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畳に使用する「イグサ」にはすばらしい効果があるからこそ快適な空間を生み出していた

以前はあまり好きではなかったのに、歳を重ねてから好きになったことは色々とあります。その中の一つが畳。

若い頃は、引越しで部屋を決める時は、なんとなくかっこいい見た目がなにより一番重要視していたので、床はフローリングが絶対条件の一つとしていて、畳の和室がある賃貸は絶対に選びませんでした。

しばらくはそんなフローリング主義でしたが、最近は畳のある和室がとても好きです。

最近引っ越しをして、一部屋は畳のある和室だったんですが、引越しの際に新しい畳に張り替えたその部屋は、イグサのいい匂いに包まれ、深呼吸するだけでとてもリラックスができます。

なんでこんなにイグサの匂いは癒されるんだろうと調べてみたら、森で深呼吸をしたときに気持ちがリラックスする「フィトンチッド」という成分が、イグサの香り成分にも含まれているからなんだそうなんです。

さらに畳は、イグサ自体の内部構造がスポンジ状のおかげで、湿気を吸収したり、吐き出したりすることで、室内の温度を一定に保つ効果もあるそうで、とても快適な環境を整えてくれる効果もあります。

畳の歴史は古く、現代の畳のような構造で使用してきたのは、奈良~平安時代で、身分の高い人や客人をもてなすための道具だったそうなんです。たしかに、床は普通は木の板でいいわけで、あえてお金と手間暇がかかる畳にすることを考えると、大切な人をもてなすための道具だったのはうなずけます。

それにしても、昔の人は畳にイグサを使用すると、保温保湿効果があるとか、フィトンチッドという成分のおかげでリラックスができるとか、科学的根拠なんて知らなかったはずです。

それでもイグサを畳に利用したのは、おそらくイグサの持つそういった効果を「なんか快適だなぁ」とか「なんか安らぐなぁ」と、本能的に感じていたからなんだと思います。

人間の本質なんて何百年過ぎたところで変わりません。つまり、大昔の人が取り入れていた環境は、現代に取り入れても素晴らしいものが沢山あるはずで、畳もその一つ。これを機に昔の人の生活をもっと調べてみて、色々と取り入れてみたくなりました。

さて、ちょうどこの記事が書き終わったので、ちょっと畳に寝転がってイグサの香りに癒されてきます。



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