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ミギニナラエ!ベトナムで有名な話

これは仲の良いベトナム人社長から聞いたベトナムでは有名な話だそうだ。あるベトナムの小さな村に1人のビジネスマンが訪ねて来た。彼は中国人でバナナを探していると言う。村人は村に1軒しかないバナナ農家を紹介した。中国人ビジネスマンはバナナ農家のバナナを有るだけ全て買った。
また彼はこうも言った。「来年もバナナを買いに来る、次はもっと沢山のバナナを買いたい。」バナナ農家は大喜びで村中にその話をした。すると村人は次々と今までの商売を辞めてバナナ畑を作り出した。

1年後

村中バナナ畑になった村に中国人ビジネスマンがやって来た。彼は村人にこう言った。「あなた達のバナナを去年の10分の1の単価で買いたい。」「10分の1の単価で売らないのなら買わない。」村人は驚いた!10分の1の単価で売ると大赤字だ。村中が以前の仕事を辞めてバナナ農家になった為、村人全員が大損をしてしまう。しかしバナナは傷むのが早く売らないと商品にならない。村人は仕方がなく中国人ビジネスマンに去年の10分の1の単価で全てのバナナを売った。その後、中国人ビジネスマンは二度とその村に現れなかった。村人は泣きながら周りの村に中国人に騙されたと言った。

この話はベトナム人社長が僕に中国人とのビジネスは危ない、気をつけろと言いたかったと思う。確かにビジネスのやり方としては汚いが、僕はベトナム人の村人達に注目した。なぜ村人全員が前の仕事を辞めバナナ農家になったのか?そんな上手い話があるはずがない。なぜ中国人ビジネスマンが私たちの小さな村に来てバナナを買い占めたのかを考えないのだろうか?

今、ベトナムでは日本や韓国で働きたいベトナム人労働者(技能実習生やエンジニア)の為の人材会社(送り出し機関と言う)が乱立している。外国人労働者を雇用する日本人社長や日本の組合(技能実習生を管理する団体)や人材ブローカーがベトナムの人材会社を訪れると、レッドカーペットが敷かれ日本の国旗が振られてお出迎えをする。まるで王様がやって来たかのようだ!夜は宴会でその後、女性もあてがわれる。全ての費用はベトナムの人材会社が負担する。無数にあるベトナムの人材会社全てが同じ事をしている。

僕は多くの人材会社のベトナム人経営者と会って話をした。彼らにあなたの会社の強みは何ですか?他社と何が違いますか?と聞いても誰1人としてまともに答える事が出来る経営者はいない。

みんなやって儲けているから同じ事をやってるだけ、日本のタピオカ屋と変わらない。

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