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マフィン・マクガフィン


 皆さん、こんにちは。時事ネタが嫌いな木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 はい。そんな訳ですが、苦手かつ嫌いな話題となります「時事ネタ」を取り扱いましょう。

 さて、ワタクシは飲食業界に既に30年ほど経つ訳ですが、本日の話題は、世間を騒がせている、


 (´・Д・)」 自然派マフィン屋。


 ご存知の方も多いとは思うが、そうでない方と、事件が風化した後に読み返しても話が通じるように、簡単に解説すると、

 とあるフェス系のイベントに出店していた自然派マフィン屋が、凶悪レベルの食中毒を出した。
 マフィンは完全に腐っており、納豆のような臭いを放っていたどころか、栗が納豆のように糸を引いたとか。(味と匂いは知らんけど、糸を引いてる動画は見た)


 ぶっちゃけ、飲食業が長いので「食中毒」自体は「作る側・食べる側、誰にでも低確率で起き得るもの」という部分はある。
 色んな要素が様々な食中毒を起こすので、例えば「店側に非はなく、客側の保存方法に問題があった」ってなケースも少なくないし、「ごく低確率だが、偶然にもタチの悪い菌が付着した」り、問題があるかどうか微妙なラインだが、「体力の低い者だけが食中毒になった」り、当然「店側の不注意」や、明らかに「店側の怠慢」など、原因は様々だ。

 確かに、店と客の両方が気を付ければ、食中毒の確率は劇的に減らせる。それは間違いない。
 しかし、それは交通事故と似たようなもので、どれだけ気を付けていても、起きる時には起きてしまうものでもある。要するに、限りなくゼロに近い数字には出来ても、決してゼロにはならない。症状の緩和は出来ても、食中毒を100%防ぐ事は出来ないのである。

 では、今回のマフィン屋がどのケースだったのか。


 ワタクシが分析する限り、上記の中に該当するケースはない。


 原因は大きく3つある。

 ひとつは、自然派食品であること。


 自然派食品全般を否定するつもりはないが、この思想が行き過ぎると、


 添加物や、保存料を
 否定するようになる。


 そして残念ながら、思想が強くなるにつれて、食品に関する知識が偏重し始めるのだ。
 添加物ってのは大きく分けて4種類に分類される。このうち、天然添加物が3種類。つまり、添加物=悪ではない。一般飲食添加物については普通の食品だ。
 そもそも、残る1種も安全性が確認されているものだし、基本的には飲食物から成分を抽出し、効果を高めているだけである。

 まあ、ここで添加物の是非を問いたい訳ではない。

 ただ、基本的に砂糖や塩、酸といったモノは、優れた殺菌効果や保存効果をもたらすのである。

 自然派志向が極端になると、こう言った基本的な事を否定するようになり、重大な失敗を犯す事になるのだ。


 簡単な話、キュウリを
 放置すれば当然腐るが、
 ヌカや塩漬けにしたら、
 漬物として保存できる
 ってだけの話なのだ。


 ワタクシは別に自然派志向ではないので、彼らの基準でどこからが安全でどこからが安全ではない添加物なのかは知らんし、興味もない。ワタクシは研究機関が安全って言ってんなら安全だと思ってるし、そもそも、塩だって摂りすぎりゃ身体に悪いだろうし。
 だが、そうやって「自分が思う危険な添加物」を取り除き続けた結果が、


 (´・Д・)」 危険な食品。


 になったという訳だ。コレがひとつめ。



 ふたつめは、自然派食品であること。



 (´°皿°)」 ひとつめと
 同じじゃねーか!!


 というツッコミが聞こえてくるようだが、まあ、同じだ。内容は前述したものと大きく被る。
 しかし、ひとつめは「物理的」な面の話だ。ふたつめはフィジカルに対して、メンタル。つまり「精神的」なモノ。
 精神と言うか、前項でも触れた「思想」「思考」「志向」の部分だ。

 コレは、自然派食品に限らない。
 右翼思想、左翼思想、政治思想、宗教、主義、ヴィーガン、LGBTQ、フェミニズム、自然保護、動物愛護、果ては人間関係、恋愛、数え上げれば枚挙に暇がないほどのモノが該当する。
 ワタクシはこれらの思想や主義を全て否定はしないが、これだけは言っておきたい。それは、


