花山椒（はなざんしょう）4月の高級食材の代表格。

花山椒そのものが料理の主役ではなく、牛肉や魚介のメイン食材の上に添えてあったり、鍋の上にワサっと盛ってあったり（贅沢）、様々な使用方法で4月の料理に高級感と季節感を演出してくれる脇役でありながら引っ張りだこな何ともにくい食材だ。

僕の会社でも多くのレストランから2月頃から問い合わせが殺到し、入荷と同時に即日完売してしまう。

一つの産地でも収穫、出荷出来る期間がかなり短く継続した出荷は難しい。理由としては花の蕾の状態に価値があり、意味がある。つまり花が咲いてしまってはダメなのだ。
白く花が咲いた花山椒は香りや鮮やかな緑色が出ないなど高級食材としての価値を失ってしまう。
つまり、ふっくら膨らんだ蕾の状態の時に収穫するに尽きる。これにどれだけの苦労があるかは計り知れない。

僕は料理は出来ないが食材の変態だ

花山椒と出会ってからその魅力に取り憑かれるまでにそう時間はかからなかった。シャキッとした生の食感に透き通った山椒の香り。多くのレストランでもこだわりのある料理人さん達が欲しがるのも納得できる。

僕は、数件の生産者さんに協力してもらい、時期や場所をずらして不定期ながらに比較的多い量を長い期間用意出来ている。それもこれも用意して頂く方あっての仕事だ。自分1人の力であり手柄なんだなんて考えは本末転倒だ。なのでどこの産地でいつ採ったか、またどんな方から、入荷した物の特徴からしっかりお伝えしている事を責任と感じている。

今年もこの季節がやってきた。

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