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人事とは自分の感情に向き合う必要がある

人事は、従業員一人一人の感情を丁寧に拾いながら、出来る・出来ないを判断し、時には優しく、特には厳しく決断をする職種だ。
経営陣に対してもしかり。

だからこそ自分自身の感情を置き去りにしてしまう事が良くある。

「人事はストレスが非常にかかる」
「感情が相談相手に寄り過ぎると持っていかれる(負の方が特に)」
「時として厳しい対応を取るのは非常に辛い時がある」
・・・・

人事、それこそ全ての分野を経験してきたが、上記悩みは共通していたと思う。

だからこそ人事こそ、自分自身ときちんと向き合う事が必要ではないかと思い、向き合い方に答えはないものの、アウトプットしてみる。

なぜ自分の感情に人事が向き合えてないと思うのか

これは結構実体験から感じる。

例えば、Aさんという自分の評価に不満があって、その不満の原因が上司にあるとする時に、人事はどうするのか。
まずは丁寧にAさんからなぜそう思うのか、いつからなのか、コミュニケーションが取れているのか、同じ立場・視座【ここが非常に大事】に立ち、話を聞く。
それを基に、Aさんとしては具体的に何を希望されているか【ゴール】を明確にする。
これは当然実現不可能な場合も当然ある。なぜなら個人の優先度や緊急度、重要度と会社のそれは違うから。
ここまで明確出来たら、どこまでこの話をしていいか確認する。【これも超重要】
その後、どこまで話していいかの要素が大きいが、関係者であるBさん(上司)へ確認する。
ここも同じ立場・視座【非常に大事】に立ち、話を聞く。
Aさん、Bさんにすれ違いが無いか、客観的に考える。
ただ、Aさん、Bさんの主観性も非常に大事で、これを置き去りにすると基本解決しないし、揉める。
誰しもが自分の事を客観性を持ってみることが出来ない。
だからこそ、客観性を持つのは人事だけど、客観性だけでは人間動かない。
だって、事実と理想と現実。
どれが自分にとって一番都合が良いだろう?
なので、お互いの主観として同じ立場・視座に立つのは必要不可欠。

さて、ここから物事の解決をケースバイケースで進めるのだが、
「あれ?人事個人としての感情どこにも無いよね?」
となる。
当然ここで人事個人としての感情を入れてしまうと客観性が全くなくなる。
つまりそういう職種だし、そうで無ければならない。

感情

なぜ感情と向き合うのか?

感情にふりまわされない秘訣は自分の感情に向き合うこと(TED)

上記では、Aさん、Bさん、自分、さらにこの先にある経営陣や様々な人の感情に触れていく。
当然自分と同じこともあれば、無い事も、納得いくこともいかない事もある。
その時にきちんと自分の感情と向き合わないまま、進めていくとどうなるのか。

簡単に言うと、メンタルやられたり、体に異変出たり、荒々しくなったり、モチベーションがコントロール出来なくなったり色々なところへ響いてくる。

これは実体験で恥ずかしながら、通勤電車で手が震えたり、訳も分からず涙出たり、全てが怖くなったりというのがあった事から。
(全ての人がなるとは思いません)

この時は、上記のような状況でAさん、Bさんとも感情的にお互いを攻撃し合っていて、ついには人事まで飛び火してきたとき。
(この時はもっとひどい案件を数十件がぐらい抱えてて、心身共にどん底の時)

仕事なのに、自分がしっかりしなきゃと思えば思うほど、追い詰められて、上手く行かなかったり、チームメンバーに当たったり、本当酷い時だった。

弱いからこうなるんだ、自分の感情なんか考えてるから違和感を感じるからこうなるんだと、ひたすら自分は機械で冷静にさばくんだ。と言い聞かせていた。

その結果、自分にはこの対処として事実しか残ってなくて、何も残ってないし、その間の自分は何もない状態だった。
周りには最早自分を理解してくる人は残っておらず、たった一人になっていた。

であるとき、限界がきてこんな状態を変えるために、自分の感情を一度言ってみたことがある。(当然ケースバイケース)
その時に、心の中、機械で処理していた部分が軽くなって、その事象に対してより真剣により何かしたいと思うようにマインドが変化した。
これは何でだろうと正直今日まで原因不明だった。

それは「性弱説」なんだと。


自分はまさにこれで、決して強い人間ではなく弱い人であると思った。

だからこそ、弱い部分を認めて、素直に感情に向き合うという事をすると、より事象に向き合えるようになったと。
感情を言うというのは、弱い部分も見せる事なんだなと。

荒々しいことも、追い詰められてしまう事も、結局は自分が弱い人間なんだからと認める、「感情と向き合う」事が出来て、スッと視界が開けた。

当然やってしまった事、言ってしまった事、自分の弱みを見せないために強情だった事・・・
過去は取り返せないし、発言も取り返せない。

でも今日ここで自分は弱い人間で、自分にも愛を相手にも愛をっ持って接することが出来れば、まだ遅くはないと思う。

自分は弱いと認めて、自分の感情も相手の感情も一つずつしっかりと丁寧に向き合っていきたい。これこそが一番必要なんだと。

感情と向き合うことは人事に向き合う事だ

人事という職種は、本当に大変だ。

採用は外部と内部のコト、ヒトに向き合い、
労務は、法律のコトと内部のヒトに向き合い、
組織開発は、内部ヒトとりわけ経営陣と向き合う。

自分の感情を大事にして向き合う暇なんてとても無い。

でも今だから思う。自分の感情を大切にしてほしい。

ヒトと向き合う必要性が高い人事という職種に就いているヒトこそ丁寧に丁寧に自分の感情と向き合って欲しいと思う。
なぜならそれは自分を大事にすることでもあるし、ヒトに対してもっと大事に接することが出来ることでもある。

感情を大事にすることが、人事をよりよく出来るきっかけになると信じている。

普段言うのは本当恥ずかしいけど、感情が溢れる(いい意味の)組織が多くなるといいなと思います。

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