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しめやかに開封の儀

ー届かなかったお中元

恩人に贈ったはずのメロンが届かず、手元に戻ってきた。こんな美味しそうなメロンを腐らせるのは勿体ない。きのうまで、贈り物を渡せなかった寂しい気持ちがどこかにあったが、それはメロンの箱を目の前にすっかり忘却の方に。食欲が抑えられるはずがない。早速、開封の儀。膨らむ期待をどうにか抑え、しめやかに執り行う。箱を空けると、形の良いきれいなメロン。その上にかみ切れ一枚。「28日以降にお召し上がりください」とのこと。

しばしのお預け。入刀の日を健気に待つ。忠犬のように。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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