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『アメリカン・スクール』小島信夫 (新潮文庫)

小島信夫は、戦後に出てきた吉行淳之介、遠藤周作、安岡章太郎らと一緒に「第三の新人」と呼ばれた作家の一人です。
表題作の『アメリカン・スクール』で、芥川賞を受賞しました。
この小説以外に、デビュー作の『小銃』や村上春樹さんが『若い読者のための短編小説案内』で紹介している『馬』など、8つの小説が収録されています。小島信夫の初期の短編作品を楽しむにはとてもいい1冊です。

村上さんが『アメリカン・スクール』は手放すことができない小説の1つと言っているように、面白い短編小説でした。この1冊に収録されている小説が全体的に、戦時中や戦後直後の混乱期を舞台にユーモアや滑稽さを描いている印象があります。

安岡章太郎と同様に、小島信夫もスラスラと読みやすい文体をしています。

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