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日本語教師養成講座、どこがいいのか?

 国家資格になり海外留学生も増加して、注目を集める日本語教師ですが、教師を始めるには①国家試験を受ける ②認定養成講座を修了して国家試験の応用試験のみ受ける 大きく分けてこの二つです。
 国家試験は年に1回のようなので、養成講座を修了して(修了すれば教師として働くことができる)経過措置の期間内に国家試験を受けるのがお勧めです。では、どういう観点で養成講座を選べばいいのか?
①自宅から通いやすいこと
②自分のスケジュールに合わせやすいこと
③講座や実習の内容
④費用面
など考えられます。
 私の場合は、自宅から30分圏内、仕事をしていても通える夜や週末開講の講座というのがポイントでした。費用面でもリーズナブルな講座でしたので、そちらに決めました。全講座対面でしたので、受講生どうし仲良くなれたというのは大きいメリットだったかもしれません。裏を返すと、オンライン授業がなかったので学校に行かないと欠席。講師の質は、まあどこも遜色がないのかと思います。ほぼ決まった教科書を扱っているし、勉強するかしないかはその人次第ですから。教科書は「みんなの日本語」を採用している講座が多いようです。この教科書は文法積み重ね学習方式。教えるほうも大変、教えられるほうも大変、という教科書です。使ってみての感想ですが、この教科書は「使える日本語学習」という観点では欠陥があると思います。もっと場面やタスク重視で教えたほうがいいと、私は思いますし、そう指摘される先生も多かったです。ただ、教えるスキルとしては苦労があったので、勉強にはなったかと。もう一つ、重要なのが「実習」。これを重要視するのなら、日本語学校を開講している日本語教師養成講座をお勧めします。つまり、通っている学校の授業で実習ができるのですから、とても実践的。私が通っていた養成講座には残念ながら、日本語学校がなく(最初はあると、勘違いしていた)、実習にはその都度生徒を集めていた。そのため、生徒の習熟レベルがまちまちで、雰囲気的・感覚的な実習で、実践的だったとは言えませんでした。つまり、日本語学校が主催している日本語教師養成講座に通うのが、私はいちばんお勧めします。
 では、私が通っていた養成講座はお勧めできないかというと、そんなことはなく、先生方も一生懸命でしたし、悪くはない選択だったと思っています。ただ、就職相談や斡旋などはほぼなし。自分で頑張って、という感じ。自分で頑張ればいいんですけどね。
 いろいろ申し上げましたが、自分が選んだ学校がいちばんいい学校なんです。将棋に、「指した手が最善手」という格言があります。一度指した手は変えられないのだから、後悔しても始まらない。自分が指したその手を最大限に活かして、最善の指し手にするしかない、という教えです。


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