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「転職の魔王様」を観て、教員の労働環境を振り返る

 先日TOKYOMERを一気見した。妹を亡くした鈴木亮平さんの演技に魅入られた。

 最近邦画はあまり見ておらず、もっぱらアメリカドラマを見ていた。邦画は端々に人権後進国の現状が垣間見えて、楽しむ目的で見ているのに、イライラして疲れてしまうからだ。

 TOKYOMERを終えて、次は…と探していたら、成田凌さん主演の「天職の魔王様」を見つけた。休職しながら転職を検討している私には最適だと思い、Huluを再契約。

 これまでは、私の親とのかかわり、元夫とのかかわり等を中心にカウンセリングを受けてきたが、職場で受けた傷についてはほとんど触ってこなかった。紹介を読むとちょっと嫌な感じがしたので、私にはまだ早いかなと迷いつつも、とりあえず1話だけ観てみることにした。

 結果、一気見。
 一話ごとに、自分もこういうことあったなと思いだすし、「あなたの人生このままでいいんですか?」というセリフが毎回刺さる。

 ここ数か月、ブログを書いて、私の来し方を整理し、自分が本当に望むことを探っている。親との関係、パートナーたちとの関係はだいぶ整理ができてきたが、仕事で負った傷の整理はまだあまりできていない。また、自分がどこの国で暮らして、これからどんな仕事をしたいのかも、まだ整理がついていない。

 自分の心が揺れたところが、私の向き合うべき課題なので、まとめてみることにした。

第1話
「どんなに滑稽でも、どんなにくだらなくても、あなたが本当に望むならそれが正解です。あなたの正解はあなたにしかわからない。それくらい自分で決めてください。大人なんですから。」
「私には、まだ自分の正解がわかりません。どんな仕事をしたいのかもわかりません。」

←ここが即答できないでいる。色々浮かんではいるのだけど、まだはっきりしない。はっきりさせたいー。
・相談の仕事は自分が自然と望んだもので自分には合っていた。教員の仕事は興味はあるけど無理やり自分を合わせてやってきたこと。
・場所は、住まいが他者に決められるのはもういやだから、自分で選べるようになりたい。場所にとらわれない不動産や、リモートができるものがよい。
・クライアントの人数は、少数に関わりたい。大人数は無理があるからいや。
・趣味友とネットでつながって、オフ会したい。
・服装は、好きな服を着たい
・アマルフィやアルベロベッロなど美しい景色へのアクセスが簡単だとよい
・スペインポルトガルフランスなど好きな街に簡単にアクセスできる
・スウェーデンやポーランドに住んでいる友人の近くにいたい
・食は食材が安くて新鮮な街に住みたい。外食のコスパが良いところがいい。
・NZ・スウェーデン・カナダ・ノルウェー・フィンランドなど、人権意識の高いシステムの中で生活したい。そのシステムが当たり前の人たちに囲まれたい。

「私、前の職場で働いていた時、身体がずっと悲鳴を上げてた。精神的にも体力的にも限界まで追い詰められて、会社で倒れて、それ以来出社できなくなった。お父さんとお母さんには心配かけたくなくて言えなかった。私ね、これからは、誰かの期待に応えるんじゃなくて、自分がどうしたいのか考えたい。自分で決めたい。私の人生だから。」
←教員として働いていた時は、子どもの教育費のための自分を殺して働いてきた。人前で話すのは嫌いだったし、思考停止した人たちに囲まれるのも苦痛だった。今は、毒親×毒元夫×子ども×仕事の無理が一気に押し寄せてきて、うごけなくなっている。これからは、だれかのために自分を殺すのではなく、自分が24h幸せを感じられる環境を整えることに全振りしたい。今はその過程。


