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#06 認知症対策、うつ病対策にもゴルフは効果的



~過去投稿はマガジンから~


2016年から2017年にかけて、日本ゴルフ関連団体協議会が日本プロゴルフ協会や国立長寿医療研究センターなどと共同で実験を行ったところ、ゴルフが認知症の予防に効果があることが立証されました。
 
運動習慣がない六五歳以上の男女106人をゴルフ教室組と健康講座教室組に振り分け、ゴルフ教室組は半年間、週1回のペースで24回プレーしました。

認知機能検査を実施して結果を比較したところ、ゴルフ教室組は「単語記憶能力」が6.8%、物語を聞いて筋書きを思い出す「論理的記憶能力」は11.2%向上したそうです。
一方、健康教室組は変化がなかったといいます。

専門家の分析によれば、
・ゴルフは有酸素運動であり、認知症の危険因子である運動不足の解消になり、脳トレを同時に行うデュアルタスク運動である
・高齢者の生きがい作りになる
・同伴者とラウンドするのでコミュニケーション力がアップし、社交的になる
・何打かかったかを思い出そうとするので記憶力がアップする
・スコアを伸ばそうとするので、モチベーションアップにつながる
・健康寿命が延びる

などに効果的であるとのことです。

また、うつ病対策にもゴルフは有効といわれています。

一般的にうつ病は、本能脳である大脳辺縁系を理性脳である大脳新皮質が、「こうすべき」「こうあるべき」と抑え込んだり、社会の常識や価値観や先入観に自分を合わせすぎることで、そのストレスが脳幹に影響し、自律神経のバランスが崩れてしまうことが要因の一つとされています。

ゴルフは大自然の中で森林浴をしながら有酸素運動を行うので、心身ともにリラックスします。
それが本能を解放してくれます。

地方のゴルフ場であれば、温泉や美味しい料理やお酒を味わうことができます。
楽しいひと時を過ごすことは、自律神経のバランスを均衡させることが期待できます。

ゴルフはメンタルと深い関りがあるスポーツです。

メンタル面の仕組みを理解すれば、ゴルフの上達につながりますし、自然の中でプレーすることで心をリラックスさせることも期待できます。

勝ち負けではなく、自分のビジョンをマネジメントすることを楽しみ、思い通りにできれば素直に喜び、できなければ「次に期待しよう」と考える。

スコアアップやスイングのフォームなど、「こうすべき」「こうあるべき」と深く考えず、楽しむことを第一に考えてコースに出れば、ゴルフほど心と身体によいスポーツはないと思います。

ゴルフ上達のお手伝いをしている一人として、「楽しむこと第一」でコースに出ていただくことを望んでいます。

※本コンテンツはCOCORO 25号をもとに再構成しています

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著者プロフィール

村瀬 雅宣(むらせ まさのぶ)

1953年生まれ。駒場東邦高校、一橋大学社会学部卒業。
大学在学中は体育会ゴルフ部キャプテンを務める。

大学卒業後、東京海上火災保険、日鉄住金保険サービスを経て、一橋大学ゴルフ部元監督、全三菱ゴルフ会理事長、関東学生ゴルフ連盟理事、首都大学東京講師(ゴルフマネジメント講座)などを務める。

ゴルフメンタルカウンセラー(日本メンタルへルス協会プロコース公認)、
ゴルフアンチエイジングプランナー(財団法人アンチエイジング学会公認)、日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ゴルフ雑誌投稿多数あり。
ハンディキャップ4.1、ドライバー飛距離平均250ヤード、
得意クラブウエッジ3本。関東シニア本選進出。