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【産婦人科】子宮頸がんの基本事項

本日は子宮頸がんについて学んでみました.情報量が多いため,適宜更新していきます.


進行期分類(日産婦 2020,FIGO 2018)


Ⅰ期:癌が子宮頸部に限局するもの(体部浸潤の有無は考慮しない)

ⅠA 期
病理学的にのみ診断できる浸潤癌のうち,間質浸潤が 5 mm 以下のもの。浸潤がみられる部位の表層上皮の基底膜より計測して 5 mm 以下のものとする。脈管(静脈またはリンパ管)侵襲があっても進行期は変更しない。

ⅠA1 期:間質浸潤の深さが 3 mm 以下のもの
ⅠA2 期:間質浸潤の深さが 3 mm をこえるが,5 mm 以下のもの


ⅠB 期
子宮頸部に限局する浸潤癌のうち,浸潤の深さが 5 mm をこえるもの(ⅠA 期をこえるもの)

ⅠB1 期:腫瘍最大径が 2 cm 以下のもの
ⅠB2 期:腫瘍最大径が 2 cm をこえるが,4 cm 以下のもの
ⅠB3 期:腫瘍最大径が 4 cm をこえるもの


Ⅱ期:癌が子宮頸部をこえて広がっているが,腟壁下 1/3 または骨盤壁には達していないもの

ⅡA 期
腟壁浸潤が腟壁上 2/3 に限局していて,子宮傍組織浸潤は認められないもの

ⅡA1 期:腫瘍最大径が 4 cm 以下のもの
ⅡA2 期:腫瘍最大径が 4 cm をこえるもの


ⅡB 期
子宮傍組織浸潤が認められるが,骨盤壁までは達しないもの


Ⅲ期

癌浸潤が腟壁下 1/3 まで達するもの,ならびに/あるいは骨盤壁にまで達するもの,ならびに/あるいは水腎症や無機能腎の原因となっているもの,ならびに/あるいは骨盤リンパ節ならびに/あるいは傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの

ⅢA期:癌は腟壁下 1/3 に達するが,骨盤壁までは達していないもの


ⅢB期:子宮傍組織浸潤が骨盤壁にまで達しているもの,ならびに/あるいは明らかな水腎症や無機能腎が認められるもの(癌浸潤以外の原因による場合を除く)

ⅢC期骨盤リンパ節ならびに/あるいは傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの

ⅢC1 期骨盤リンパ節にのみ転移が認められるもの
ⅢC2 期傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの


Ⅳ期:癌が膀胱粘膜または直腸粘膜に浸潤するか,小骨盤腔をこえて広がるもの


ⅣA期膀胱粘膜または直腸粘膜への浸潤があるもの 

ⅣB期小骨盤腔をこえて広がるもの

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