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俺の宇宙ではするんだよ


 皆さん、こんにちは。ワタクシのnote記事ではするんだよ。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 いきなりですが、本日はとっとと本題から開始しましょう。

 SFってのは
 嘘っぱちなのである。


 まず最初に申し上げておきますが、ワタクシはSFすなわちサイエンス・フィクションが大好きだ。
 筒井康隆も星新一もアーサー・C・クラークもP・K・ディックも好きなのである。藤子・F・不二雄も手塚治虫もシド・ミードも好き。ガンダムもボトムズもモスピーダも。マトリックスもターミネーターもサマータイムマシンブルースも。数え上げればキリがない。SFで名作と呼ばれている作品は大体好きだし、SFというジャンルが好きだ。
 無論、名作かどうかに関わらず、好きな作品は沢山あるし、

 (´°Д°)」 この作品はSFとして認めない!


 なんて了見の狭い事は言いたくない。いや、SFファンとそーゆー議論をするのは好きだが。

 まあ、ここで誰にとって、どのラインまでがSFなのか、なんて事はどうでもいい。
 だが、『何がSFであるか』という点において、ある意味で明確な判別方法がある。

 それは、SFが嫌いな奴から、

 (´・∀・)」 ああ、あの子供騙しの。


 って言われる作品は、だいたいSFなのだ、
 さすがにもう、そーゆー世代は少なくなって来たし、そーゆー偏見も少なくなってきたが、かつて「スターウォーズ」でオビ=ワン・ケノービ役をオファーされた三船敏郎が「子供向け作品に出るのはチョットね」と断って、映画が超ヒット。後年後悔したという。

 さらに、その後悔から次の「1941」への出演を決意。映画は大コケ。余計に後悔したという。

 それがフツーの世の中だったのだ。

 まあ、これは実のところSFに限らず、多くのフィクションに言える事だが、

 17mもある巨大ロボットを作るなんてナンセンス。

 ビーム砲を避けるのは無理。

 ビーム砲は音なんてしない。

 てか、そもそも宇宙で音はしない。


 そーゆーツッコミが出来てしまうのだ。もちろん、このツッコミを的確かつ豊富な科学的見知から、面白おかしく愛を持って描いた「空想科学読本」なんかもあるが、コレがもたらした功罪のひとつが、

 冷笑系科学的ツッコミである。


 要するに、

 (´・∀・)」 ププーッ! 宇宙で音がすると思ってんの?


 って使い古されてわかりきった野暮なツッコミを、ドヤ顔でしちゃうアホを大量生産した事であろう。

 だが、コレに対し、スターウォーズを撮ったジョージ・ルーカスはこう答えたと言う。


 (´・Д・)」 俺の宇宙ではするんだよ。


 はい論破。
 コレは実に明確でわかりやすいアンサーであったと言える。実際、ファンタジーな異世界や遥か未来や未知の惑星での出来事を描いている訳だから、

 その世界の物理法則では
 そうなってるんだよ。


 で、すべて解決してしまう。
 逆に言えば、「ドラえもん」の世界でドラえもんの存在にケチをつけたら、もはや物語は存在しないレベルなのである。
 もし、ドラえもんがいたら、モビルスーツがあったら、フォースの力が存在したら。と言う「if…」こそが物語の要。
 要するに、野暮なツッコミは無用ってコトだ。

 ガンダムにミノスフスキー粒子があるのも、フォースの力が存在するのも、物語の根幹となる「もしif」なのである。

 だが、この「俺の宇宙ではするんだよ」を調べてみたところ、この正確な出典は見つからなかった。
 しかし、ジョージ・ルーカスはコレに類似する言葉を幾度となく繰り返している。

 So there’s sound in space. I can’t suddenly have spaceships flying around without any sound anymore because I’ve already done it. I’ve established that as one of the rules of the — of the — of my galaxy and I have to live with that.

 音のある宇宙が存在するんだ。僕が何にも音を立てずに急に飛び立つ宇宙船を作らないのは、そういう宇宙を作ったからだ。僕はそんな僕自身の宇宙のルールを構築し、そしてそのルールとともに生きているんだ。


 要するに、ルーカスは宇宙で音がしない事なんてのは百も承知で、宇宙で音がするとしたらどんな音だろう? そしてそれはどう伝わり、どんな迫力があるのだろう? それを描いただけなのだ。
 それはむしろ野暮なツッコミなんかより、よほど深い科学知識に基づいて構築されている。

 そう。リアルを見るのは現実だけで充分なのである。必要なのは

 リアルではなくリアリティ。


 SFでビーム砲に音がなかったら、爆発に音がなかったらつまらないだろう?
 それはSFに限らない。アクション映画では、当たり前のように自動車が大爆発するけど、実際の交通事故でそんな大爆発が起きるケースはレア。当たり前だ。そんな危険なモノを走らせる訳には行かない。
 アクション映画に限らない。青春映画でも、相手を拳で殴ったら、

 (´°皿°)」 デュクシっ!