第2話
「こどものころのあなたが今のあなたを見たらなんていうでしょうね」
←めちゃくちゃ自立しまくってんじゃん!自分の稼ぎで暮らして、素敵な家具や食器に囲まれて、私が望んだことを実現してるじゃん。よくやってるね!自分の心が望むまま、結婚しないで生きてるんでしょ!私が望んだことを実現してくれてるじゃん。子どもも育てたんでしょ?子ども産むつもりなかったのに、よく産んだね!うちの負の連鎖に巻き込まないようにって頑張って、子どもは愛されていることを疑わないんでしょ?すごくない!絶対無理だってあきらめていた悲願達成したんじゃん。自分は憧れだった大学に入って、子どもは私立の大学に入れたんだ!すごいじゃん。勉強できるようになったじゃん。経済力もあるし最高じゃん!服はおしゃれだし、栄養に気を配った料理もできるんでしょ。外国もたくさん行っていて、すごいよ。留学もしたんでしょ?

「何が正解かは宇佐美さんが決めるんです。そんなの宇佐美さんだけじゃありません。誰も失敗したくないし、何が正解かわからない。それでも自分で考えて決めるんです。誰かに決められた正解はあなたの正解じゃない。自分の意思で決めてください。大人なんですから。」
←ほんと失敗したくないから、慎重になり過ぎて進めない。それでも、少しずつ前に進んでいる。

「女性の人生設計って難しいよね。結婚するかしないか、子どもを産むか産まないか、仕事を続けるか辞めるか。私も悩んだなぁ。宇佐美さんさぁ、結婚するつもりだったんでしょう。一度そう思い込んじゃうと切り替えるの難しいよね。でもね、いざ腹をくくると、女って強いのよぉ。」
←私も一度「次はどこの海外かな」って思いこんで、ずっと心に残っている。叶わなかった夢にずっととらわれてきた。

「すいません。内定は辞退させてください。妥協しないで、やりたいと思える仕事ができる会社に行きたいです。お給料ももっともらえる会社に行きたいです。ハードル高いと思うんですけど、もういい年した大人なんですから。」
←やりたいと思える仕事ができる会社…、やりたいこと探しのコーチング、HSP関連の相談、海外の現地学校での教育
←お給料を落とす気はない。さてどう仕組みづくりをしようか…。

「転職エージェントをうまく使うには、何をもって自分の幸せとするかを明確にしないといけない。求職者にもわからない本音を見出すのが、キャリアアドバイザーの仕事です。」
←何をもって自分の幸せとするかを明確にする作業をずっとしている。ホワイトボードに書くか。


3話目
「何のために働いているのか、だれのために働いているのか、それがわからなくなって、笑顔さえ作れなくなっていった。そして心が壊れた。」
←子どものために教育現場で働いてきたが、それが終わったとたん何のために働いているのか、だれのために働いているのかわからなくなった。生徒のため、日本のためになると思って働いてきたが、私が幸せを感じられていない。まずは、私の幸せが何なのか細かく特定して、実現させる方法を全力で試す必要がある。

「合わない仕事は人を殺しますから。合わない仕事は自分の心を殺し、他の誰かを殺すことがある。だから俺は見過ごせません。」
←相談員は虐待関係だったので鬱々としてしまうところと収入以外は合っていた。教員は心を殺して適応してきたので、限界がきて動けなくなった。教員で働いていた間は、自分の子育てをする心の余裕がなかった。子どもを犠牲にしてきてしまった。

「本当は嫌な上司から逃げだしたかっただけなんです。自分を認めてくれない上司から。だから転職相談に。でも俺はっきりわかったんです。俺は、人を大事にする、尊敬できる上司の下で働きたい。今いる場所は俺のいる場所じゃない。」
←日本の公立の教員は奴隷的な位置づけになっているから、もうそこにいるのは嫌なんだ。文科省、管理職、同僚、保護者、生徒の依存に晒されるのはもう嫌。人権意識のある国で働きたい。

「自分の強みは自分では気づきにくいものですからね。人間得意なことは無意識にできてしまう。だからこそ、しっかり自分と向き合う必要があります。」
←八木さんのやりたいこと講座を受けてみたいけど、30万なんだよなぁ…。本とストレングスファインダ―を掛け合わせたらだいぶわかるけど、コーチがほしい。


