１０年以上、植物状態で病院に入院していた姉がようやく死にました。

本当にようやくでした。
誰も助けてくれないというか姉が誰とも友達ではなくて
家族という家族が姉が入院している間に
父は亡くなって母は認知症で老人ホームに入り。

兄は父が死ぬまでの在宅介護でもう「なにもしたくない」になってて。

父の火葬も一人でやりましたけれど
姉の火葬も結果一人でいろいろやることになって。まぁ
決着もついたかな？つかねぇよばーかばーか！ってなってます。

なのでようやく『死にました』

ナースが「本人最後までがんばったんですよ」といってたけど
なんだよ知るか！って思ってた。
そうだよ１０年超えた日々を一緒にいたのはナースたちでさ？
私たちはどうでもよかったんだよ。最後までまだ終わらない事務処理的なのをやってんのは

妹のボクだよ！

でも、大人なので粛々と、骨壺を持ち帰って、きれいにリビングに
『滞在場所』を用意してチョコレートだのお花だの飾ってんのよ。

そんなこと。しなくていいんだけどね。

だからボクが死んだらそういうのやらないでもらおう。って決めた。
葬式をしないとかそういうのじゃなくて
火葬はしょうがないのでやっていただくけど
家に持ち帰らなくていいよ

（姉の骨も全部は持ち帰らず一部だけ他は火葬場で処分してもらうことにした。それをまぁ一応運転手的についてきた相方氏は「もったいないっておもっちゃうんだけどさ」っていいながらも、それがいいのかどうか理解できないって顔をしていた）

死んだら人間はもうそこで終わりなのだ
そのあとの「供養」って家族が踏ん切りをつけるために必要とかいうけれど

姉貴なんざ、倒れて意識ぶっとんで、脳の一部欠損する感じで手術して
１０年、気管切開して発声もできず、全身まひして寝たきりでさ？

それ「生きてたの？」ってなるわけよ

どうかんがえても死んでるじゃん？

この間本当に姉に対してなにか「どうしたの？」とかそういう問い合わせは
一回も学友とか言われる人から入りませんでした。

つまり、誰とも連絡をとっていなかった。
そして、仕事も実はクビみたいに終わってしまっていて
単発の仕事を受けるだけだったので同僚とかいうのも存在しなかった。

普通それでも一回仕事して雰囲気そこそこ仲良く雑談とかしたひとは
連絡先好感してたりたまにお茶したりとかするもんじゃねぇのかな？って
思ってたんだけれどやっぱり
コミュニケーションに難があったりとか発達特性とかバリバリだったんだろうなとか妹は思うわけです。

なんたって十代後半、二十代前半まじで
四つ下の妹のわしとずっとつるんでたんだもん。
ボクは高校でめっちゃ仲良くなった友達がいるのでそこまで姉貴と
きゃっきゃしたかったわけじゃぁ…ないんですけどね。

人間の「死」は忘れ去られることだ。みたいなやつ

実際、姉っていう存在。姉の周りは家族以外だれも彼女を覚えていないんだろうとおもうと

本当に最初から彼女は「死んで」いたんですよ…。

誰からも忘れ去られる存在なので最初から死んでた。
クモ膜下出血で倒れた時にも「誰かに連絡するべきなのかしら？」って
携帯電話のメール履歴を見ても実際
ひとりだけメールやり取りしていたご学友さんがいたっぽいけど
母が少しの間姉がつかわないけど契約を残している最中に

一回も姉の携帯電話はメールも通話も着信がなかったんです
一年？二年弱かな？

誰かから姉のことを「どうした？」って問い合わせがあればそりゃなにかしたかもしれないんだけれど

マジ、誰からもこなかったｗｗｗｗｗｗ

ボクだけがあれやこれややって
兄貴は一回父が亡くなる時に母を姉の病院に連れて行ったきり
やっぱり１０年弱、姉のところにはこなかったんですよ。
まぁ、頭へこんでて、しゃれこうべみたいな顔になってる妹の顔なんぞ
みたくねぇよな、こえーもん。
ボクも感染症対策で病院から面会要請みたいなのがこなくなって
マジでほっとしてたのよこの数年。

でも、呼吸して排泄するだけの命で医療関係者のみなさんには
本当に維持していただいてありがたいというしかない

んだけれど

ありがたい？って素直にいえるほど、ボクもマトモな感情をもっていられない。
なにかあるたびに病院に呼ばれて、サインして、金払って。

ボクの１０年間は取り戻せない。そう思うんです。

もちろんその間不幸なことばかりではなかった、んだとおもってるんですけど

どうかんがえてもわたしは「幸福ではなかった」です。

☆

これで「よかったね。これでのんびりできるね」って
いってくれるひとがいるんですけど。

「そうですね」ってわたしは答えて

でも

→まだ母が生きています。母には姉が死んだことを死ぬまで隠し通すという仕事が私には残っています
→まだ兄がいます。兄とは１０年弱年齢が離れているので次に倒れるのは兄ですが、兄も独身です…。

老人ホームだって病気してターミナルになったら面倒見てくれないので
母が次に倒れたりしてそのままっていうのでなければ
長い治療が始まったりします。そうすると最悪１０年また
病院に世話になったりもあり得ます（まだ８０代前半なので）
＞看取り対応とはいうものの、老人ホームでは『治療』はできないのでね…

その上で兄貴がもし今なにかあったら？

って考えたら最悪２０年くらい、病院は病人を生かしてくれると思うわけですよ。
単純に今はじまったとしたら最短２０年でわたし７０歳だし
最悪４０年かかったとしたら終わったときにわたしが９０歳だわよｗｗｗ
＞ここで参考なんですが母は６９歳(７０歳になる年)で老人ホーム入所しました

いやぁねぇ…。

ってことはですよ？早く終わってくれないと
わたしの娘たちが困るんです。それ以外に親族がいないので…。

人生短いな（ぼそ

姉は４０歳になってすぐにクモ膜下出血で倒れたんです。
わたしはまだ４０歳になる直前でした。
気が付いたら姉の４０代もおわってましたけど
わたしの４０代もどっかいっちゃいました。

時間は本当に取り戻せない。
本当につまんねぇなぁ…

介護とか看病とか本当に嫌です。
その対象が愛してなかったひとだったからボクは冷淡にやっていけたんだろうけれどこれがもし。本当に好きなひとが弱っていって治らないのに
ずっと生きたまま死んでるってなったらどれだけ悔しくて悲しいのかな？って考えたら

まーだ、わたしは、幸せだったのかもしれない

わたし、両親も兄も姉もあまりにも『好き』とはいいきれないので。
これでよかったんだと、思います。
まだ淡々と日々やっていきます。

なにもかわらないんですよ。