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田んぼでティラノサウルスレースを開催したら、めちゃくちゃ楽しかった話

中小企業診断士のフクダです。
私、独立したら絶対やってみたいと思っていたことがありました。それは、ティラノサウルスレース
今回は全くノウハウもないままにティラノサウルスレースを開催してみた顛末記です。

ティラノサウルスレースって?

アメリカが発祥らしい、です。色とりどりのティラノサウルスの着ぐるみ(空調服みたいなモーターがついてて膨らむ)を着て走る。それだけのレースです。

モデル:わたくし

私は昨年、たまたまYoutubeで鳥取・大山のティラノサウルスレース動画を見かけて、なんてバカバカしくて面白そうなんだ! と感激して、いつか参加したい、いや、なんなら自分でやりたい、と考えていました

どこで、誰と開催する?

他の地域のティラノサウルスレースは砂浜や公園など、広い場所で開催されることが多いようです。
自治体主催のレースなどであれば公共の場所を借りられますが、民間主催の場合、色々と制限が多そうです。

そこで、私が顧問として関わっている農業法人「十色」さんに「ティラノサウルスレースをやりたい!」と相談してみました。十色さんは田んぼや畑で農業体験イベントを多数開催していて、企画も集客も運営も得意です。

十色代表のサカールさんと釘宮さんは即答で「OK!」(いつもノリがいい)
十色さんの主催イベントとして、時期は10月下旬、会場は私達のフィールドでもある「見沼田んぼ」エリアに決めました。
10月下旬であれば米の収穫が終わり、田んぼが乾いているので走れます。
そんなわけでタイトルは
「第1回 見沼田んぼ杯 ティラノサウルスレース」
それっぽくなってきました!

参加費や賞品はどうする?

かっこいいメダルがあったらいいなー、ということで、長年の飲み仲間である燕三条の金属加工会社「ヨシカワ」の吉川社長に相談してみたところ、想定以上のものができてきました。サカールさんたちに見せると「かっこいい!」で即採用。(結局、数が少ないのでサンプル品として協賛していただきました。ありがとうございます!!)
これ、他のティラノサウルスレース用でも売れると思う。

異様にクオリティが高い

参加費は大人5000円、子ども3000円に決めました。十色さんが企画している農業体験イベントとしては安い方ですが、自治体主催のティラノサウルスレースは参加無料のところも多いので、ちょっと高いかな…と悩みました。
参加費をいただくかわりに、参加賞や賞品として、見沼田んぼでとれた農産物や加工品をおみやげに渡そう!ということになりました。

どうやって参加者を集める?

集客はいつも十色さんが使っている体験専門のプラットフォーム「アイニ」とSNSを中心に告知しました。ところが、最初思ったほど参加者が増えませんでした。「有料」なおかつ「ティラノサウルススーツ(約4000円)は自分で用意」というハードルに加え、リアルの知り合いの方々から「ごめんなさい、他のイベントと日程がかぶってしまって…」という声が。
確かに10月下旬の土曜日はイベントのベストシーズンでしたね。

転機は浦和経済新聞に掲載していただいてから。SNSで数多くシェアされたこともあり、最終的には申込みベースで24人、主催者側のレース参加者を含めると30人近い方がレースに参加してくれました。

あちこちのイベントに出向いてPRしました。営業大事。

ノウハウがない!

例えばスタートの合図ってどうするの? あのバーンっていうピストルないよ? ゴールテープって何使うの?
低予算のレースですから、いちいち高額の備品は買えません。スタートの合図はホイッスル。稲わらでスタートラインを作り、ゴールテープは100円ショップで買った梱包用フィルム。賞状はサカールさんが家のプリンターで作ってきてくれました。
ゼッケン? どうしよう? とりあえずA4のコピー用紙に印刷して、裏面に両面テープで貼り付ければいいかな?(コレが後で大変なことに…)

賞品は1位がティラノサウルスメダル、2位がいつもお世話になっているKM FRUITS JAPANのぶどう(めちゃくちゃ甘い)、3位も、いつもお世話になっている笠原園芸さんの野菜セット。参加賞はコミュニティコムさんにご提供いただいたサツマイモと、十色さんの里芋、各種とうがらし、とうがらし調味料など。見沼田んぼの美味しいものがいっぱいです。

当日はアクシデントがいっぱい!