第4話
「私たちの労働が無駄だとか、会社の利益だなんてものは、あなたの人生の前ではどうだっていいことなんですよ。転職はとても大きなものなんです。だからご自分で決断していただかないといけないんです。」
←私の人生の前では、親が不仲だとか、親が虐げられているとか、そんなことはどうだっていいことだったんだよな。


第5話
「今の社長に出会って、この人の会社なら他のやり方ができるかもなって思ったの。なんだかんだでこの仕事がいい仕事だって思ってたからじゃないかな。今の会社が悪いのであって、この仕事は悪いもんじゃないって。好きなんだよね。誰かの人生の節目の傍らにたって、その人の次の人生が良いものになるようにサポートするのって、やりがいがあるなって思うよ。」
←相談の仕事は、内容が思いっきり虐待でなければ、合っているやりがいのある仕事。キャリア相談とかに変えればいいんだな。
←家庭科教師の仕事は、内容は面白いし、合っているやりがいのある仕事。ただ、なんかひっかかったんだよな。何にひっかかったんだろう。ここの整理がつけるのが課題。

「自分が犠牲になって会社をよくしたってあなたの未来はこれっぽっちも明るくなりません。自分ばかりが割を食うと気づいていても突き進むなんて、考えるのをやめた社畜と変わりませんよ。仕事に夢を見ないのはご自由です。でもあなたは、自分の未来にすら希望をもっていないじゃないですか。あなたの人生、このままでいいんですか? 」
←私が今いる組織の中で一生懸命業務削減やリスク管理をしたところで、周りにその意思がなければ、周りの無駄な仕事のあおりをうけるし事故のリスクを背負わされる。今の組織は無理。限界。ここで、社畜のように生きるのか、飛び出すのか。飛び出すのは決まっているが、準備が遅々として進まない…。

「安永真奈美さんは、仕事によって人生を奪われました。それだけじゃありません。人は、自分に合わない仕事をしていると人を殺しかねない。そして俺も一生残る傷を負ったことで仕事を奪われ、心が一度死にました。人は合わない仕事をしていると、肉体的にも精神的にも殺されるんです。もう誰にもあんな思いをしてほしくありません。キャリアアドバイザーという仕事は、安永真奈美さんや俺のように苦しんでいる人の力になれるかもしれない。そう思って、この仕事を選びました。それがあの事故で生き残った意味だと思います。」
←自分に合わない仕事をして、自分の子どもに我慢をさせてきたし、自分を殺してきた。欲しいものを手に入れられず、人権を踏みにじられ、幸せを諦め続けてきた。精神的な死を迎えたから、今休養している。自分の価値観、自分の幸せ、自分の強み、自分の好きを明確にする習慣があり、皆がそれを追求することが当たり前の世の中になったらいいな…。八木さんの講座受ける?仕事としてやりたいんだよなぁ…


第6話
「世の中、出世したい人ばかりじゃないんですよ。僕は現場でバリバリ働いていたいんです。そういう職場を求めているんです。
「それで、出世を打診されるたびに転職を選んできたんですか?」
「自分の実力で勝負をして、結果を出して、次の会社に行く。そうやって自分のことを評価してもらって何が悪いんですか?」
「天職は道の途中です。人生の第一章と第二章のつなぎみたいなものです。天職は決して生きがいにするようなものではありません。」
「出世したからって幸せとは限らないんですよ。」
「本人がやりたいことと会社がやらせたいことは違いますからね。」
←年齢的に、主任やらなんやらを打診されるようになった。主任も担任も絶対やりたくないと逃げ続けてきた。現場でバリバリ働くか。担任としてバリバリやりたいとは欠片も思わない。授業をバリバリやれたらそれでいい。授業をメインでできる環境ってあるんだろうか…

