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仕事や人間関係のストレス対策について、質問に答えました

本日は番外編という形で、いただいた質問に答えるというコンセプトで動画を撮ります。


後ろにあるのはいつも診察室に置いてあるホワイトボード2枚なんですが、基本的にはこのホワイトボード2枚で、あらゆる患者さんの病気の説明をこなしているんです。
「これってどういうことですか?」と患者さんに聞かれると、基本的にはこのホワイトボード2枚を使って僕は解説しています。

もしこのホワイトボードに書いていないことがあった場合は足したり消したりしてます。
よく使う言葉はここに残っているという感じで。
良い言い方をすれば一軍です。
このホワイトボードの内容を使って質問に答えようと思います。

じゃあホワイトボードの説明してくれよ、という方もいらっしゃると思うので、それはリンク貼っておきます。
これを文章化して、近々「益田式メソッド」という形で本にしようかなと思っているんです。
冊子か何かにしようと思っているので、それを今作ってる最中で、ほとんどできているので、それはリンクを貼っておくので、そちらを見てください。

そうそう、この治療の方法を益田式メソッド、益田式治療メソッド、心の治療メソッド、共創の益田メソッドとか言ったりしてます。
なぜ共創かというと、共に創造するの共創です。

全部を益田裕介が考えたというよりは、今までやってきた精神医学+α社会問題とか時事問題、哲学的なものを含めて、この理論というか、このホワイトボードを作って、日々患者さんとのやりとり中や、YouTubeのコメント欄やYouTubeの動画の中で出来上がってきたリソースなので、共に創ったということで共創という感じです。

あとは雰囲気が『葬送のフリーレン』みたいな感じでバズりそうかなと思って『共創のメソッド』というようにしようかなと思ったんですけど、もちろん変わるかもしれません。
はい。

最初の前置きが長かったですね。
いただいた質問、答えていきましょう。
「仕事や人間関係のストレス対策について教えてください」というテーマでした。

■脳のストレスや疲れは溜め込みやすく、1~2年後に出ると動画で言ってますが、これはなぜですか?

確かに身体の疲れとは別に、筋トレと違って、心の疲れ、脳の疲れというのは遅れて来るよ、と僕はよく言うんですよね。
遅れてきて、とうとう疲れが溜まるとうつになってしまうというんですけど、ではそもそも何でそんなに時間がかかるの?という話ですよね。

これは2つの方向から考えられるんです。
1つ目はうつ病ウイルス説というのがあるんです。

疲労というのがなぜ起きるかというのはまだわかっていないんです。
一つはウイルスによるものなんだという風に考えられているんです。
これは順天の偉い先生が仰っている理論で、「うつ病、ウイルス」で検索するとYouTubeでもトップの方に来る理論です。

ウイルスや腸内細菌と人間は共存しているんですけど、ウイルスによって人間というのは疲れを感じにくくなっているんじゃないかという説があるんです。
ウイルスがいることによって。
疲れを感じにくいからこそ、疲れても動けるようになったという説なんです。
なぜ疲れを溜め込みやすいのかというと、ウイルスの影響で人間は疲れを知覚しにくくなって、結果的にいよいよ最後まで溜め込んでしまうということです。

あとはカフェインとか疲れをごまかすもの、疲れを感じにくくさせる物質というのが世の中に溢れているし、直接体内に取り込むものではないかもしれないけど、スマートフォン、テレビ、楽しいものがいっぱいあるので、疲れを忘れさせるものがいっぱいあるので、疲れを溜め込みやすくなってるんじゃないかという風に言われています。
そういう脳の仕組みが出来上がってるんだというのが一つの理論です。

もう一個は、疲れが、疲れというよりも問題が積み重なってきていよいよ疲れるからだ、ということです。
僕は「サイコロの目の6が連続で出る」と言ったりするんですけど、不幸の連続によって精神科の病気を発症するんだみたいな言い方をするんですけど、問題が積み重なるから疲れが出てくるということです。

