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『かみそりの刃』サマセット・モーム

イギリスの小説家サマセット・モーム。『人間の絆』や『月と六ペンス』が彼の作品として有名です。モームのことは以前から知っていたものの、僕はまだこれらの代表作は読んだことありませんでした。

『かみそりの刃』を知ったきっかけは、村上作品の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の主人公が、この本を絶賛していたことです。村上さん自身も『本当の翻訳の話をしよう』でこの作品をすごくいいと言っていたのもあり、僕も手に取ることになりました。一言で言うと、ほんとにいい長編小説でした。またいつか読み直したいなあと思わせます。

第一次世界大戦を経験した主人公ラリーが、戦後婚約者を捨てて人生の意義について考えるために旅に出るというストーリーです。とはいえ、ラリーの旅の話がメインといわけでもなく、多彩なキャラクターがモームらしき視点で語られている一人称小説です。

第二次世界大戦中に発売され、当時アメリカの若者の心に響き、人気があったようです。



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