こんにちは。なななです。

みなさんは今までの人生で一番聴いたアルバムはなんですか？
ちなみに自分はくるりのTHE PIREというアルバムです。
曲とかだったらパッとでてきそうですが、アルバムとなると少し難しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アルバム一枚全部流して聴くという行為はサブスクが当たり前になってきた今では珍しいことなのかもしれません。

かくいう自分もバチバチにサブスク世代です。
音楽を聴くようになった小学6年生、2015年ですね。サブスクも普通にありました。
しかし、スマホを持っていなかった自分はサブスクの存在をまったく知りませんでした。

ちなみに子供携帯ですら持っていませんでしたので友達と遊ぶときは家電で連絡、もしくは「3時半〇〇公園集合ね！行けるか分かんないけど5分過ぎても来なかったら行けないってことだからよろしく！」みたいな約束をしてました。5分過ぎても友達がこなかったときはしょんぼりして帰ってました。

そんな小学生だった自分がどのように音楽を聴いていたか。

車とアイポッド、You Tube。主にこの3つです。

自分の音楽魂に火をつけたのは、
くるりのLiberty&Gravityという曲でした。
今まで音楽に興味がなかったのが、たったこの一つの曲によって音楽好きな人生を歩むことになったのです。まだ18ですが。

父親がYou Tubeでこの曲のミュージックビデオを流していて、とにかくそれに衝撃を受けました。
知らない民族衣装に、奇天烈な踊り。
そして、ジャンルの分からない曲。
ロック？いや、ラップしてるし、いやでもトランペットの人もいるよ？

まったく音楽知識のない自分は戸惑いまくりました。
しかし、今までにない新しい感覚を味わった自分はもうこの曲の虜でした。
車に乗ったときに父親に「あの変な曲かけてよ」と何回言ったことか。

誕生日に買ってもらったアイポッドには、真っ先にくるりを入れてもらいました。
これ、くるりファンあるあるだと思うんですがアルバムごとのジャンルが多種多様過ぎてハマり始めたときは好きなアルバムばっか繰り返し聴いてしまうっていうのがあるんです。
自分は最初、THE PIREからハマった口でしたのでNIKKIとか坩堝の電圧とか、このアルバムたちを何回もリピートしていました。その点、アンテナや、さよならストレンジャーには手を出せないでいました。（その一年後、くるりのアンテナツアーのおかげでアンテナを聴き狂うことになるのは別の話…）

特にLiberty&GravityがはいっていたTHE PIREは寝るときに目をつむると、勝手に2034（アルバムの一曲目）のイントロが流れてくるくらい聴きました。ちょっと中毒になってたかもしれませんね。

誰かが「このアルバムは飛び出す絵本のようだ」という表現をしていました。
なるほど、とすごく感銘を受けたのを覚えています。
コーネリアスのファンタズマを「おもちゃ箱をひっくり返したような」と表現したのと同じくらい好きです。

個人的にTHE PIREはくるりの中では結構華やかなアルバムだと思っています。
リアルタイムで聴いていた、くるりファンの皆様は坩堝の電圧からのTHE PIRE。どう捉えたのか気になります。

華やかに思われるこのアルバムの曲の中には、たくさんの工夫が凝らしてあると思います。

自分は音楽理論はちんぷんかんぷんです。
ですが、たまに垣間見える理論がサブリミナル効果のように耳に蓄積されていき、それでいてポップ。っていうのが中毒になってる理由だと思います。
ポップなのに少し難解、っていう変態っぽさが堪らないんです。そこはXTCに似ているのかもしれません。

さて、そんな変態バンド（褒め言葉）、くるりが新しいアルバムをだしてくれることになりました。
もうこれはワクワクが止まりません。
一足先に配信されたI Love You、アルバムの一曲目とのことでTHE PIRE同様、目をつむったら勝手に流れるくらいに新アルバム聴き込んでいきたいと思います。
発売日が楽しみです。