仕事でうまくいかない状況が続いた後に、実家の方でもトラブルが起きた、友人、恋人関係のトラブルが起きた、その状況の中で買い物し過ぎてクレジットカードがギリギリになった、キャッシングがギリギリになっちゃった。
こういう問題が積み重なって、そこでお酒を飲んでしまって体調を崩した。
いよいよ問題が溜まってきたから疲れが出てきたということもあるんです。

小さい問題をちょこちょこ片付けておけば良かったんだけど、その小さい問題が積み重なっていよいよパンクしたから、社会的な理由で1、2年で出てきたという見方もできるんです。
そういう理由だということです。

ちょっと難しいんですけど、生物学的な要素と社会的にいよいよ追い詰められていて、1、2年経ってようやく疲れとして自覚するということがあるよ、ということでした。

■ストレス対策のひとつとしてセルフモニタリングをあげていました。もう少し教えてください。

左側が益田裕介の治癒論の前半です。
右側が後半なんです。
1枚目がセルフケア編で、2枚目が対人関係編、応用編なんですけど、前半のここら辺です、ストレス対策のことは。
これも名前付けようかなと思って、益田式ストレス解消法みたいな形で呼ぼうかなと思っているんですけど、ストレス解消のためにはセルフモニタリングが大事だよということです。

どういう風にするかというと、まず、心は脳なんです。
心というのが無限に動けるものだとか、そういう風に思っている人が多いんですけど、脳は疲れないと思っている人がいるんですけど、そんなことはないということです。
心は脳なので、脳という臓器が生み出している現象にしか過ぎないので、脳に不調があったら、心身の疲れが溜まって来ればうつっぽくなってしまう。
心は脳だということをまず認めるということです。

やろうと思っていることとできないということは、やれないということとできないということは一緒なんです、心は脳と考えていれば。

心理学の中では行動主義と呼ばれるものがあって、will notとcannot、意志を感じてやらないということと、能力的にできないということはイコールだという見方もできるんです。
内的な葛藤や活動を無視して、結果論だけで考えていく。
内的な複雑な現象を加味するとわけがわからなくなってしまうので、外側だけで判断しようみたいな学問というか考え方もあって、精神科医は、心は脳だから、人間と言っても動物の一種なので、will notとcannotはイコールで考えたりするんですけど、この考え方は結構重要で、自分のことを客観的に見るということです。
その上で、今こんな状況なのかなと思って診断をされて、診断やそれらの結果に応じて休んだり、薬を使ったりする、と。

ただ休むにしても、頭の中が整理されていないと休まらないんですよ。
だから今の自分の悩みが何なのか、何で疲れているのか、自分の将来の夢は何か、そういうことを整理明確化してあげると休まりやすいので、まずある程度部屋の中、頭の中を片付けてからしっかり休みましょう、ということです。

ただ、そもそも疲れやすい考え方をしてることがあるんです。
白黒思考、人のことを妬みやすい、常識に支配されやすい、完璧主義、そういう考え方をしていると、やはり同じ生活をしていても疲れやすいですよ。
だから疲れにくい考え方になりましょうよということで、美徳を重視する、ありのままの自分を愛する、自由になっていく、幸せを感じやすくする、生まれてきてよかったという瞬間がわかる、矛盾や真実を受け入れる、マインドフルネスの態度に変えていくという、こういう変化も大事だったりしますけど、ストレス対策はこの循環をグルグルやるということです。

もちろんストレス解消のために今頑張っていることが、別の世界のこと、趣味の世界やゲームの世界に没入するというのもいいんだけど、こっち側にいると問題の整理や問題解決ができなかったりするので、別の世界にいることも大事だけど、やはり自分の世界に戻って問題を解決したり身体を休めたりすることが大事だよということになります。

