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トランプ大統領の選挙対策

■焦らないトランプ大統領
 トランプ大統領は北朝鮮の非核化を急いでいない。さらに米中貿易戦争の結果も急いでいない。アメリカは2020年に大統領選挙が行われるから、現段階で決まらなければ交渉の価値が無い。だがトランプ大統領は焦っていない。理由は簡単だ。アメリカ人向けの選挙対策が有るからだ。

■革命防衛隊攻撃を大義名分に
 イランの革命防衛隊は反米を貫いている。革命防衛隊は宗教組織の私兵だが、短距離弾道ミサイルを保有。しかも国外で短距離弾道ミサイルを敵対組織に向けて発射している。革命防衛隊は宗教組織だから国際社会では義勇兵扱い。だから国外で軍事行動を行っても戦争にはならない。国際社会では間接的な戦争だから黙認される。

 アメリカは革命防衛隊をテロ組織に認定。革命防衛隊は義勇兵扱いだから、今更テロ組織認定しても無意味。だが対テロ作戦で革命防衛隊を攻撃する大義名分を作ったことを意味する。

 国際社会では対テロ作戦で正規軍が相手国に侵攻しても間接的な戦争として黙認する。実際にトルコ陸軍がシリアに対テロ作戦を名目に侵攻した。これでも国際社会は黙認。だからアメリカも同じことをする。

■革命防衛隊を攻撃すれば
 アメリカ軍が革命防衛隊を攻撃すれば、トランプ大統領はテロ組織を潰す勇気を称賛される。アメリカ国民は一気にトランプ大統領の勇気と決断を支持する。アメリカでは決断する者が称賛される世界。

 ならば革命防衛隊を攻撃すれば、中東の安全を回復した決断を称賛される。そのためのテロ組織認定ならば、トランプ大統領はテロ組織を破壊した英雄になる。つまり革命防衛隊を踏み台にした選挙対策。

 革命防衛隊への攻撃は空爆が中心。現在イラン付近に派遣されたアメリカ軍では、イラン本土まで侵攻する地上部隊が存在しない。それにイラン首都まで侵攻するには戦力と物資が不足。

 だが革命防衛隊だけを攻撃する空爆なら、一個空母打撃群だけで一ヶ月は実行可能。攻撃継続が必要ならば、次の空母打撃群と交代させれば良い。それに地上戦では損害が出るから、損害回避目的で空爆が中心になるだろう。

 一ヶ月の空爆で終わればトランプ大統領の支持率は急上昇。次の大統領選挙は当選間違いなし。さらに革命防衛隊との戦闘が継続しても、状況次第で大統領選挙無しになる。そうなれば北朝鮮・中国との交渉は長期戦で対応可能。困るのは北朝鮮と中国なのだ。

■北朝鮮も踏み台
 さらに革命防衛隊が終われば北朝鮮への空爆も行うだろう。理由は北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射したから。短距離弾道ミサイル発射は明らかに国連決議違反。トランプ大統領が今北朝鮮を空爆しないのはイランを優先しただけ。

 イランは中国が進める一帯一路の中継地点。イランを攻撃すれば一帯一路の妨害になる。何故なら経済圏は安定しているから価値を持つ。アメリカがイランを攻撃すれば。一帯一路は経済圏として不適格になる。

 アメリカは中国と対立しているので、一帯一路の中継地点であるイランを攻撃することを優先したと思われる。イランは攻撃すれば中国の一帯一路を破壊。これは米中貿易戦争で交渉を有利に進めることができる。だから北朝鮮よりもイランなのだ。

■イラン空爆は決定事項
 私見ではイラン空爆は決定事項と見ています。北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射しても不満を漏らすだけ。だがイランは曖昧な情報だけで空母打撃群と爆撃機を派遣した。今ならイラン空爆で大統領選挙対策にもなる。

 イラン空爆だけで選挙対策・中国の一帯一路潰しが行える。長期政権になるから北朝鮮・中国との交渉の対策にもなる。だからトランプ大統領はイランを空爆するだろう。

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