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最近観た映画たち

この記事では最近観た映画の感想を綴っていこうかと思います。


BlackBerry / Matt Johnson (2023)

 カナダのスタートアップに過ぎなかったテック企業が携帯端末の開発・発売によって大成功を収め、やがてiPhoneの登場とともに衰退していくまでの実話に基づくストーリーを映画化した作品。コメディ・タッチでありながらも当時の空気感というか熱狂ぶりが伝わってくる内容で(一時期流行ってたよね)、ドキュメンタリーとは一線を画したエンターテイメント作品に仕上がっていると思う。RIM(BlackBerry)の幹部それぞれのキャラクターも個性が際立っていて、個人的な久しぶりの大ヒット作。日本で公開されなかったのが不思議である。ElasticaやNOFXの楽曲が散りばめられたサントラも秀逸。Netflixで観られるようなので興味の沸いた方にはぜひ観てもらいたい作品。


TOP GUN: MAVERICK / Joseph Kosinski (2022)

40年ぶりの続編ということだが、ストーリー展開がもう「トップガン好きに贈る現代版リメイク」といった趣き。これならケリー・マクギリスもなんとかして登場できなかったものかと思ってしまう。前作の監督だったトニー・スコットは亡くなっていたのね、、、🙏


007: No Time To Die / Cary Joji Fukunaga (2021)

ダニエル・クレイグ主演によるボンドの最終作「No Time To Die」を視聴。これまでのクレイグボンドとはまた一風変わった作風だったけど(ちょいちょいギャグっぽいシーンも挟んでくる、、、)、歴代ボンドの中でも人間臭さが描かれていたクレイグらしい終わり方だったかな、とも思ってみたり。次のボンドが一体誰になるのかわからないけど、またこれまでとは違うボンドの一面を見せてくれることを期待してやまない。ちなみにクレイグボンドの作品では「カジノ・ロワイヤル」が一番好きです。


ハゲタカ / 大友啓史(2009)

中国の政府系投資ファンドによる、日本の自動車会社(赤間自動車)に対する敵対買収とそれに立ち向かう日本の投資ファンドの対立を描いた作品。元々はNHKでドラマ化されたのが先なのかな?映画としてはまあ普通だったかな。。。もうちょっと個々のキャラクターのストーリーを深掘りしてもよかったような気がする。ドラマの方をどこかで観られるなら観てみたい。


Elizabeth: The Golden Age / Shekhar Kapur (2007)

前作が非常に面白かったので期待したのだけど、まあ普通だったかな。特に後半は予算でも足りなくなったのかっていうぐらい、ものすごく駆け足で終わらせた印象を受けた。ローリー卿に至っては逮捕された数分後に保釈されて海戦で活躍するというはなれ技を演じており、何だかな〜といった感じ。ケイト・ブランシェットの演技は相変わらず素晴らしいだけに、もったいない作品である。


燃えよ剣 / 原田眞人 (2021)

原作は新撰組の土方歳三の生涯を描いた司馬遼太郎の同名小説。主演の土方役に岡田准一、近藤勇に鈴木亮平、沖田総司に山田涼介と悪くない配役である。ただ自分は原作を読んでいないので再現性はわからないけど、長い時間を描いているので一話完結するとギュッとなりすぎるパターンに陥っているかな。三部作ぐらいでやれたらよかったのにねという気はする。


マスカレード・ナイト / 鈴木雅之(2021)

東野圭吾のミステリー小説を原先にした「マスカレード・ホテル」の続編。前作に続いて主演は木村拓哉と長澤まさみで、一流ホテルを舞台にしたサスペンスというかミステリーエンターテイメント映画。前作よりもエンターテインメント性にさらに磨きがかかっていて面白かった。あるのかどうか全く知らないけれど、次回作にも期待大である。


Diana / Oliver Hirschbiegel (2013)

現英国王・チャールズ三世(当時皇太子)との別居から死去までのダイアナ元妃の2年間とパキスタン人心臓外科医との恋にフォーカスを当てた半伝記映画。英国での評価はとても低かったらしいけれど、個人的には(史実のことはよくわからないけれど)ナオミ・ワッツが悩み、取り乱し、恋に溺れる、とても人間味溢れるダイアナを演じていて面白かった。亡くなった時まだ36歳だったのね。合掌。


新聞記者 / 藤井道人(2019)

内閣調査室に勤務するキャリア官僚(松坂桃李)とアメリカ帰りの新聞記者(シム・ウギョン)が、国家権力による陰謀を暴くというサスペンスドラマ。ストーリーは加計学園問題をモチーフにしてはいるが、やがて国家による壮大な陰謀計画が明らかになっていくというやや荒唐無稽な部分もあって、そのせいか批判意見もあるらしい。でも個人的には映画を観るのに政治的な思想を持ち込む必要はないと思うし(モチーフはあっても完全なるフィクションだ)、エンターテイメントとしてはよく出来ていると思った。


護られなかった者たちへ / 瀬々敬久(2021)

東日本大震災直後に避難所で出会った3人のその後の10年の人生と、そして起こった連続殺人事件を舞台に、生活保護の受給に関する問題にも切り込んだ社会派サスペンス。主演は佐藤健と阿部寛。ふたりとも好きな役者だ。監督は「ロクヨン」「糸」「8年越しの花嫁(これは何回も泣いたなあ、、、)」などを手がけた瀬々敬久。今のところ2022年に観た映画のベスト作品である。


糸 / 瀬々敬久(2020)

「護られなかった者たちへ」がとても良かったので、瀬々敬久監督の他の作品も観てみようと思って観たわけだが、、、「世界の中心で〜」などの恋愛ドラマが好きな人は楽しめるのではないかと思う。(ただ小松菜奈はかわいい)


罪の声 / 土井裕泰(2020)

グリコ森永事件をモチーフに、事件発生から35年を経て、京都で仕立て屋を営む男性(星野源)と事件の振り返り調査を任された新聞記者(小栗旬)が事件の真相とその後に起こった悲劇に迫っていく社会派ミステリー。罪の声とは、事件当時犯人グループが現金受け渡しの方法を指示するために警察に送りつけたテープの声のことであり、当時子供だった声の主の3人が事件のために背負わされることになった罪の意識のことを指している。原作の著者はグリコ森永事件に興味を持ってよく調べていたということもあって、緻密にリアリティを持って描かれている。



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