自分の脳の状態をどうやって自覚するかというのは、脳科学を知るというのが大事なんですけど、一つ有効なのがマインドフルネスと呼ばれる技法を試すことです。

目を閉じて、深呼吸をしながら、頭の中でどんなことが連想されていくのか、そして消えては浮かび、浮かんでは消えていくこの感じを捉えつつ、呼吸に集中し、心臓の動き、自分の脳の動きを感じながら自分をモニタリングするということが大事だったりします。

こうやって浮かんでは消え、浮かんでは消えというのを眺めていく中で、自分の過去、生い立ちを整理したり、自分の今のことを整理したり、未来、自分がどういう未来を過ごしたいのか、どういう未来にしていきたいのかということを形作っていくと、良いモニタリングかなと思います。

■人手不足により仕事のキャパオーバーにストレスを感じたり、苦しんでいる人が多いです。この場合どうしたらいいですか?

これも場合によるので、全体を見る必要があります。

これは後半戦の話で、人と人の組み合わせだったり、交渉のテクニックだったり、集団で今どんなことが起きているのかという把握、セルフモニタリングじゃなくて、集団の把握、今どんなことが起きているのか、集団モニタリングというか、集団の把握をしながら最適なことをするというのが大事です。

今はキツいけれど踏ん張りどころなんだ、サッカーで言うところの後半の最後の部分だからみんな辛いよ。
だけど、ここで一生懸命走ったやつが逆転を狙えたりするんですよ。
ここで一生懸命走った方がいいかもしれないので、その場合だったら、ちょっと無理をしてでもやった方がいいかもしれないし、まだまだ前半で他の人に余裕があるんだったら仕事を投げてもいいかもしれないし。
これはケースバイケースですね。

全体を見るということです。
全体を見るのはなかなか難しいんですけど、自分で冷静に観察することも大事だけど、人に聞いてみるのも大事ですね、今どんな感じなのかな、とか。
それは色々な聞き方があります。
今、仕事全体どうなんですか?と聞く方もありますし、あなたは今どれくらい疲れてるの?という個人的なことを聞くことでもいいと思うんです。
そういう総合的な情報を加味して決めなければいけない んですよ。

じゃあどうしたらいいんですか?と言われたら、本当に「いや、私、そんなに難しいことできません」とよく言われますけど、その場合は信頼できる人や上司に相談するということになります。
こういうときに上司が適切な人間なのか、リーダーシップをきちんととれる人間なのかによって、その部下の人たちのメンタルヘルスの状況は本当に違うんですよね。

患者さんによってはすごく信頼できる上司で、すごく楽になった、助かったよ、益田先生の言う通り勇気を出して聞いてよかったですという人もいれば、人によっては益田先生の言うことを聞かない方がよかったですね、別の人に聞いてよかったです、同僚もやはり同じようなことを思っているみたいです、というリーダーシップのない職場とかもあったりするので、これは本当にケースバイケースなのかなと思います。

■職場での人間関係のストレスに悩む人が多いです。人間関係のしがらみから脱皮するにはどうしたらいいでしょうか?

人間関係のしがらみから脱皮することはできません。
それができたらお釈迦さまの世界ですからね。
悟りとか解脱とか呼ばれる話なんで、人間関係のしがらみからは僕らは抜けられないんですよ。
その証拠に、無人島にいて正気を保てる人はいないですね。

僕らは人間と人間がいて、自分一人で独立しているのではなくて、スマホやパソコンみたいなもので、インターネットを通じて誰かと繋がっている。
スマートフォンはインターネットを通じて同期してバグらないようになってるじゃないですか、ソフトウェアがアップデートされて。
それと同じで、人間も人間同士と繋がったり、社会と繋ががることで情報がアップデートされることで日々更新されて正気が保てる生き物なので、しがらみから脱皮するのは基本的には無理です。

何が大事かというと、人間関係というのはそもそもどういうものなのか、どういうときに人間と人間は不都合なトラブルを起こすのか、ということを理解して、うまく付き合っていく、距離を取って付き合っていくということなんだと思います。

