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ギグエコノミーに関するマガジン

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Uber Lyftなどgigエコノミーの業界動向をまとめています
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#AB5

カリフォルニアのギグ法で大混乱が発生中

今年のはじめAB5法(いわゆるギグ法案)が施行されたが、現在カリフォルニアでは大混乱が発生している。 この法律は、労働者が従業員か請負業者かの区別の線引きを厳しくし、労働者の権利を守ろうという趣旨だった。しかし、実際施行されてみると法律のあいまいな言葉により大きな混乱がおこっている。AB5法案には、規制強化の免除対象としていくつかの職種を定義しており、たとえばそれの一つが芸術家だった。しかしこの芸術家の定義があいまいであるため、すでにいくつかの芸術関連の団体は制作を延期または

Uber等、gig法案でカリフォルニア州を訴えるーギグ法案は違憲だと主張

UberとPostmatesは昨日カリフォルニア州を連邦裁判所に訴えた。訴状ではカリフォルニア州で来年施行される予定の通称ギグ法案が違憲と見なされるべきであると主張している。 追記: 連邦地方裁判所は、2月10日にこのUberおよびPostmatesの仮差止請求は棄却した。裁連邦地方裁判所は、労働基準法が適用される低所得労働者の大多数の労働条件を向上させる法律の正当性に理解を示す一方で、独立契約を享受しているごく一部の労働者の利益を守ることは、低所得の大部分のギグワーカ

ギグ法案の成立はテック例外主義の終焉への予兆か?

ファイナンシャルタイムズ紙によると技術例外主義とは、「テクノロジー企業は、全く新しいタイプのビジネスの領域を開拓しているので、通常の古臭いビジネスが直面する法的な制約を超えた事業を展開することができる」という考え方だという。 GAFAやUberといったテクノロジー企業の多くが自分たちのビジネスが他の平凡なビジネスのために設計されたルールに従うことは、イノベーションを後退させるものだとして反発を続けてきた。規制当局はテクノロジーの急速な進歩に理解が追いつかず、どのような規制を

ギグ法案が成立、経緯と産業への影響まとめ

ギグ法案成立、2020年1月に施行 Uber、Lyft、DoorDashなどが反対する通称ギグ法案(正式にはAB5という)が、カリフォルニア州上院で可決された。 ギグ法案は、ギグエコノミーの労働者の権利を保証するための法律だ。 カリフォルニア州下院議員では法案はすでに通過しており、上院での法案通過が焦点だったが29対11の投票で法案を可決した。よってギャビン・ニューサム知事が法案に署名する*1と、2020年1月1日には発効される。 *1 署名して法案は成立しました。