トラブルが起きにくい、場づくりのヒント。

「トラブルは起きないんですか?」

シェアハウスのような共同生活においては、よくある質問ですね。ましてや住人以外にも開かれた《住み開きの古民家「ギルドハウス十日町」》であれば、なおさらのこと。

もちろん、トラブルはまったく起きない、わけでもないんです。だって、家族にだって起きるんですから。それでも、外国人からは「ここはピースフルで特別な場だ」と評されたりします。果たしてギルドハウス十日町は、どうなっているのでしょう。

というわけで、血縁のない家族のようなギルドハウス十日町を見てきた自分の、私見を書いてみました。そこには、トラブルの起きにくい、場づくりのヒントがあると思います。

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ギルドハウス十日町をオープンさせてから、もうすぐ11ヶ月。5月1日に1周年を迎えます。住人をのぞく訪問者数は延べ2,600人、住人として共同生活を過ごしたのは延べ15人ほどに達しました。

率直な感想としては、まさに想像以上。お店でも宿でもない《住まい》に、よくこれだけの人が全国・海外から集まったと、驚くと同時に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、その数に対して相乗的に比例するかのように、さまざまな考えや生き方が交錯しますから、トラブルや衝突も多いのではと思われるかもしれません。

でも、住まいにコンセプトを持たせてあり、Webサイトや知人から見たり聞いたりして興味を持った人が集まります。さらに交通の便が決してよくないおかげで、わざわざここまで来る人たちどうし、たいてい何かしら共感できる意識を感じます。そうしたシンクロ率の高さが、トラブルや衝突を生みにくくしているようです。たとえトラブルや衝突が起きようとしても、そうとなる直前や直後で、お互いに解決しているケースがほとんどです。

あと、「受け入れる」前に「受けとめる」姿勢があるからでしょうか。

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