人間というのは基本的には妬むんです。
妬むんですよ。
模倣する生き物と言ったり、妬むと言ったりするんですけど、人間というのは誰かを見て真似ることでモノを覚えたりするんです。
学んだり学習したりするんです。
人間というのは、一番最初に鏡を見て、鏡に映った自分を真似ることで自分を自覚して、そもそも真似ることで自分というのは独立してくるんです。

真似ていく中で、相手が欲しがっているもの、他の人が欲しいと思ってものを、自分も欲しくなるんです。
これが妬みの始まりなんです。
あの人が欲しいと思っているから僕も欲しいな、そういうのが始まる。
これがだんだん嫉妬や妬みになっていくんです。
だから学ぶと同時に嫉妬も生まれる、妬みも生まれる。
これは人間の根本的なものなんです。

妬みというのはすごくて、自分の子どもを見てて思うんですけど、自己肯定感が下がるとかそういうことより以前に、「ずるい」という言葉を先に覚えました。
ずるいよ、と。
「誰々ちゃんがずるい」「兄弟がずるい」「ずるいから私にもくれ」と怒ったりとか。
自分が悪いとかそういうことよりも先にずるいということを覚えたんですよね。

本当にプリミティブ原始的な本能で、人間の根幹なんですけど、妬みの感情があるんだよね。
そしてそれは自分だけじゃなくて相手にもあるということです。

人間関係のストレスは何かというと、基本的には妬みの問題で、互いに妬んだり羨ましいと思ったりするから、集団が攻撃的になっていくんです。
その結果、誰かを犠牲者を作らなければいけない、スケープゴートの対象を作らないと集団が維持できないので、定期的にスケープゴートができていく。
だけど、あまりにもいじめると罪悪感が芽生えて、かわいそうだからと言って標的をまた変えていく。

これが人間の社会のあり様なので、しがらみから脱皮することはできないので、うまく付き合いながら、こういうスケープゴートの存在にならないように振る舞いつつ、うまくこの集団の狂気を把握しながら、うまく身を動かす、この連続性というか運動性はありますね。

人間関係はもう嫌だ、リセットしたいと言って全部LINEを切るとか、そういうことをしたくなる気持ちもわかるんですけれど、そうするとやはり人間関係は資産なので困ることもあります。

細く長く付き合っていく。
あんまり近くて苦しかったら、ちょっと遠めにおいて、連絡を頻繁だったのを回数を減らして少しずつ付き合うのがいいですね。
切っちゃったら後で恨まれる、スケープゴートの対象にされる、集団からいなくなった架空の相手を敵にして、スケープゴートにして、その集団の秩序を保つように一定期間振る舞われるということも起きたりするので、まあこういうことを意識するって感じです。

■良いストレスと悪いストレスを教えてください

ストレスというのは基本的に良いものではないんですが、どれくらいの状態でいるかということですね。
人間というのは楽すぎるコンフォートゾーンにいてはやはり良くなくて、ちょっとストレスのかかってるラーニングゾーンにいた方がいいんです。

だけどもっとストレスをかけちゃうと苦しいパニックゾーンということになるので、程々にストレスがかかって、自分の成長を実感できるラーニングゾーンにとどまればいいのかなと思います。
これが良いストレスですね。
悪いストレスというのは、このパニックゾーンにいるようなストレスです。

これだけの質問だとちょっと答えにくいですけど、これを意識してちょっとやり過ぎてるな、追い込まれ過ぎているなと思ったらちょっと減らして、楽し続けてるなと思ったら、こっち側にちょっと追い込んであげて、ここら辺にずっと居続ける、そして日々少しずつ成長していくというのが人間らしさかなと思います。
はい。

今回は、人間・仕事人間関係のストレス対策、というテーマで軽く動画を撮ってみました。


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