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わずかな隙間

ー"アゲハの季節"

わが家のベランダに生息しているチョウの幼虫。30日夜時点で確認できた個体は前日に比べて1匹少ない3匹。その中に、にわかにその姿を現し、われわれ夫婦を驚かせた体長3cm、推定4令の青虫はいない。夕方に写真を撮った後から、あらためて観察に戻るまでのわずかな隙間の時間に、スズメなどに襲われた恐れがある。事実そうならば、悔やんでも悔やみきれない。

関連リンク:「『芋活2020』シリーズ」「『芋活2018-19』シリーズ

自責の念

明朝、もう一度探してみるつもりだ。幼虫がいなくなる直前に聞こえた音が気になる。ベランダにあるグレープフルーツの葉っぱが擦れ合う音だと思って無視したが、スズメのさえずりにも似ていた。すぐにベランダの向かえば、事なきを得たかもしれないー。そう思うと、自責の念に駆られる。

”安住の地”

29日、グレープフルーツの苗木のてっぺんで見つけた青虫(※)。保護色があるとはいえ、一目で分かる目立ちっぷり。このままではスズメの餌食になる。見殺しにはできない。「自然界は弱肉強食」が持論の奥さんを説き伏せ、この日の深夜、一番上の葉っぱから一番下に"引っ越し"してもらった。

以降、30日夕まで青虫は、確かにそこにいた。ただ、どうにも居心地が悪かったらしい。苗木の下方の葉っぱは美味しくないのか、前日のようにモリモリ食べる様子がない。それどころか、場所を移動しようと同じ場所を行ったり来たり。その周辺からの脱出を試みていたようだ。

葉にしがみつく青虫001

そんないじましい姿を見るに見かね、写真を撮った後、一番下の枝からもう一段高い茂みに再度引っ越しさせた。若い葉っぱもたくさんある場所だ。強い風で枝が大きく揺れる中、青虫は葉っぱにしがみつきながら、体をいっぱいに伸ばし、”安住の地”を懸命に探そうとしていた。

これが最後の姿にならないよう祈るばかりだ。

(写真〈上から順に〉:引っ越したばかりのチョウの幼虫。たとえ食べられる結果になったとしても、何も対策を講じないで結果を迎えるよりは納得できる=りす、強風に揺れる葉っぱにしがみつく青虫=同)

「芋活2020」シリーズ:

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