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お礼代わりのお歳暮

ー「あんたのせいだぞ」

会社の垣根を越えて親しくしてもらっている先輩からお歳暮が届いた。今年(2023年)から、こういう物のやり取りは止めようとの申し出を受け、お互いに納得。合意の上で止めたはずなのにおかしい。もっとも、もらう分には悪い気はしない。我ながら現金なものだ。

先輩とは、お歳暮が届く数日前、ちょっと早めの忘年会ということで気軽な酒宴を設けてご一緒した。律儀なことに、今回のお歳暮はその返礼を兼ねているのだろう。気にせず、そのままにしておけば良いものを。返礼の返礼はしないと決めている。ただ、それがどうにも心苦しい。

複雑な気分。先輩、あんたのせいだぞ。

ー「なにやってんだか」

先輩からのお歳暮。受け取りは、ポストに入った不在票を2枚受け取った後になった。公私ともに煩わしいことを幾つも抱え、気持ちにゆとりなく後回しにしていたところ、送り主である先輩から連絡をもらった。実質の受け取り要請。運送会社から連日不在が通知されたらしい。

不在票にある番号に会社から連絡し、受取時間について大まかに指定し、再配達のときを待った。当日、折り悪く、トイレに入ったばかりのタイミングで玄関のチャイム。奥さんが対応しようと玄関に向かったが、自分が受け取れないのが悔しくてズボンを履き直し、用も足さずにトイレを出る。

なにやってんだ、オレ。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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