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仕事を選ぶって、どこから始めたらいい? ~キャリアのトリレンマの話~


皆さん、こんにちは。
鹿児島でフリーランスのキャリアコンサルタントをやっている和山です。

最近、こちらの書籍を読み終えました。

最近「AI」という単語を見ない日はなく、いろいろな業界の企業が「AIを導入した」なんてニュースも見かけるので、漠然とした興味で「今の自分の仕事(キャリアコンサルティング)とAIって組み合わせて何かできないのかな?」と思って本屋を歩いていた際にこちらの書籍のタイトルに惹かれて、手に取ってみました。

内容は、私が思い描いていたもの(キャリアコンサルティングにおいてAIを活用する系)とは少し異なりましたが、「企業がAIの導入・DX化を進めて行く中で個人がどのようにキャリアを形成していくか?」という視点から書かれており、とても勉強になりました。

書籍全体の内容はこちらのサイトで分かりやすくまとめられていました

その中でも、今回は「仕事選び」という視点でAI関係なく、興味を引いた内容があったので、今回はこちらについて書いていきたいと思います。

キャリアデザインのトリレンマ

就職活動や転職活動含め、「仕事を選ぶ」という体験は、多くの方が経験されて来たかと思います。
その時、皆さんは何を基準に選びましたか?

仕事内容、給与、通勤距離、休み…

それぞれの基準で選ばれたかと思いますが、中には明確な基準が持てなくて

「求人票を見て、何となくよさそうなところで、応募して採用されたところに決めた」
「仕事内容ややりがいは二の次で給与、休み、労働時間などの条件から消去法で決めた」
「条件を求めすぎて、当てはまる企業がなくなった」
「何となく『いい仕事ないかな~』と求人サイトを眺めていたら、最後のページになっていた」 等

こういった経験はありませんでしょうか?

もちろん、こういった考え方でも、自分が条件面ややりがいなどを含めて納得・満足できる職場に出会えていればいいのですが、残念ながら、そうならずに、応募する企業を決めきれない、入社しても転退職を繰り返している方もいらっしゃるのではないでしょうか?

その時に、役に立つなと感じたのが、こちらでも紹介されている「キャリアデザインのトリレンマ」という考え方です。

トリレンマという言葉自体は経済業界などでは頻繁に使われている言葉のようで、両立しない2つの要素の間で板挟みになることを「ジレンマ」と言いますが、その要素が3つになることを「トリレンマ」というそうです。

この考え方はキャリアデザインでも成り立つ考えで、キャリアデザインの世界では「地域」「業界」「職種」の3つの要素から仕事を考えていくことが基本であり、「3つの希望全てを叶えるのは難しいので、2つに絞り込むのがいい」ということがハーバードビジネススクールでも教えられていたそうです。

たしかに仕事を選ぶにしても「細かい条件まで求め出したらキリがないし、ざっくりとしすぎても決めきれないし、これくらいの抽象度なら考えやすそうだな」と感じました。

「私のトリレンマ」を考えてみる

文字だけを追ってもまだまだピンと来ない方もいらっしゃると思うので、一例として仕事もしつつ、まだまだ求職活動中の私のキャリアのトリレンマについて書いてみたいと思います。

私がまず、3つの要素についてそれぞれ思っている条件を書き出すとこんな感じです。

①業界:

一番興味があるのは教育業界?ただ「ここにこだわっている」というより「他の業界をまだまだ知らなすぎるから」なのかなとも思う節もある…。
だからここに対してはそこまでこだわりはない。むしろもっと知りたいと思っているかも。

②職種:

大前提は「仕事に悩む人の支援ができる仕事というのが一番」。その視点で考えると相談員、セミナーの講師などになる?
キャリアコンサルタントの資格は持ってはいるけど、資格というよりは仕事内容がイメージに近ければ資格なしの仕事でも全然いい。

③場所:

理想は自宅から30分前後で通える範囲だけど、今まで仕事を探して来た経験からすると厳しいので、1~2時間は許容範囲内。その代わり車通勤できるところだと嬉しい

こんな感じでしょうか?昔の私なら1件1件求人を見て「これは場所が…」、「これは仕事内容が…」といった細かい条件などに気を取られすぎて、これといった決め手を欠き、延々とスマホの求人サイトをにらみ続けるなんてこともあったと思います。
こういった制限をつけて考えることで、仕事の選択肢を絞り込んでいくととてもスムーズだと感じました。

場所の重要性

そして、その上でこちらの書籍ではコロナによるリモートワークの広まりにより、3要素の中の「場所」に対する考え方が変化している・これからますます変化していくといったことが述べられています。

日本だけを例にとっても、少し前までは東京を中心とした都会に住んで、都会で働くことのアドバンテージのようなものが存在していました。
しかしながら、まだまだ職種や企業の制限こそあるものの、リモートワークで地方に住みながら都会の企業の一員として働くことも可能となり、この流れは今後もますます拡大していくと思われます。

その為、3要素の中でも「場所」の重要度は低くなり、場所も含めた「ライフスタイル」が今後は重要性を増していくだろうと言われています。

転職だけでなくて

そして、このトリレンマの考え方は、求職中の方だけでなく、今現在、お仕事をされている方の仕事に対する満足度を考える上でも使えると思いました。
「従業員満足度」なんて言葉が言われて久しいですが、自身のキャリアや仕事に対する満足度を示すものさしって意外と難しいなと思っています。

既に「高い満足度を得ていて、今以上のものは望まない」という方はそれでいいのかもしれませんが、十分に満足していないという場合、「じゃあ、どこをどう改善したら満足感は上がるのか?」ということが考えにくいなと思います。

3つの要素にそって、今の自信のキャリアを分解することで満足している点、不満になっている点を考えるきっかけにもすることができるのではないでしょうか。(ここについては長くなるので、またの機会に…)

という訳で、今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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今年の念願だった白熊。仕事帰りのご褒美に。@鹿児島県鹿児島市

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