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プリン!プリン!プリン!

先日は息子、よっしゃんの離乳食事情を書いたが、大人の食事にも変化があった。最近、新たなテクニックを身に付けたので聞いて(読んで)ほしい。

新たなテクニック。それは…、

下味冷凍。

(わざわざ一行空けて太字にして溜めを作るほどのことでもない)

わざわざ解説するほどのことでもないだろう。大容量パックのお肉を買って、使わない分をジップロックに入れて、調味料を揉み込んで冷凍しておくという今や一般的な節約技だ。忙しい時でも、下味冷凍のお肉があれば、一から調理しなくていいので、作業負担はもちろん心の負担も軽くなる。

しかし先日、ズボラな私ならではの問題が発生した。下味冷凍した鶏肉を解凍していざフライパンで加熱調理しようという段になって、降って湧いた疑問。

この鶏肉、何味なんだっけ?

ジップロックに油性ペンで書いておくなんて、そんなマメなことは思いつきもしなかった。下記、その時の夫との会話である。

私「このお肉、何味にしたっけ?」(名探偵よろしく顎に手をあてながら)

夫「そんな、推理するみたいに言われても、僕はやってないから知らないよ!」

というわけで、食べてみてのお楽しみということになった。よく火を通して食卓に並べ、口に運んだら全て思い出した。液体塩麹漬けにしたのだった。

前置きが長くなってしまったが、タイトルに戻ろう。

誰しも好きな食べ物がひとつやふたつあると思うが、私の好物はプリンである。(もうひとつ挙げるとするならフィナンシェだ)プリンが名物のカフェにわざわざ行って食べたり、たまに自分で作ってみるくらいには好きだ。

もちろんスーパーやコンビニで手軽に買えるプリンも好きで、我が家の冷蔵庫には昨日までプッチンプリンがあった。これはおそらく、プリン業界の中で日本一有名な商品だと思うが、私にとっては思い出を呼び覚ますアイテムでもある。

5歳離れた妹が生まれた時のことだ。私と父は産後入院中の母のお見舞いに行った。ちょうど母はお昼の時間で、デザートにプッチンプリンが付いていた。それをもらったのだ。ただそれだけの話なのだが、妙に嬉しかったのを覚えている。

ちなみに私が同じ立場だったら、よっしゃんにプリンをあげられないかもしれない。産後の授乳期はとにかくお腹が空くし、私の入院中の唯一の楽しみは食事だったから。

この間久々にプッチンプリンをプッチン、してみた。よっしゃんに見せたくてやってみたのだが、彼は興味深く眺めていたものの、味は好みでなかったようで、ひとさじ口に入れた後、出した。そしてプリンに手を伸ばして来たので慌てて遠ざけた。グチャグチャにしてもいいんだけどね…、後片付けが大変だからね…、という大人の事情である。冷凍庫にお取り寄せのプリンバウムがあるが、それは大人だけでこっそり食べてしまおうと思う。

長々とプッチンプリンについて書いてきて翻すようだが、手軽に買えるプリンの中で私が一番好きなのは、森永の焼きプリンだ。上の焼いた部分が香ばしくて、カラメルも濃く、量も多くて満足感がある。プリンに限らずなんでもそうなのだが、食べ終わる時は惜しむように容器の隅から隅までスプーンでこそげ取る。

では、今まで食べた中で一番美味しかったのは?と聞かれても答えに窮する。なめらかでとろけるようなプリン、固めで卵の味をしっかり感じられるプリン、カラメルのあるプリンとないプリン、どれもそれぞれの良さがあり、甲乙つけがたい。正直、商品になっているもので不味いプリンはないと思っている。(季節ものや変わり種プリンはたまに微妙なものもあるが)卵と砂糖と牛乳と水だけで作れる、このシンプルさを私は愛しているのかもしれない。

さて、私はこの記事の中で何回プリンと書いただろう?暇な方は数えてみていただきたい。

そういえばよっしゃんが生まれる前、名前を何にするか夫と考えていて、ふざけてプリンにすると言っていたこともあった。当然全力で、そして真剣に止められた。

よかったね、よっしゃん。プリンにならなくて。


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