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サプライズの香り

ー七夕と汁なし担々麺(上)

久しぶりの「入谷朝顔まつり(朝顔市)」を楽しんだ七夕の日(7月7日)ー。七夕らしいことをしたいと思っていたのは、奥さんも同じだったようだ。「この日のうちにどうしても行きたい"食事処"がある」とかで、朝顔市の帰りに寄ってディナーを食べようと提案を受ける。快諾したものの、七夕らしい店、食事がちっとも思い浮かばない。奥さんお得意の"サプライズ匂わせ"か。術中にまってなるものかと頭をフル回転させる。

評判の中華屋

七夕と言えば、織姫と彦星。彦星は「牛飼い星」とも言われる。牛飼いだけに牛ステーキか。ただ七夕の日に、わざわざ彦星が大事にしている牛を食べるなど、どこか後ろめたくないかー。いろいろ考える。やがてたどり着いた先は驚くことに、単なる古めかしい中華料理屋。奥さんも初めてらしい。

中国家庭料理「楊」2号店(東京都豊島区)ー。この店はJR池袋駅西口から徒歩3分の距離と、それほど遠くない。ただ目立ちにくい路地の隅にあり、グーグルマップなしでは見つけにくい。見ようによっては怪しげな外観。入るのをためらいがちな奥さんに代わり、こちらが扉を開く。

深まる謎

こじんまりした店内。小さなテーブルに小さなイス。どういうわけかカウンターもある。きっと以前はバー、あるいはスナックだったに違いない。評判の店らしく、そこに客がすし詰めに押し込まれている感じ。

奥さんによると、テレビ東京系列のドラマ『孤独のグルメ』で過去に取り上げられたらしく、この店の売りは「汁なし坦々麺」とのこと。生ビールと一緒に早々にオーダー。七夕と汁なし担々麺のつながりは依然、藪の中。

深まる謎に答えが出ない。奥さんに"種明かし"をお願いしようと決意。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=りす撮影の画像を基にりす作成)

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