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就活・転職の逆質問で何を聞けばいいのか


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はじめに

就活生の皆様、そして転職活動中の皆様、「逆質問」という特殊な質問をご存知でしょうか。

これは、面接中に企業側から
「では、何か質問がある方はいらっしゃいますか?」
とか
「当社からの説明は以上ですが、何か質問はございますか?」
と聞かれるあの瞬間のことです。

その場で瞬時に頭を回転させて、気の利いた質問ができる人は問題ないのですが、ほとんどの人は質問に詰まるか「特にありません」というしかないですよね😰

自分が面接する側になってから気づいたことなんですが、逆質問の場面は意外と重要な瞬間なんです。

そもそも、逆質問がなされる場面の多くは、面接の節目や終わり付近です。
面接官も人間ですから、自社の説明をする際などはもちろん緊張しています。
それゆえ、節目や終わり付近はやっと一息つける瞬間です。
ということは、最も記憶に残りやすい瞬間でもあります。

このような場面で、何も質問が出てこない場合は、その人自体の印象が残りづらい状況になります。
集団面接では特にそうで、何も質問をしなかった学生の記憶は殆ど残りません。

そのため、逆質問は極力した方が良いです。

しかし、実際の面接の場では、質問すべきではないことを質問してしまう人が多いため、悪印象を残してしまうという事例が散見されます。

そこで今回は、好印象を残すためにどのような逆質問をすればいいのかについて考えていこうと思います。

なお、このnoteは、主にベンチャー企業に勤めている若手優秀層及びベンチャー企業に興味を持っている方向けの記事でございますので、就活・転職先もベンチャーを想定して記載していきます。



1.逆質問は誰のための質問か

まず、企業側の視点で逆質問を考えてみます。
多くの人事はおそらく自然な流れとして逆質問の機会を設けているだろうと思います。
会社説明とか、質疑応答の区切りとして、相手にも何か質問がないか聞いておこうという程度の気持ちです。

しかし、候補者側の視点で考えると、実質的には審査の一部になっていると考えるのが妥当でしょう。

逆質問の場面でどんな質問をしてきたのか、どのような表情で、どのような声のトーンで聞いてきたのか。
そのすべてが「印象」という評価の枠内で判断されます。

したがって、逆質問は、候補者のための質問ではなく、企業側の審査のための質問だと思ってもらって良いかと思います。

「何か質問はありますか?」と聞いているけど、実態は「良い質問をしてごらんなさい」という審査なんですね🙄

何か変な質問をすればお見送りになりますし、何もないと答えても印象が残らない。
どちらに進んでもリスクを取らないといけない。
試されていますね・・・



2.逆質問で聞いてはいけないこと

逆質問が審査の一部とわかった以上、なんとかして攻略せざるを得えません。
特に就活生の皆さんは面接に慣れていないでしょうから、ミスをしてしまいがちです。
そこでまずは、逆質問で聞いてはいけないことをいくつかご紹介しておきます。


(1)待遇や給与のこと


まずよくあるのが待遇や給与について質問してしまうことです。
たしかに、候補者にとっては重要な関心事だと思いますし、私自身は当然の質問権の行使であると考えていますが、それを面接の場で聞いたところであまりメリットはないなとも思っています。

有給はどれだけ取れるのか、産休育休の取得率はどの程度か、ボーナスはどれくらい出るのか、昇給は毎年平均で何%か、残業時間はどの程度あるのか。
様々な質問があると思いますが、その質問をしたところで選考で有利になることはほぼ無いと思います。

他の候補者が別の良い質問をすることが多いので、比較されたときに不利になるだけでしょう。
そのため、あまりオススメはしません。

候補者が側からすると、企業なんていくらでもありますから、より良い選択肢を選ぶための情報集めなのだと思いますし、それは正しいことです。
しかし、企業側も対等な立場で、多くの候補者の中から仲間を選んでいます。

自分の待遇や給料の話ばかりする人と、その企業に入りたいという意志や熱意を示してくる人とでは、明らかに後者の方が有利です。
それに、給与や待遇については、今の時代はいくらでもネットで調べられますし、OB訪問などでも調べられます。
わざわざ面接で聞くことではないので、そういう意味でも、あまり良い評価を得られないと思います。


(2)批判に聞こえること


次に、意外と多い事例として、批判や指摘に聞こえることをわざわざ質問する人がいます。

人事が行った会社説明資料の誤字脱字を指摘したり、グラフの数字の根拠が不明だから教えてほしいなど、自分の分析力をアピールしたいのかもしれないですが、逆効果だと思います。