 あらゆるイズムは
 思考を鈍らせる。


 と言う事である。
 人の精神とは、手のひらに立てたホウキのようなもので、そのバランスを取り続けるのは難しい。
 しかし、一度ホウキを倒してしまえば、もうバランスを取る必要がなくなる。
 つまり、自分を含む誰かが考えた「完成された主義」に従ってしまえば、もう思い悩む必要はなくなり、


 (´°Д°)」 教義に従ってれば、
 もう考える必要はなくなる。


 そう。人間ってのは、考えたり、思い悩むのが嫌いなのだ。しかも、主義について学ぶことで、考えたつもりになってしまう。
 そして、不安があるから安心を求め、思考が偏るのだ。
 だから、自分を肯定してくれる団体に身を寄せたがる。そして、その集団からはみ出さないように教義を守り続ける。

 あまつさえ、集団の中で評価されたくて、その思想や行動が過激化してしまう。
 しかも、過激化すればするほど一般社会から拒絶されるため、自分を受け入れてくれる集団に染まっていく、という地獄のスパイラルに陥る。

 つまり、かのマフィン屋は、このスパイラルに陥った結果として、ひとつめの「物理的」な食中毒を引き起こしたのだと言えるだろう。

 そして、みっつめの理由。
 正直に言って、ひとつめとふたつめの理由は、要因として20%程度。つまり、合計で40%程しかない。残る60%の原因は別にある。


 これは、言いたくはないし、この事件について言及している人も、そこには触れている人が少ないし、触れている人も言葉をぼやかしている。
 なので、ワタクシがここでハッキリと言おう。



 (´・Д・)」 心療内科を
 受けなきゃならん人や。


 結局、これはひとつめとふたつめに共通している事でもあるんだが、


 (´・Д・)」 精神が壊れとる。


 偏重思想になったから壊れたのか、壊れたから偏重思想になったのか、特定の思想が変調を誘発しやすいのか、変調をきたした人だから特定思想にハマりやすいのか。この辺はワタクシにもよくわからん。
 思想に関係なくブッ壊れたのかも知れないし、それはわからない。

 ただ、マフィン屋本人の「言葉遣い」に始まり、取った行動、そして、出来上がったマフィンの見た目。これは明らかに精神に変調をきたしていると言えるだろう。
 ハッキリ言って、吐瀉物みたいな見た目のマフィンを堂々と売る時点でおかしいのよ。

 コレって「自然派だから見栄えが悪い」ってんじゃねえのよ。
 自然派でも見栄えは良く出来るし、普通はその努力をする。派手派手しい色じゃなくても、保存料を使わなくても、マフィンの形は整えられるし、普通に上手に焼ければ整うのよ。

 結局は「自然派だから」→「色や見た目が悪いほど安全」みたいな謎のスイッチが入ってるとしか言いようがない。

 で、悲しいかな。くだんのマフィン屋の過去のマフィンの写真を調べるとね、


 (´・Д・)」 ちゃんと
 焼けてんのよ。


 つまり、このマフィン屋について「頭がお花畑なフワフワ女子」「素人レベルの知識や技術で食品を提供した」という解釈もあるが、ワタクシの考えは真逆。
 思想に染まりきった結果として精神を壊したか、精神を壊したから思想に傾倒したか、いずれにしろ、


 (´・Д・)」 精神が
 ブッ壊れてたから
 起きた事件なのよ。


 要するに、アレな人が起こす通り魔事件の食品版。それがワタクシの、この事件に対する見解である。つまり、最も防ぐ事が難しい事件。

 さて。この事件で売れたマフィンは3000個にも及ぶと言うが、この事件でワタクシが震撼したのは、この事件そのものではない。
 見た目からしてヤバそうなマフィンが3000個も売れたって現実も怖いが、ワタクシが震え上がったのは、この事件は、



 (´°Д°)」 添加物を

 推進するために、

 政府が自作自演しただけ



 って言ってる陰謀論者が結構いて、


 (´°Д°)」 この国には、
 同じような事件を起こす、
 食品テロリスト予備軍が、
 数多く潜んでいるのだ。


 って事である。怖い。

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 なお、この先にはあんまり言いたくない話しか書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。