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【米国株】現況認識と今後の投資戦略

来週はいよいよ決算の大取りと言える
2/21市場後の$NVDA決算が控えている。
そのため、本Noteでは決算発表前に現況を整理し
どの様にマーケットと向き合うべきか
事前に検討することで上手く立ち回れるようにする事を目的とする

【週明けの予定】
2/18〜22 ISSCC
2/19 米国祝日 休場
2/20 $WMT $HD 決算
2/21 $NVDA $SNPS $ANSS 決算   
   IFS Direct Connect 2024  Sam Altman氏登壇
2/22 4:00 FOMC議事要旨


米国株価指数

まずは、株価指数に関して簡単に振り返る。
$SPY $QQQ $DIAの株価指数は現在、
2/13 CPIの予想上振れ時大きく下落したが、
その後は反発し、いずれも最高値圏内で推移している。

$SPY 日足チャート
$SPY 週足チャート


$QQQ 日足チャート
$QQQ 週足チャート


$DIA 日足チャート
$DIA 週足チャート

米国10年債利回りは年初より反発を見せており
現在は4.283%まで戻している。
(同様に実質金利も上昇している)

米国債10年物利回り、実質金利チャート

その他、PERは現在20.4と
5年平均19.0、10年平均17.7に対して
割高の水準にあることは念頭に置いておく必要がある。

Forward 12M P/E Ratio


米国市況把握

まずは、年内の利下げ幅の織り込み状況から見ていきたいと思う。

今週は2/13にCPIの上振れ
2/15の小売売上高の大幅な下振れに加え
2/16のPPIでの上振れが発生。

利下げ幅の織り込みは
2/12→2/13では1.11%→0.87%まで大きく後退したが
小売の結果を受けて0.97% まで戻し
PPIの内容を消化した上で先週末には0.97%で終えた。

つまり、CPIショックで株価は大きく調整し
直近では、年内の利下げ幅は最も後退していた事が分かる。

2024年内の利下げ幅の織り込み推移
CME FedWatch Tool
昨年12月SEP見通し


次に、CPIではなくPCEのインフレ状況を確認する
現状、総合PCEおよびコア共に、SEP見通しを下回る水準にあり、
2024年末SEP見通しのFFレートのドットと
金利先物は同水準にある事が読み取れる


これ以上の利下げ幅の後退は
”相当なインフレ再燃材料が出ない限り”は発生しないと思われる。

PCE YoYおよびコアPCE YoY

また、余談だがPCEのMoMの6ヶ月平均から
今後のインフレ率を試算したのが下記グラフとなる。
コアPCEは年央および年末に若干の反発が予想されるが
シェルターが明確に反発していない事を踏まえると、
総じて、順調にディスインフレは進むと予想される。

PCEおよびコアPCEの推移試算
PCE MoMおよびコアPCE MoMの推移試算

CPIの反発に関する解釈は
$GS のコメントにある様に
年初の値上げによる一時的な上昇と捉えている。


小売売上高の予想に対する大幅な下振れに関しては
現状、判断が難しい。
2/20には$WMTおよび$HDの決算も控えているため
決算Callも含めて追加の判断材料が必要となるだろう。

補足として、
Affinity Solutionsが公開している全米クレジット消費からは
1月分の小売売上高は反発しプラスになる事を予想していたが
蓋を開けてみれば、コンセンサス予想-0.2%に対し
-0.8%と大きく下振れた。

自身としては、米国の個人消費状況を把握する上で
より正確な情報源の模索を図りたいと考えている。

小売売上高(赤線)、クレジット消費(黒線)
小売売上高前月比(青棒)、クレジット消費月平均(黒線)

PPIに関しては下記ポストを参照。

ここまでをまとめると、
現状、インフレ再燃を危惧するのは早計で
金利織り込みも適正水準まで是正が進んだと解釈している。


雇用に目を移せば、
非農業部門雇用者数の先行指数となる
Indeed求人は年初より下落基調にあり、
雇用統計の中身も、フルタイマーが減少し
パートタイマーが伸びている構造であると分かっており
賃金上昇圧力は低下基調である。

