見出し画像

医療ミス、誰が責任を取る?

口内の金属を全て取るために歯医者さんに通院中。
この機会に全ての歯を診てもらっている。
毎回治療中に寝てしまうほど、リラックスできる歯医者さん。
この歯医者さんのポリシーは、
「患者さんの歯は自分の歯だと思って、二度と虫歯にならないように治療する。」と言い切る。治療方法も一般的な歯医者は「直す」だけど、この歯医者さんは「治す」と言う。

その歯医者さんで私に突然医療ミスが降りかかった。
治療中、歯茎に激痛が走った。
痛かったら左手を挙げてくださいと言われていたので、咄嗟に手を挙げた。自称痛みに強い私は、ある程度の痛みは耐えられる。
しかし今回は何度も手を挙げた。歯の治療で手を挙げたことは初めてだった。
痛みに乗っ取られ、怖れに支配されそうになったほど。
痛みは過去の記憶だ!えーと、肚にフォーカスして・・・と自分を落ち着かせた。そうしたら気持ちがすーーっと和らいだ。
とはいえ、一時間半も続いた治療が終わった時はやはりぐったりしていた。
私は「この痛みは虫歯ではないですよね?なんの痛みですか?」と聞いた。
すると先生が「歯茎に針の先端ほどの傷をつけてしまいました。私の力不足です・・・。」と言った。
歯の根っこに入っていた樹脂を取り除く最中に、歯茎の壁を傷をつけてしまった痛みだった。
歯の向きが横を向いていた、樹脂が歯茎と同色で区別がつきにくい、傷は化膿していない、炎症を止める薬を付けた。など、先生はいろいろと情報を伝えてくれた。
私も現状を把握したくていくつか質問した。
その度に先生は丁寧に答えてくれた。
先生とのやりとりの間中、私は自分の内面をずっと観察していた。
そんな自分が新鮮だった。
以前の私なら「まじかー!!最悪~!」と不機嫌になっていたと思う。
しかし、その感情は全く出なかった。

どんな自分でいたかというと、2つあった。
1つは、全く解釈せず、感情もなくただ事実だけを把握していった。
そして、事実を正直に伝えてくれる先生に感謝した。
私の歯が原因だと言われても私は全く分からないのに、自分のミスだと正直に話してくれた。先生に対して更に信頼ができた。
2つめは、結果がどうなろうと私の責任だな。と思った。
なぜなら、いろいろと調べて私はこの先生を自分で決めて選んだ。
しかも自分で治療ができないのだから、先生に全てを一任している。
万が一、医療ミスで命を落としたとしても、それはこの先生を選んだ私の責任。
私は自分の人生にちゃんと責任が持てていると自信が持てた。
それが清々しいというか、穏やかで気持ちが良かった。自分の中の何かが今までとは全く違う感覚だった。
幸い、傷も大したことがなさそうだし。
「先生もこんなに細かい作業に集中して大変ですよね。いつもありがとうございます。」と笑顔でお礼を伝えて終えた。

まぁ、もっと痛くない方法で自分のオーナーシップを確認できたらよかったけどなぁ~。笑
本当に人生面白いことが起こる。笑






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?