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出産前に知っておきたかった事 3

退院後から一ヵ月検診まで

個人的にはこの時期が一番辛かった。

相変わらずの搾乳、授乳、搾乳地獄が三時間おきにやってくる。
我が子はよく寝る子で授乳後三時間経っても起きやしない。
泣かないわけだから、目覚ましで三時間後に自分が起き、我が子を起こすところから始まる。足の裏を刺激しても、抱き上げても起きない。完全に覚醒してないと授乳途中で寝てしまう。やっとの思いで終わってもまだ搾乳。
気が付けば次の授乳まで寝られるのは1時間半。
気が狂いそうになる。搾乳しなければいいじゃん。泣いたらあげるでいいじゃん。と周りは言うが何が正解か分からず、もし私が決められている事の何かをやめてしまったら我が子が育たないのではないかというプレッシャー。
体重も計れないから、本当に飲めているのか母乳だけで大丈夫なのか何一つ分からなかった。

そんな私を見かねた母が母乳育児の本に載っていた有名な母乳マッサージの先生の所へ連れて行ってくれた。そこの先生からは母乳のあげ方がへたくそだ、私が食べるものがいけないなど色んなことを指摘された。
確かにそうなのかもしれない。
私がいけないのかもしれない。
今思えば完全なる負のループにはまっていた。
私がダメだから。。母親として何も出来ていない。。誰にも弱音を吐きだせず、完璧を求め追い込む。
呑気な旦那さんに苛立ち、手伝ってくれない、分かってくれないと独りで頑張る日々。

母として未熟なのは間違いないが、何も出来てないないわけではなかった。
自分なりに必死に頑張っていた。そこは認めてあげよう。褒めてあげよう。

旦那さんの呑気さや他人事の様に振る舞う事に苛立ちはしたが、自分の気持ちは何一つ伝えていなかった。辛いだとか手伝って欲しいだとか心の奥底の感情を言えていたら少しは楽になれたのかもしれない。結局、自分独りで頑張るようにしていたのは自分だった。自分が殻に閉じこもっていたのだ。

一ヵ月検診当日はかなりの緊張の中挑んだ。
我が子はなんとか成長曲線内におさまり、健康状態も良好で、大丈夫だった。私はその時初めて泣いた。安堵からなのか看護師さんからの優しい言葉に涙が止まらなかった。その時自分自身がギリギリの精神状態だったんだと分かった。

母乳育児がいい、ミルクでいい、泣いたらあげるが正解、三時間おきが正解、母親は食べ物に気を付けるべき、母親なんだから、好きで産んだんだからとか色々言われている。
正直今になっても何が正解なのかは分からない。どれも一理あるのだろう。
昔を振り返ってあの頃の自分に言えることは、もう少し自分に優しく、我が子にも優しくしてあげようということ。頑張らなくてもいいと。
もし三時間おきの授乳が辛ければ、誰かに頼んで一日何回かはミルクにする。そして自分は休んだっていい。我が子が起きなければ一回ぐっすり眠らせてみる。子も同じように疲れているのかもしれない。いつかはお腹が空くだろうぐらいの心構えで。

出産も子育ても幸せな事なのに辛いばかりじゃ悲しすぎる。正解なんてない。自分たちに合うものだけを掻い摘んだっていいんだ。
自分に優しく、子にも優しく。無理はしない。聞きたくないものは聞かない。取り入れない。それでいい。幸せな時間じゃなきゃ意味がない。

新生児の魅力

ここまで苦悩ばかりを書き続けていたので、幸せなことも。

出産時母性を感じられなかった私も、日々過ごしていく中で変化する。
小さすぎる手(指紋も手相もある!)、小さすぎる足(土踏まずもある!)、こんな小さいものがちゃんと育つのか不思議だった。まだはっきりしない瞳で一生懸命何かを捕えようとしたり、小さい寝息、可愛い寝顔、おじさん顔負けのげっぷやおなら、頑張ってウンチをしようと力んで真っ赤になった顔、とにかく全てが魅力的だ。小さな手でぎゅっと私を掴むのは、まるであなたしが必要と言われているみたいで心がきゅっとなった。
泣き叫ぶ姿を見たくないから必死にあやし、すくすく育ってほしいと願うから母乳に悩み、少しでも安心してほしいから子守唄を歌ってみる。
守ってやりたいと素直に思う。
これを母性と呼ぶのかもしれない。愛と言うのかもしれない。

子供が気づかせてくれた新たな自分。いつも教えてくれてありがとう。

新生児期の過ごし方

・誰かに頼る、独りで頑張らない
・預かって頂ける施設や人を探しておく
・家事、育児は両立出来なくてもいい
・自分の体を気遣う
・自分に優しくする
・なんとかなる!大丈夫!を口癖に
・我が子の可愛さを満喫する
・あまり携帯で検索しない
・育児を楽しむ

パートナーさんに出来る事

・話を聞く
・出来る育児を率先してやる
・家事をする
・ママさんが休める状況をつくる
・一日の流れを把握する
・一日のママさんの行動を体験してみる
・我が子の可愛さを満喫する
・育児を楽しむ
・写真、動画をたくさん撮る


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