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飯能市民は飯能祭りと入間航空祭どっちに行くか悩む。前日は小学校から見えるブルーインパルスのカラースモーク

飯能市民にとって毎年11月3日と言えば「飯能祭り」だった。地元に娯楽の少ないトカイナカにとって、それは年に一度の大騒ぎイベント。
なのだが、同日開催で悩ましいのが「航空自衛隊入間航空祭」。お隣の入間市と狭山市にある入間基地で行われる航空祭である。
この2大イベントが同日開催されるわけで、飯能市民としてはまさにお祭り騒ぎである。実際に両方ともお祭りなわけだし。

そう、冒頭でも書いたが飯能祭りは11月3日「だった」。正確に言うと前日の2日も飯能祭りのお祭り期間に含むが、たいていは平日のためなんとなく寂しいと言うか、出店を始め各所が本稼働ではなく、祭りの準備のような日として存在していた。
自分が子供の頃は11月3日、文化の日の祝日で開催日固定だったのに、いつの間にか(ここ最近?)11月の第一土曜日と日曜日に変更になってしまった。時代の流れ的にも仕方ないし、きちんと休みの土日で開催した方が開催者側・参加者側双方にとって何かと都合は良いはずだ。

しかし、この飯能祭りの日程変更によって、毎年恒例では無くなってしまったのが、11月3日開催の「航空自衛隊入間航空祭」との同日開催である。
この入間航空祭は首都圏にある航空自衛隊の基地であり、西武池袋線の稲荷山公園駅も基地のすぐ隣にありアクセスが良いため、来場者は昔からとても多い。
飯能市民にとっては、11月3日は池袋線に乗ってすぐの入間航空祭に行くのか、それとも地元の飯能祭りに朝から参加するのか、非常に悩ましい選択をする日であった。

自分の場合は、山車を持っていない町内会で飯能祭りには直接関わっていなかったので、朝から入間航空祭に行き、夕方以降で飯能祭りを楽しむ、ということが出来た。
入間航空祭は早めに行かないと良い場所で見られないし、飯能祭りは提灯に明かりが灯る夜の引き合わせが綺麗で醍醐味なので、一番美味しいところが見られるのだ。
ちょうどバブル終わりの1990年前後は、夜に飯能駅前に大太鼓の山車も出て大勢の人で賑わいとんでもない大騒ぎで活気付いていたのを覚えている。あの頃はまだ飯能駅前に丸広もあったし、ミスドやマックもあった。人も大勢いた。密集していた。大人たちの、祭りのパワーを身近に感じられた。

とはいえ、前述の通り残念ながら山車を持っていない町内に住んでいたため、実は自分の興味は飯能祭りよりも、入間航空祭であった。

当時の入間基地は稲荷山公園駅のホーム脇に古い航空機やヘリコプターが展示してあって電車からよく見えた。今は基地正門の方に移設されたようである。
これも当時だけだったのかもしれないが、航空祭の時は下りホームの基地寄りに臨時改札が出来、直接基地内に入ることが出来た。そこには移動式の券売機が臨時で数台置かれていた。記憶に残っている時代はまだPASMOやSUICAが存在しない時代なので、普通に切符を駅員さんに渡していた。

また、航空祭前日の11月2日は小学生の頃、校庭で遊んでいる時(もしくは体育の授業中)に、ブルーインパルスが前日の予行練習として上空を飛ぶのを見ることが出来た。当時はカラースモークを使っていたので、カラフルな煙で大空に色々な図や模様が描かれる様子はとても印象に残っている。
飯能市民は、航空祭前日の練習も楽しめたのである(もちろん、入間市や狭山市も同様だが)。

そんな飯能市民にとっての二大祭り(勝手に入間航空祭も地元扱い)であるが、近年は新型コロナウイルスの影響で中止が続いている。
しかし、2022年は入間航空祭は11月3日開催の方向で進んでいるらしい。飯能祭も11月5・6日開催を予定しているらしい。ようやく良い流れに戻ってきたようだ。
個人的には川越祭や秩父夜祭にも通じるものがある、飯能らしい各所の良いとこどりをしたような飯能祭りが好きなので、楽しみである。

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