理系学生にとっては数字の根拠を聞いたり、誤字脱字を指摘することは日常茶飯事のことかもしれませんが、残念ながら社会人の大半は文系の出身です。
他にも、法学の世界で生きる人にとっては、誤字脱字を一瞬で見抜くのも重要な能力の一つではありますが、面接のときにそれを出すのはあまり賢い選択とはいえません。

一般的な社会人の会話では、誤字脱字の指摘や根拠の追求などは、批判や非難だと受け取られることがほとんどですし、候補者側の声のトーンも大抵間違っている(緊張しているのでコントロールできていない)ので単に「嫌なやつ」という印象しか残りません。

その結果、そういう人はお見送りになることが多いです。
批判に聞こえることを聞くのは、逆質問で自ら地雷を踏みに行くようなものだと思うので、あまりオススメはしません。


(3)意味がわからないこと


最後に、主に学生に多い事例ですが、質問の意味がよくわからないことを聞くケースが散見されます。
おそらく緊張によって脳内がパニックになっているのだろうと思いますが、質問の意図もよくわからず、日本語も怪しいという状態なので、答える側も言葉に詰まってしまうのです。

何を聞きたいのかをその場で考えて瞬時に言語化できる人は極少数ですから、致し方ないところもあります。
大抵は緊張によるパニックで、支離滅裂な質問をしてしまっているだけなのですが、面接官も質問の趣旨を聞き直して良いものかどうか迷うことも多いので、そうならないようにするためにも、事前に逆質問は用意しておくと良いでしょう。



3.逆質問の成功事例

では、私自身が面接官として、または同席者として見てきた事例の中で、学生又は転職者が逆質問に成功していた事例をご紹介していきます。


(1)未来の話を聞く


未来の話を聞くというのは、特にベンチャー企業の経営者に効果的な逆質問です。
ベンチャー企業の経営者には、未来志向の人が多く、明るく前向きな人が多いです。
そういう経営者との会話では、原則として未来の話をした方が好印象を持ってもらえます

その会社のビジョンや事業計画、経営理念などについて、相手が話したいだろうなと思われる内容を聞いてみると良いでしょう。
将来のことを熱く語りたがるCEO、COOだとドンピシャでハマりますので、15分以上面接が延長になることもあり得ます。

そうなればもうこっちのものです😁

人は自分の話をワクワクした目で聞いてくれた人のことを「話し上手」だと感じる傾向があるので、熱量を持って語ってくれるテーマについて質問できたら、その時点で勝ちです。
ほぼ間違いなく好印象を持ってもらえます。
面接官の特性を見極めて、未来志向が強い人だなと感じれば、未来のことについて聞いてみると良いでしょう。

なお、未来志向が強いと思われる人が、会社の未来を楽しそうに語ってくれない場合(絶望感溢れる表情で語っている場合)、その会社はかなり危機的な状況だと思います。
もしくは、その面接官自体が近い将来転職する可能性が高いです。
そういう会社はちょっと警戒した方が良いので、未来の質問をして損をすることはあまりないでしょう。

以前、とある学生が、会社のビジョンや理念に共感したようで、私の知人CEOに対して、ビジョンや理念について逆質問をしていました。
すると、CEOはスイッチが入ってしまって、そのあと30分に渡って会社の未来や目指す方向性について熱く語り続けました🤣

学生は一言か二言しか発しておりませんが、なぜか「あの子はとても優秀だね。採用しよう」ということになり、内定をもらっていました。
面接なんて、そんなもんです。


(2)創業時の話を聞く


続いて、創業時の話を聞くのも有効な逆質問です。

ベンチャーの創業期を見たことがある人はわかると思うのですが、創業期というのは簡単に言ってしまえば地獄です。
私もたまたまご縁があって、WARCの創業時からずっと近くで見続けてきたのですが、最初の頃の話は鉄板ネタとして笑いが取れるくらい本当にいろいろなことがありました。

どこの会社でも必ずと言っていいほど苦労していますし、創業期のメンバーが全員残っているなんて会社は極めて稀です。
それゆえにドラマがあって、ここまで生き抜いてきた誇りがあります。

そういう過去のエピソードを聞くのは候補者にとっても勉強にもなりますし、共感もしやすいのでオススメです。

以前、とある会社の面接に来た転職者の方が、創業時の苦労話を聞きたいと言って、1時間くらい経営陣と雑談して、面接らしい面接をせずに帰って行ってましたが、内定をもらっていました。
その後入社されて活躍されているらしいので、お互いにとってメリットのある話なんだろうなと思います。
創業時の苦労を疑似体験できるからこそ、愛着が湧いてくるのかもしれません。


