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夏にも冬にも、カンタン食べられるものがある

つい最近、「日本人は与えられたことに対しては努力できるけれど、能動的に努力するのが苦手なお国柄だ」と書いてあるのを何かで見た。その文章の締めは「日本人は、基本的に怠惰だ」と書かれていた。

そんなそんな~! と、ちょっとだけぷりぷりとしたのだけど、そのぷりぷりは夜ご飯のタイミングですぐにシュンとした。


その夜、「あったかいものが食べたいな~それにお腹も空いてるから気兼ねなくいっぱい食べたいな~」と思って、寄せ鍋にすることが決まった。

寄せ鍋はいい。白菜、しめじ、鶏肉、油揚げ、豆腐、ネギ、ニンジンと、野菜がいっぱいで、締めにうどんかご飯も食べられて満腹になることが間違いない。

しかも、カンタンなのだ。

私はスーパーに買い物に行ったその日に、だいたいの野菜を切って冷凍保存するから、料理するときにはまな板と包丁はいらない。備えあれば、カット野菜あり。日曜日の私に感謝がやまない。

カット野菜を冷凍室から出して、片手鍋にどんどこいれていく。自分が食べたいと思う分、どんどこいれる。「まあ余っても、くたくたになったのを明日食べればいいかな」と思って、ばこばこいれる。

そして、これまた素晴らしい発明「プチっと鍋」を1つ、ぴゃ~と回しかけて水を入れて、あとは待つだけ。その間に取り込んだ洗濯物を畳んだり、ちょっとだけ本を読んだりして、気がつくと、野菜たちがくたっとなりふくふくと煮立っている。

私の家にガスコンロはないから、テーブルに鍋敷きを敷いて食べるスタイルだ。

そのときに思った。

野菜を切るのはめんどくさい。手が汚れるのもめんどくさい。洗い物がたくさん出るのもめんどくさい。キッチンに立つことすらめんどくさい。できることなら数分~数十分ぐらいほったらかしていたら、ご飯ができていてほしい。

怠惰。

2文字が頭をよぎる。

そういえば、夏も同じようなことがあった。暑い夏、長い間キッチンに立っているのは辛い。なのにお腹は空いているから早くご飯を食べたい。

そうだ、そうめんにしよう。

お湯を沸かして2~3分待っていればそうめんができる。めんつゆとちょっとした薬味があれば味変もできるし、カンタンにお腹もいっぱいになる。

怠惰。

その2文字をまた思う。

夏にも冬にも、手軽に、カンタンに、コンビニエンスに食べられる料理がある。怠惰な日本人のおかげで、私は今日も簡単に食にありつけている。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。