垂水わらび

ただいま平安狂時代。 エブリスタに小説をポツポツ置いています。 crea_u?c=U2…

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ただいま平安狂時代。 エブリスタに小説をポツポツ置いています。 crea_u?c=U2FsdGVkX18xXOTc5MDkyNkG6A7k7kJmjHWihDp2HXPQ1

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「源氏物語」と宇多・醍醐朝の人々4 紅葉賀の巻 三后について

七 紅葉賀紅葉賀で頭中将と光源氏が「青海波」を舞うシーンは、映像化する時には外せない。 ここの内容は、藤壺の出産と立后。後半は源典侍(というおばあさんが若い頭中将と源氏とを、)の話 そうです。「藤壺の中宮」と良くいうけれど、この人はここまでおそらく女御である。「先帝の女四の宮」なので、おそらく「藤壺の女御」「宮の女御」とでも呼ばれたのだろう。 藤壺の産んだ子が後の冷泉帝。 そして、藤壺が立后し、「藤壺の中宮」になる。 ヒールの弘徽殿女御は源氏の悪口を言うのだが、朱雀

    • 「源氏物語」と宇多・醍醐朝の人々3 若紫・末摘花の巻

      五巻目 若紫「源氏物語」において、非常に重要な転機のある巻である。言わば、この後のこの物語の広がりのきっかけがこの巻にある。 順番に記すと、 1「明石にいる入道は、元は近衛の中将だった人で変わり者で、そこには美しい娘がいる」という噂話。(明石の上の導入) 2光源氏が美しい女の子を見てしまい、焦がれるあの人(藤壺)によく似ていることに気づく。(紫の上の導入)その素性は藤壺の兄の兵部卿の宮の娘、つまり藤壺の姪である。(ここで気づいたのだが、光源氏の生母は「故按察使の大納言」

      • 「源氏物語」と宇多・醍醐朝の人々2 帚木・空蝉・夕顔の巻

        第二巻帚木、第三巻空蝉、第四巻夕顔 いわゆる帚木三帖。この三帖が「源氏物語」で一番はじめに書かれ、これが評判になって紫式部が彰子に仕えるようになった、と言われれば、ストンとくる。桐壺の巻には定子・彰子・一条天皇が出てくるが帚木には出てこない。 むしろ、夕顔の巻を見れば宇多・醍醐朝の人たちが出てくる。(一人一条朝時代に亡くなる人たちもいるが) 二 帚木光源氏が十七歳程度で近衛中将になっているのは出世が非常に早い。頭の中将もやはり二十歳そこそこで近衛中将と蔵人頭を兼ねていて、

        • 「源氏物語」と宇多・醍醐朝の人々1 桐壺の巻

          定期的にやってくる、私の「源氏物語」フィーバー。仕方がない。小学校低学年で東山紀之の「源氏物語」に度肝を抜かれて、頭がクラクラしてしまって、速攻図書館で簡単に書いてある「源氏物語」を読んで夢中になった。小学生低学年の女児にはなかなか刺激的だったが。中学で古文が始まると、読めるのではないか?と原文に体当たりもした。一応、全部「目を通した」ということにしておいていただけると助かる。ただ、おかげさまで大学受験まで古文で苦労はしなかった。大学は国文、に進んだ訳ではない。しかし萩谷朴の

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        • 源氏狂い
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