「当時の上司を見て、こうなりたくないと思って転職をしました。そのあと転職を繰り返して、色んな上司を見てきましたけど、出世して管理職になったらみんな数字やノルマに負われて、幸せそうな人なんて誰もいませんでした。現場で働きという気持ちも本当なのですが、一番は楽しく仕事がしたいんです。ノルマを達成できない部下をどなりつけながら仕事をしたいわけじゃないんです。なのに結局、一番なりたくなかった上司に自分がなってしまった。僕はどうしたらいいんでしょうか。」
←職場の年配の先生方を見て、この人素敵だなって人がごくわずか。大抵いない。そういう人は、もう学校をやめている。軍隊教育を維持できる尊敬できない人達が残っている。ああはなりたくないと思う。別のフィールドに行きたい。

「そんなこと私にはわかりません。あなたはどんな上司になりたいんですか?夢はなんですか?今の年齢の、今の立場のあなただから行っているんです。せっかく出世して、部下をもっても、夢の一つも語れない。あなたの人生このままでいいんですか?」
←今の年齢、今の立場で、教育に対する夢…
日本を諦めて、海外で働くってことかな。

「来栖さんのこのままでいいのかって言葉ずっと考えていて。この業界、いじわるなところがたくさんあるんですよ。契約をとるためなら、多少の誇張は許されるとか、上司が部下に教える文化や、営業マン同士の助け合いの文化がなかったりとか、そういうの誰も正さないまま、何十年もやってきちゃんたんですよね。でも、僕一人でそれが正せるとは思えないし、今の会社をそんな風に変えられるとも思えなくて。」
「八王子さんが変わることなく、今のままで生きていける社会の方が優しくていいそうです。どうすれば、あなたがあなたのまま生きていけるんでしょうね。夢が見つかったなら、後は覚悟を決めるだけじゃないですか?」
「僕、独立しようと思います。今までの悪習のない、不動産営業をできる会社を創りたい。」
「いいんじゃないですか?あなたがそう決めたなら。」
←日本で私立に転職したいわけじゃない。塾がやりたいわけじゃない。日本で生きたくない。まずは海外で生活できればいい。それが叶ってから、じゃあこの環境でどの仕事をしようかってことが考えられるかな。


第7話
「私のいた営業部は私を入れて8名だけの少人数の部署でした。全員の顔が見えるし、上司にも気さくに話せるし、それなりの裁量権を与えられて、仕事自体は面白かったです。」
「仕事にもやりがいがあるし、人間関係も良好だったってことですね。」
「人数が少ないので、ひとりひとりの仕事の負担が大きくて、誰かひとりが休んだら、回らないくらい激務だったんです。」
「人数が少ない会社のいい部分と悪い部分を体験されたわけですね」
「会社の大小でいい悪いはないと思いますが、やはりサポートを充実させるためには、それができるだけの人員がいないと無理です。」
←教育現場、人員の確保もできないし、仕事内容をそぎ落とすこともしないし、労務管理がなされてないから大きい組織でも機能不全なんだよね。

「子育てしている人が憎いんですか?前の会社で何かあったんじゃないですか?子育てしている人が憎くなるような」
「子育てをしている人が憎いんじゃありません。あたしのいた営業部に一人だけ女性の先輩がいました。彼女が妊娠して産休に入ることになって。」
「新入社員の頃からお世話になっている先輩なので、頑張ろうと思いました。仕事量は増える一方でした。この仕事は自分のペースでやるのが難しいんです。顧客と面会できる時間に自分の仕事を合わせていくしかなくて。私頑張らなきゃっておもうんだけど、なんで私だけ?って思っちゃうんだよね。一年たって日下部さんが職場に復帰しました。でも、仕事量は元に戻りませんでした。時短勤務をする日下部さんの回り切れなかった顧客のフォローをするのは前任者の私です。結局日下部さんの手に戻ったのは元の担当の半分で、残りの半分は私の担当のままでした。日下部さんの子どもが熱を出した時も、日下部さんが早退したり休んだりしたらそのサポートをするのはいつも私でした。最初はいいことをしたような気持になっていました。でもそれが何度も何度も続くと、なんでこんなに頑張っているのかわからなくなってきて。一か月たっても会社の求人情報は一向に更新されませんでした。もう、我慢の限界でした。この会社は私に負担を強いて何とも思ってないんだって。その数日後、退職願を提出しました。日下部さんのせいじゃありません。そんなことはわかってます。でもあの時はどうすることもできなかったんです。」
←生身の人間を相手する仕事だから、様々なトラブルが勃発する。それに振り回される仕事。上司は労務管理をせず、同僚も仕事を減らさない。文科があほだから年齢構成もいびつ。20代30代が妊娠すれば、年配の先生が病気になれば、周りの教員に仕事がおっかぶせられる。必死に業務削減、効率化をしても、その人達わかってないから「生徒のために」って無駄に仕事を増やす。もう、本当にやってられない。

