言うことも信じられるようになってきて、「本当は自分は頑張っているかも!」と自分で認められるようになったのです。

今では「すごいでしょ~!」と得意げな気分になったりも(笑)。高校時代の自分からしたら、まさかこんな風になるとはという感じです。

キーパーソン21の互いに認め合い応援しよう、というあたたかい文化と、つながりがあったからこそだと思います。

ーはなちゃん自身の頑張りが素晴らしいけど、周りの人にも恵まれたのですね。

はい。「はなちゃんが頑張っていることに勇気をもらえる」と言ってもらえることもあります。私が頑張れるのも、そう言って応援してもらえるからなので、ありがたい循環が生まれていると思います。

第三の大人である、チームにいがたのメンバーと


自分がされてきたように、認め、応援し、支えていきたい

―社会人になったはなちゃん、これからはどんなことをしたいですか?

これからは、今まで受け取ってきた恩を、自分のできることで周りに還元していきたい。わくわくエンジンでもある「自分のユニークさで喜んでもらえるよう」に、働きかけていきたいです。

特に自分より若い世代へ向けて、自分がされてきたように、認め、応援し、支える役割を担っていくんだなぁと思っています。インターンをしていたみらいずworksに就職し、働いていますが、まさにそんな仕事をしているところです。

1人でも私を応援してくれている人がいるなら、待っている人がいるなら、頑張るぞ!という気持ちになるので、それを原動力にこれからも進んでいきたいです。


(お話を聞いて)

周りを気にしてばかりで、自信がなかった子が、自分のすきなものを話し、自分らしさに気づき、大人たちに認められ、応援されることで、こんなにも変わっていくことに感動しました。

今の日本の学校では、枠からはみ出さないように言われたり、他の子と比べたりしやすい環境が多いと思います。一人ひとりが違って素敵であること、個性を出していいこと。大人たちが認めて、応援して、たくさんの子どもたちに気づいてもらえたら…
そうすれば、はなちゃんがそうだったように、自信を持って、自分で動き出してチャレンジする人になっていくのだろうと思いました。
(ライター・しほ)





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