Indeed求人と非農業部門雇用者数


景況感に関しては
製造業PMIの方は依然として50を超えられてはいないものの
底堅い推移を示しており、
製造業においては新規受注/在庫 の比率は
1を超える水準で上昇基調に好転している。

ISM製造業およびISM非製造業PMI
新規受注/在庫 比率


米国市況全体を総括すると
・インフレは沈静化
・米国の個人消費に明確なネガティブ要因は見当たらない
 ($WMT、$HD決算内容を踏まえ状況把握は必要)
・タイトな雇用は改善傾向(賃金上昇圧力は低下)
・製造業の景況感は決して悪くない

細かい内容を挙げれば、まだまだあるが
概して、堅調な経済成長とインフレ率2%目標に向けて
順調に進行していると解釈している。


半導体セクターの現況

半導体セクターは、製造装置、ソフトを含めて
生成AIトレンドの恩恵を受けている銘柄に偏り”
大きく上昇している。

銘柄選定に注意を払い、
現在の上昇トレンドに乗るためには銘柄選定には注力が必要である。

クラウドAI、データセンターに関連して
収益を上げられる銘柄を選ぶ事が肝要。

半導体セクター年初来変動率
半導体製造装置セクター年初来変動率


以下、Noteにて決算Callを和訳した記事を記載。
今後の半導体の動向を把握する上で、
$TSMと$AMATのCall内容は把握しておいて損はありません。

時間に余裕があれば、$ASMLも確認される事をお勧めします。


その他、銘柄選定に当たり
技術情報を記載した、過去ポストを記載します。
興味があればご確認下さい。

また、インターコネクトの分類の部分は
直近の生成AIの処理能力向上に大きく寄与する分野なだけに
投資先として把握される事をお勧めします。

世界の半導体市場と主要なプレイヤー
前工程におけるプロセスと関連する主な装置・材料・メーカー
インターコネクトの分類


最後に余談ですが、
$NVDA は3月のGTCで
最新GPU B100の正式発表を行うと予想されています。
例年通りであれば、3/18に革ジャンこと
Jensen Huang CEOよりアナウンスがあると思いますので大変楽しみです。

$NVDA 製品リリースのマイルストーン
GPU B100性能予想


OpenAIのSoraについて

先週2/16にOpenAIが1分の動画を生成可能な
Soraを発表しました。

本発表の数時間前にはGemini 1.5の発表がありましたが、
Soraの衝撃の前にGeminiは完全に陰に隠れる結果となった。

Soraの内容は衝撃的なものとなっており、
今後、生成AIの一層の加速と
自身が想定してよりも早く
電力問題を早期に解決する必要性が浮上したと考えている。
(新たな上昇銘柄の早期発掘が急がれますwww)



今後の投資戦略

下記、Masaさんのポストにもある様に、
2月後半の季節性が悪いのは承知の上で
下げたタイミングでは積極的に個別銘柄を拾うつもりでいる。
$TSM $AMAT $MSFT $NVDAを積極的に拾い、
$ASML $SNPS は大きく調整し
魅力的な水準に来た場合には購入を検討する。

例え、 2/21 $NVDA 決算に多少のケチが付いても
上記戦略に変更は考えていない。
現状、押し目は買いのチャンスと判断している。


直近はチャートに張り付き
積極的に拾う日々が続きそうですwww


【今後の注目スケジュール】
2/18〜22 ISSCC
2/19 米国祝日 休場
2/20 $WMT $HD 決算
2/21 $NVDA $SNPS $ANSS 決算
   IFS Direct Connect 2024 Sam Altman氏登壇
2/22 4:00 FOMC議事要旨

2/27 17:00 台湾輸出受注
2/29 22:30 PCE
3/2   0:00 ISM製造業指数

3/5   $TGT 決算
3/6   0:00 ISM非製造業指数
3/7   0:00 JOLT求人、 $AVGO $COST 決算
3/8   22:30 雇用統計

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