「そんな風に考えないで。私はね、子育てする人も子育てしてない人も関係なく、全員が働きやすい環境を整えるのが経営者の責任だと思ってる。」
←これが労務管理

「私だって日下部さんが悪いわけじゃないってことくらいわかってます。(中略)だから私も頑張ろうって思いました。でも限界がきてしまって。それだけじゃありません。このまま今の会社で働き続けたら、自分がいつか結婚をして母親になった時、誰かに負担を強いることになる。それは嫌だと思ったんです。だから、そういうことで悩まない会社に行きたいと思ったんです。」
「それは辞める前に会社に言うべきでした。これ以上抱えきれない、助けてほしいと声をあげれば何か変わったかもしれません。」
「そう訴えても、がんばれと励まされるかはぐらかされるかしてこなかったのにですか?」

「今みたいに本気で上司に伝えたんですか?」
「そんなに簡単に会社が変わると思えなかったですし」
「あなたが変わればあなたのいる環境そのものが変わるかもしれない。人も、会社もいつだって変わることができるんです。変わろうとする決意さえあればですが。」
←今回の休職も、同僚に迷惑をかけるのがわかっていたので、ぎりぎりまで踏ん張ろうとした。踏ん張れる馬力はもうなかったけど、相方さんの人権が確実に侵害されるので、ふんばりたかった。ハラスメントを受けなければ、踏ん張れていたんだよなぁ。あれでとどめをさされた。民間だったら、これでなんとかいけるところもあるのかもしれないけど、管理職に訴えても、教育委員会に訴えても、結局日本政府は教育予算を低く見積もっているし、教員を働かせ放題の方針でいるからむりなんだよね。

「皆川さん、最初の面談の時に言ってましたよね。乙葉製薬の仕事は面白かったって。仕事の負担が一人に集まるようなことが無ければやめようとはおもわなかったんじゃないですか?」
←教育の仕事は面白かった。仕事の負担が一人に集まるようなことが無ければやめようとは思わなかったかも。日本は無理。日本人学校はわからない。人権意識の高い海外の教育機関だったらいいかもしれない。それはどこだろう。


第11話
「夢を諦めるのはご自由です。ただ、世の中には、ケガや病気で夢を断念し悔しい思いをしている人もいます。進むべき道が見えているのに目をそらすんですか?あなたの人生このままでいいんですか?」
←進むべき道は海外生活なんだけど、どういう海外生活かが、なかなか絞れない。どこの国で、どういう仕事で、現地採用なのか日本の会社での雇用なのか、とりあえず不動産なのか。

「嵐も心からやりたいと思える仕事がみつかるといいな。」
←心からやりたいと思える仕事…

「一つ確かなのは、本人が納得しないと、敗れた夢を引きずり続けるということです。」
←私は海外に行きたい、海外で暮らしたいという夢を引きずり続けている。私の場合は一度やらないと。

「正直迷ってる。このままキャリアアドバイザーとして突き進むのに迷いはないと思っていた。意義のある仕事だと感じているし。けど足のケガで戦線離脱した気でいたのに、突然道が拓けた。その道は昔の夢に続いている。
今でも夢なんですよね」
「どうなんだろうな。」
「どうしてエネルギー開発なんですか?」
「子どものころから父の仕事にあこがれてた。父は商社マンとして世界を回っていて、その仕事がエネルギー開発への投資だった。」
「父は俺に丁寧に仕事を説明してくれた。意味は半分もわからなかったけど。」