 って音がするけど、人を殴ってもそんな音はしない。
 そもそも、殴られた方もすぐに唇の端から血を流すけど、実際、唇を切って血を流すほどの強打だと、まず鼻血が出る。

 でもさあ、イケメンが鼻血だぼだぼ流してる間抜け面なんか見たい?

 ※ ワタクシは身体張ってる感があって観たい方だが。

 そもそも、なんでイケメン揃いなの? なんで美女なの? そもそも美少女はパンをくわえて走って来ないし、陰キャのオタクくんは美少女に好かれないし、そもそもオタクの心根は主人公みたいに綺麗じゃない。

 (´・Д・)」 あれ? フィクションを擁護するつもりが、フィクションを好むオタクを攻撃していた。おかしいな。

 まあ要するに、フィクションなんて皆が楽しめるように作られたエンターテインメントなので、ただそれを冷笑して、「馬鹿馬鹿しい」なんて言うのは、

 (´°Д°)」 人の楽しみに水を差す馬鹿はオメーだよ。


 って事なのである。


 そもそも、フィクションにBGMが使用される時点で、現実世界は事件に合わせて音楽なんか鳴らない、って話だ。
 エンターテインメントだからBGMが鳴るのだ。そこに突っ込むと恋愛ドラマもドキュメント系ドラマも、所詮はエンターテインメントであるとご理解頂けることと思う。

 そして、ワタクシはこのルーカスの言葉が大好きだ、という前提のもと、話を続けさせて頂きたい。

 ワタクシはSFもファンタジーも好きだが、同時に科学も好きなのである。だからこそ、

 (´°皿°)」 「現実は嫌いだし、
 現実世界の勉強とか面倒だし、
 異世界を舞台にしちゃえ!」
 って逃げが大嫌いなのだ!!


 あえて苦言を呈すが、ネット自作小説に多い「絵は技術がいるけど、文字なら誰でも書ける」って逃げが大嫌いなのだ。
 そんなん言うたら、下手でいいなら絵も誰だって描けるよ! 文字も文章も物語も技術が必要なんだよ! ふざけんじゃないわよ! ってのが本音である。

 だから、「なるほど」と思わせるSFやファンタジーの「世界構築が必要」なのだとワタクシは思うのだ。
 わからないけど「不思議な力で全部解決!」じゃなくて、その不思議な力がある事によって、どんな世界や文化や文明が築かれ、そこにどんな物語が紡がれるかが、SFやファンタジーの醍醐味の1つだと思う次第である。

 そして、ネットを通じて、「俺の宇宙ではするんだよ」という言葉が有名になり、そこかしこで使われるようになった訳だが、ワタクシは敢えて、そこに苦言を呈したい。

 と言うのも、ワタクシは科学を信じている。

 そして、幽霊や異世界や死後の世界。モンスターや魔法や超能力をまるで信じていない。


 しかし、まるで信じていないと言うのは、正しくはないのだ。



 ワタクシは、不可思議な存在に、
 実在していて欲しいのである。


 かつて「雷」は、「神鳴り」と呼ばれ、怒れる神の御業であった。
 しかし、科学の発達によって、それはただの気象条件と判明した訳である。

 つまり、幽霊やネッシーやツチノコも、超能力も魔法も死後の世界も、現時点の科学力で解明されていないだけで、


 (´°Д°)」 存在していて欲しいのだ。


 その幽霊の正体なんて、99.9%は枯れ尾花だろう。
 超能力の99.9%はトリックだろう。

 それでいい。だが、0.1%でも、まだ科学が証明に至っていない

 不可思議な存在が
 本当であって欲しいのだ。


 実際、エネルギー問題を解決するような未知の物質が見つかるかも知れない。本物の超能力者は迫害を恐れて能力を隠しているかも知れない。何万光年も先に、音が伝わる宇宙があるかも知れない。怪物は人の世に隠れて闇で人を食料としているかも知れない。
 万に1つ。億に1つでいい。もう滅んだかも知れない。これから現れるかも知れない。

 (´・Д・)」 俺の宇宙では、じゃない。


 (´°Д°)」 この世界に存在してると
 ワタクシは信じたいのである。


 (´・Д・)」 その方が夢やロマンがあっていいじゃん。

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 なお、この先には更なるロマンが書いてある。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。