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#231 賄いの起源と現代の賄いについて

こんにちは、皆さん。今回の記事では「賄い」というテーマについて掘り下げてみたいと思います。賄い、それは飲食店で働く従業員たちの大切な制度であり、飲食業に従事する僕達の一日の食事の一部でもあります。この記事では、賄いの起源から現代の賄いについてご紹介し、そのメリットや注意点についても触れていきたいと思います。
#賄い

賄いの起源


まず、賄いの起源について考えてみたいと思います。賄いとは、飲食店で働く従業員たちが昼食などで食べる食事のことを指します。しかし、この制度は古くから存在しており、その起源はさまざまです。江戸時代は屋台や食事処など、いわゆる外食産業が発達していた時代でした。江戸の外食文化は国際的に見てもかなり進んでいたと考えられます。たとえばレストラン=飲食店の出現でも、ヨーロッパでは18世紀後期のフランス革命(1789年)前後であったのに対し、江戸では百年も早い明暦三年(1657)といわれています。外食の歴史は古く、日本では江戸時代中期ごろ元禄の時代から大きく発展しました。その頃の多くの男性たちが単身で住んでおり、そのため、すぐに腹を満たせる食べ物が必要でした。この時代から、屋台売りや食事処が発展し、江戸の外食文化が進化していきました。庶民たちにとって、天ぷらや握り寿司、そば、鰻の蒲焼などは、ファストフードのような存在で、屋台から始まった食べ物も多かったのです。そのため飲食店に従事する従業員は何らかの食事をお店でしていたものと推察します。
#僕の推察です

飲食店における賄いのメリット


飲食店における賄いは、従業員たちのために作られる料理です。特に駆け出しの料理人が練習も兼ねて賄いを担当することが多く、余った食材を活用することが一般的です。賄いは、従業員たちが昼食や夕食を取るための大切な一時であり、お店の雰囲気や協力の場ともなっています。
そして、まかないは飲食店ごとにルールが異なります。一般的には、料理人が自分たちのために作る料理として提供され、従業員に対する福利厚生の一環として位置づけられます。まかないメニューの内容や栄養面にも工夫が凝らされ、従業員に喜ばれることが大切です。
賄い制度には、従業員にとって多くのメリットがあります。特に一人暮らしの人や学生にとっては、食事代の節約になります。また、求人募集の際にまかないを提供することで、魅力的な福利厚生として働き手を集める効果も期待できます。
#賄いのメリット

賄いの税務上の注意点


賄い制度を導入する際には、税務上の仕訳方法に注意が必要です。具体的なルールに従い、まかない費用を「経費」もしくは「福利厚生費」として処理することができます。これにより、税制面でも有利に活用できます。ただし、会計処理を考えずに無料でまかないを提供していると、現物給与として扱うことになりますから、そのまま間違って経費計上すると、追加徴税される可能性もあるため、慎重に対応することが大切です。まかないのルールづくりは、導入する際にはよく検討すべき問題です。まかないの金額、食べられる条件などルールが明確でない場合、必要以上に経費がかかったりすることもあります。ただの食事ではなく、しっかりと「制度」としてまかないを導入することも大切です。
#注意が必要です

若手料理人が賄いで斬新なメニューを生みだす


賄いといえば、若手料理人が調理を担当することがほとんど。担当する料理人は日ごろの修業の成果を賄いで表現するわけですが、若さゆえに、ときに斬新なメニューに挑戦してしまうことも。こうした斬新なメニューは、味にうるさい先輩たちから酷評を受けることもありますが、なかには料理長が舌を巻くような素晴らしい出来栄えのものがあり、そうしたメニューは、さらにブラッシュアップされて店のグランドメニューへと成長していきます。
そんな賄いですが、普段僕たちが食べている定番メニューのなかにも、賄いをきっかけに誕生したものが多数あります。

定食屋の人気メニュー・チキン南蛮も、じつは賄いがきっかけとなって誕生したメニュー。開発されたのは昭和30年代。宮崎県延岡市の『ロンドン』という洋食店の賄いとして供されたのがきっかけです。
当初は、タルタルソースを用いずに甘酢で味付けをしていたそうですが、『ロンドン』で働いていた甲斐義光さんが改良を加え、現在の形に発展。独立した店舗『おぐら』で販売が開始され、徐々に全国に広まっていきます。賄いをブラッシュアップして、名物料理へと発展させた好例だと思います。
#チキン南蛮

もう一つの事例として有名なのが

三重県津市の『千寿』という店が発祥として知られている「天むす」です。そのホームページによると、天ぷら定食店『千寿』を営んでいた水谷ヨネさんが、夫の昼食のために、車エビの天ぷらをおむすびに挟んだことが、天むすの始まりだとされています。つまり身内のために作ったまかないが、いつしか正式メニューとして人気を得るようになっていったというわけです。
#天むす

金曜ドラマ『フェルマーの料理』第2話のストーリー


舞台であるレストラン「K」には、新人は賄いを作り、スタッフ全員から合格点をもらわなければクビという厳しいルールがあるとのこと。海(カリスマシェフ)はレストラン「K」で新人シェフに与えられる厳しい試練である賄いを、岳(主人公)に1週間で作るように命じます。しかし、これは普通の賄いではなく、料理人たちを唸らせる「最高の賄い」を求められる難しい課題です。岳は厨房の現実に直面し、激しい環境で料理を作り始めます。最初は苦戦しますが、ヒントを得て日本の肉じゃがを世界水準の料理に昇華させ、試練を突破します。物語は岳が自分の強みと希望を見つける過程を描いており、彼が最終的に信頼を得ることに成功します。
#フェルマーの料理

まとめ


賄いは飲食店の従業員にとって大切な制度であり、一日の大切な食事の一部でもあります。その起源から現代の賄いについて考えてみました。賄い制度は従業員にとって多くのメリットがあり、また税務上の注意点もあるため、適切な運用が大切です。若手料理人にとっても賄いは特別な場であり、新たな料理が生まれるきっかけとなることもあります。賄いから生まれた名物料理も多く存在し、飲食業界の豊かな歴史と文化を紹介してきました。また次回の記事をお楽しみに。
#飲食の未来

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