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コンサート巡りとスケッチ散歩           

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 秋はコンサートの花盛りだ。
 地方都市の広島に暮らす身だが、それでもこの10日間のうちに地元オーケストラの定演、小規模編成の室内楽やフルート、ピアノのリサイタル、合唱団の演奏会などにせっせと足を運んだ。


 デジタル音楽配信に慣れると、「ナマの音楽を聴く喜び」を忘れてしまう。
 クラシックの演奏は、オーディオで聴くのとコンサートホールのナマ音で聴くのとでは「これが同じ音楽なのか (⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠!」と驚くほど、まったく別ものである。

N響四重奏と大井里菜(ピアノ)による
ドヴォルザーク・ビアノ五重奏曲の演奏風景
(10月27日) 
    

 ビジュアルと音響の美しさが相俟って、音楽が直接に身体全体に働きかけてくる感動… 
 本ものの感動は実際にホールに足を運ばなければ味わえない。

(※  これらのコンサートの演奏動画は公開されないので、参考用のイメージ動画として)

ホフシュテッター作曲
弦楽四重奏曲17番  ヘ長調(第2楽章)
ダイアローグ・カルテット(ドイツ)


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 良質の音楽を味わった後の目には、見馴れた街の景色でさえいつもとは違う色彩を帯びて映る。
 毎年この季節になると広島平和記念公園の川辺にある『カフェ・ポンテ』に立ち寄ってスケッチをするのが恒例となった。
 一年の中でもっともキラキラと輝く季節だ。

『カフェ・ポンテのテラス』遠景
『カフェ・ポンテのテラス』近景
ペン、透明水彩(F4)

 ※ 因みに過去のスケッチ

(2021年の10月)
『カフェ・ボンテのウェイトレス』
  2022年の10月


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 実際にはこんなに閑散としてはいない。
 8月ほどではないにせよ、いつも外国人観光客で混雑し、心静かに平和に想いを寄せる…という雰囲気にはほど遠い。
 しかし、不要な人の姿は勝手に省けるのがスケッチの強みだ(⁠◠⁠‿⁠◕⁠)

『カフェ・ポンテ前の通り』素描

(横長サイズのため、縦方向で表示) 


 しかし午前中や夕方以降であれば案外ゆったりと心豊かに静かな時間を過ごすことができる。

『カフェ・ポンテ前の通り』彩色仕上げ
ペン、透明水彩(F4)
(これも縦に貼り付け)


 ※  因みに3年前のスケッチ。

『カフェ・ボンテ』2021年

(同じ人間が同じ対象を描いても、その時のコンディションや心象によって違うものが出来上がる)

 これから年末・年始にかけてはコンサートのスケジュールが盛り沢山だ。
 街が美しい音楽の衣装を身に纏う季節がやって来た。

     Ave  Maria  gratia  plena
  コーラスグループ・ベガ(広島)


※【参考までに】
近年の合唱曲はこういう傾向にある。 
(曲  :  丸尾喜久子『立石寺にて』)

 動画で見ると違和感が強いかも知れないが、ステージで聴くと説得力がある。