山田渡/厳選食材 三招 代表

厳選食材 三招 代表取締役

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最近の記事

走り続けるその先に

格好の良いタイトルで書き出したものの、格好の良さのカケラもない他愛もない話となる事を前もって記させて頂きたい。 僕は週に2回程屋外でランニングをしている。距離や目標はなく、ひたすら30分間走り続ける。早く走り長い距離を走る日もあれば、ゆっくり走行する自転車に追い抜かされてしまう程のペースで走る日もある。 ルールは簡単。30分走る、止まらない、これだけだ。 それはランニングではなくジョギングだと言う意見もあると思うが、この場ではあえてランニングとさせて頂こうと思う。 元々は

    • 天然鴨 〜レストラン編〜

      冬の食材天然鴨、真鴨、オナガ鴨、ヒドリ、カルガモ(カルは渡り鳥ではない)等々、毎年11月頃に海を渡り日本に飛来する。一定の時期から僕の会社でも入荷し始める。 天然鴨は家禽(人の手により育てた)と鴨類と比べ似て非なる物だ。何千キロと飛んで得た筋肉(赤身)の味は独特でなんとも形容し難い、まさに天然の味だ。 12月に入る頃にはフランス料理店を初め、クリスマスにかけてとても需要が高まってくる。 鴨の種類も重要だ。真鴨の雄(コルベール)は一番人気があるのは昔から変わらない。 5年程前

      • 緊急事態ひとまず終了を前に

        4月の緊急事態宣言を受けてから大凡2か月、5月25日現在、国からの緊急要請が終えようとしている。 緊急事態宣言の直後、社内会議にて共に働いてくれいている従業員を前に伝えた事を思い返す。 「これまで皆で全力でお仕えしてきたお客様が自粛要請にていなくなった今、外に向ける顔が無い今、内側に向けて皆で仕事しようと思う。悲しいかな仕事が枯渇しているけど今、共に感染予防が出来る事を不幸中の幸いと捉え、できうる時間を使って会社の筋トレの時間にしよう」 実際行った事は世の中の周りの方々

        • 熊肉

          ここ数年の間、ジビエ(獣肉)に対する取り組みが目立つ。農林水産省も率先してジビエ(獣肉)を推奨している。害獣駆除問題から兎角ひっくるめてジビエとしてのPRが多く、その点に限り僕自身、若干ながらに大丈夫かな?感じている。心配の意味も込めてだ。 そんな中でもレストランの料理人達が、一皿の為に仕入れるジビエには多くのこだわり、処理、その生き物に対する気持ちがあり、また猟師への敬意なんかも含め情緒的であり決して機能的とは言えない食材だと感じている。 今回は熊肉について、いくつかお

          僕にとってのリセット

          日々、食材を軸に多くの事に関わっている僕にとって、レストランや料理屋で食事をする機会は少なくない。 多くの場合、それらのお店の料理人さんとは僕が提案する食材で関わりのある事がほとんどだ。 食べに行けば、そのお店がどの様な料理をどの様なサービスでやっているのかがすぐわかる。更に深く関わっているとその料理にどんなストーリーがあって、またどんな想いが重なっているかを知っている場合すらある。 職業柄のせいか、どんな場合でも外食の際は、そのお店に食べに来てあげたでは無く、食べにお邪魔さ

          花山椒な季節

          花山椒(はなざんしょう)4月の高級食材の代表格。 花山椒そのものが料理の主役ではなく、牛肉や魚介のメイン食材の上に添えてあったり、鍋の上にワサっと盛ってあったり(贅沢)、様々な使用方法で4月の料理に高級感と季節感を演出してくれる脇役でありながら引っ張りだこな何ともにくい食材だ。 僕の会社でも多くのレストランから2月頃から問い合わせが殺到し、入荷と同時に即日完売してしまう。 一つの産地でも収穫、出荷出来る期間がかなり短く継続した出荷は難しい。理由としては花の蕾の状態に価値