(その1から続く)

　
店長の話の続きはこうだった。
　
「それで閉まったもう一つのスタンド、あっちはねケーキ屋さんが入るんですよ」
　
聞けば誰でも知っている割安洋菓子チェーンである。
これがなぜ爆弾かといえば、そのスタンドの向かいにあるのが、これまたケーキ屋だからである。
　　
こちらの方は割と名の知られた有名パティシエによる高級店であるから、客層が違うといえばそれまでだけれど、貧富の差が拡大している本邦のこと、例えば12月24日にどちらの店に並ぶかということで、客同士のヘイト感情に火がつく恐れだって、なきにしにあらずだ。
　
それにケーキ屋といえば、そこから西に400mほど戻ったところにも、これまた誰でも知っている有名ケーキチェーンの店があり、そこそこ客は入っている。
　
もっというならさらにそこから100m歩くと、地元で40年以上愛された個人経営のケーキ屋さんもあったのだが、まさにここは今夏、理由の詳細はわからないが閉店の憂き目に遭っている。　
　
いくら我が街がケーキ消費額日本一だからといって、これまた過当競争の懸念は避け難いところではないか。
　
こうして我が町内では、まさにコインランドリーとケーキ屋という2業種で、血で血を洗う抗争が始まろうとしているのである。

ちょっとワクワクしている。
　
追加情報。
閉店したケーキ屋の建物には、詳細不明だが、病院が入るという。(これまた店長情報)
正面からは少しずれるが、近くに歯科医院がある。さてどうなるか。
　
他にも我が家を中心に1km以内に、カレー専門店が2軒、美容室が5軒ある。
　
店長も噂話をしている場合ではない。