(3)入社するまでのことを聞く


こちらの逆質問は、主に若手や新卒の場合に効果的です。

自分がもし採用されたとしたら、入社時までになにをしておくと良いのかを聞くイメージです。
例えば、入社時までに読んでおいた本はあるのか取っておいた方が良い資格はあるのかなどです。

この逆質問は、自分の入社意欲が高いことを伝えることができますし、その会社で必要な知識もある程度わかります。
この質問をしたのにも関わらず、読むべき書籍も、取るべき資格もないという感じだったら、誰でもできる仕事をするのだろうという推定も働くのである意味有益です。

専門性が高い職場であれば、大抵は読んでおくべき書籍がありますし、取っておいてほしい資格の1つや2つはあるものです。

ちなみに、WARCでいうと、職種によりますが、全体として公認会計士・税理士が多い会社なので、簿記2級までの会計知識は最低限持っておいたほうが良いと思います。
できればその知識を基礎として、ビジネスで使う会計用語をすべて記憶し、会計的に物事を考えられるようになっていた方が良いです。
そうしないと、MTGに出席したときに外国に行った感じになりますし、会計士の皆さんと日常会話が成立しないことがあります。
そのため、若手に対しては簿記や会計の勉強を強くオススメしています。

随分前の話ですが、とある学生の子が、私の知人が経営する会社に長期インターンとして入ったのですが、その面接時にこの逆質問をしていました。
彼の凄いところは、取った方が良いと言われた資格を、インターンの間にすべて取得したところです。

その後新卒で入社したかどうかは聞いていませんが、少なくとも企業側からオファーが出た(新卒で入らないか?というお誘いがあった)というところまでは聞いています。
やはり、意欲のある若手はどこの会社でもほしいものです。


(4)書籍の話を聞く


効果としてはそこまで大きくないですが、無難な逆質問として書籍の話を聞くという手もあります。
これは、読書家の経営者・面接官の場合に奏功する可能性が高い逆質問です。
しかし逆に、読書を全然しない面接官の場合は何も得られずに終わります🙄

ただ、私の知る限り、優秀な経営陣は大抵読書家なので、読むべき書籍を聞いて何も返ってこないなら、その会社はお見送りしても良いのではないかなと思っています。
良質なインプットなしに、良いアウトプットはないと思うので、日々の学習習慣がある経営陣かどうかを見極めるためにも、この逆質問は使えるかもしれません。

以前、とある会社の面接に同席しているときに、学生がCEOに対して「私くらいの年齢(22歳)のときに読んでおいた方が良い書籍ってなにかありますか?」という逆質問をしていました。
CEOは月に10冊ほど書籍を読む読書家だったので、この逆質問がドハマリしまして、30分ほど書籍の話で盛り上がっていました。

この学生の素晴らしいところは、面接中に「すみません!今すぐ買いたいので、メモしてもいいですか?」と言ってスマホを取り出して、その場で紹介された書籍をすべてAmazonで買っていたことです。
こういう行動力をCEOが高く評価して、そのまま内定になっていました。

読むべき書籍を聞くだけなら誰でもできますが、その場で5000円近いコストを払うのはなかなかできません。
親のクレジットカードで買っているかもしれないので、一概にはいえませんが、その行動力自体は素晴らしいです。


(5)飲み会について聞く


最後に、最近見た面白い逆質問もご紹介します。
まだ若手の方でしたが、面接の最後の逆質問時に「御社はどれくらい飲み会がありますか?」という質問をして、一瞬場の空気が暗くなりかけていたのですが、即座に「もしご迷惑でなければ僕も誘ってください!今日でも良いです!」と発言して、面接官を笑わせていました。

その後、その方は入社もまだ決まっていない段階で面接官とFacebookで繋がり、会社の飲み会に参加させてもらって社内の皆さんと仲良くなり、内定をもぎ取っておりました。
年齢的にも実力的にも、入社は厳しいかなと思われていたのですが、極めて高いコミュニケーション能力でチャンスを獲得していました。

こういう逆質問もあるんだなと勉強になった事例です。


おわりに

以上のとおり、逆質問は、やり方次第では有利になります。
就活でも転職でも、原則としてライバルがいますから、逆質問で優劣が決まってしまうこともよくあることです。
事前に用意できているかどうかで合否も変わってくると思うので、脳内で様々なシミュレーションをしておきましょう!

そして、ベンチャーへの転職を検討している場合は、是非SYNCAをお使いください😁
ベンチャー企業の経営管理部門に特化した転職サイトで、企業から直接スカウトが届くダイレクトリクルーティングサービスなので、お役に立てると思います。


では、また次回。


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この記事は、株式会社WARCの瀧田が担当させていただいております。
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【著者情報】

著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
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