「嵐も心からやりたいと思える仕事ができるといいな」
 「きっかけはそんなことだけど、気づけば父の背中を追うようになっていた。実際に同じ仕事をやってみて、本当に世界の役に立っていると思えた。アフリカ行きが決まった時はうれしかったし、現地に出向いて感謝されて、これをやりきることが俺の夢なんだって心から思えた。」
「商社の仕事が好きだったんですね。」
「そうだな」
「前に来栖さんに聞きましたよね。転職エージェントの仕事のどこがすきですかって。」
「俺は仕事を好き嫌いで見ていません。強いて言えばこの仕事は今の社会に必要なものだって思っています。」
「立派なプロ意識だってその時は思いましたけど、あたしはやっぱり好きだと思える仕事をするべきだと思います。」
「つまり、君は転職するべきだと。」
「その正解は来栖さんにしかわかりません。そのくらい自分で決めてください。」
「それはそうだ」
←建築を学びたいと思った。家が好き、美しい建物が好き、インテリアが好きだから。どこの学部なのか、どんな選択肢があるのかわからず、親も大学は望んでいなく断念。
相談の仕事は、面白かった。日本のピラミッドの底辺を見てみたかった。福祉の現場の限界がわかった。把握した日本の課題は、教育の場で教材づくりに生かし、授業に力を入れた。自分らしく、幸せに生きていけるための選択肢を知る、生活力をつけるというのがメインテーマだった。
選択肢は十分知った。でも私はちっとも幸せじゃない。選択肢を知るだけでは不十分。自分の特徴の理解も浅いし、価値観を追求していく力が私にはなかった。次の課題はここか。
八木さんの募集に応募してみる
HSP気質について、理解を深める

「どうするの?転職?」
「社長もご存じだったんですか?」
「千晴が気にしてるから」
「面談を受けました」
「そうなの。導いてもらえた?」
「何が正解かは自分にしかわからないそうです」
「私思うのよ。人生には正解なんかなくて、答えを出したら、それを残りの人生をかけて正解にしていくんじゃないかって。答え合わせは最後でいい。だから自分に素直に進みなさい。」
←自分に素直に…
本当は何がしたい?
人権意識が高い国で生活がしたい。
美しい景色や街や雑貨を気軽に見に行きたい。

「滝藤さんの問題は、過去の夢にとらわれるあまり、今の自分に自信が持てなくなっていることなんじゃないでしょうか。だとしたら、ゆうとくんの言葉が答えなんじゃないですか?」
「私は夢を諦めろ言うつもりはありません。ただ、夢の形が変わることもある。もう一度今の自分を見つめなおしてみてください。今の自分が何に打ち込み、何に喜び、何を大事にしているのか、答えは全てすぐ近くにあるんじゃないですか?あなたの人生このままでもいいんじゃないんですか?」
←今の自分が何に喜ぶか:おいしいごはん、海外生活、価値観が近い人とつながること、自己理解が進むこと、傷を特定して癒すこと

何を大事にしているのか:自分の幸せ、自分の快不快の感情、自分の過去の整理、無理をしないこと

何に打ち込んでいるのか:自己理解、過去の傷の整理と癒し、自分の幸せを明らかにする、移住先検討、移住方法検討、移住かノマドか駐在か検討

「俺も同じです。今の自分と本気で向き合ってみてはっきりとわかった。今は夢の形が変わったのだと。今の俺は、ひとりでも多くの求職者の人生をいい方に導きたい。嫌われても恨まれてもいい。笑顔で仕事などできなくても構わない。そこまで思えるのは、今の仕事が自分にとって大切だから。俺はキャリアアドバイザーの仕事が好きなんです。」
←海外生活しないと、日本への嫌悪が薄まるかわからない。教育の仕事は面白い。でも自分の幸せで満たされてはじめて、続けようかどうかを検討できるんだと思う。







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