色々シミュレーションしてはみたものの、当日はアクシデント続出でした。

朝、まさかの大雨。アメダスでは開始時間までに止む見込みでしたが、なにしろ会場は田んぼです。ぬかるんだらアウト。祈るような気持ちで雨の中でテントを設営していると・・・ようやく雨が止みました!

ようやく晴れた

テント設営が終わり、よっしゃーやるぞー! と、ティラノサウルススーツのジッパーを上げたところ、あれ?? 
スライダー(つまむところ)がとれてしまった!!
これでは1回脱いだらもう着られません。慌てて直そうとしたのですが、みんなティラノサウルスだから不器用で直せねえ!
仕方なく、両面テープで応急処置です。

私は駐車場誘導係で、ティラノサウルス姿で道路に立っていたのですが、まあ、通る車、通る車みんな二度見するよね。参加者はめっちゃ楽しそうな表情で駐車場に入ってきます。気合が入りすぎて、駐車場からティラノサウルス姿で田んぼに向かう人も。盛り上がってまいりました!

まずは選手宣誓。なんと家族全員で参加してくれた方がいらしたので、お子さんに選手宣誓をお願いしました。運動会感が出てきたよ!

田んぼでの開催と言うことで困ったのは、音楽です。
ラジオ体操や、運動会風のBGMを流そうと思ったのですが、田んぼは電源がないのでスピーカーが使えない。普段のイベントではメガホン(拡声器)を使っているのですが、会場に響き渡るほどの音量は出せない。
ブルートゥースの大型ラジオ&プレーヤーを持っている農家さんにお借りして、YOUTUBEのラジオ体操音楽を流しました。(でも、あんまり聞こえなかった!)
ラジオ体操の間、ティラノサウルスが動くたびに「ガササササ・・・」と着ぐるみがこすれる音が響き渡る。シュールですね。

ラジオ体操シーン

当日の進行は十色メンバーの松葉さんが上手に進行してくれました。さすが、いつも大人数のイベントをこなしているだけあって、うまく盛り上げてくれます。頼もしい! 

ガチで走るみなさん

当日の進行で特に混乱したのは順位。1,2,3位まで確認して表彰するのですが、紙で作ったゼッケンがラジオ体操であちこち動かしたために、かなりはがれてしまいました。(紙ではなく、シール付きの不織布などに印刷すれば良かったですね)
順位確認のスタッフはいたのですが、ゴールすると、みんな恐竜だから見分けがつかない! すぐに順位カードを渡すなど、きちんと準備をしておくべきでした。

人数の多い「成獣オスの部」「成獣メスの部」は予選と決勝を行いました。みんな、思ったより走るのが早い。ガチだ!
部門ごとの表彰式では、それぞれ好きな恐竜名をつけてもらっていたので、恐竜名で表彰です。ちなみに私の妹も参加したのですが、恐竜名は「トリケラドブス」でした。(みんなから「センスが一緒」と言われました)

恐竜から恐竜への表彰

でも楽しかった! またやりたい!

当日は2時間のイベントを予定していたのですが、思ったより進行が早く、時間が余ったのでなぜか「フォークダンス」をやることに。
(これもかなり面白い光景でした)
「ジェンカ」をやったら、全員息切れして大変でした(走るより疲れた)

ちょっと宗教儀式っぽい

最後に進行の松葉さんから参加者の皆さんに感想インタビュー。1人参加のかたも家族参加のかたも、みなさん非常に楽しんでくださったようで安心しました。付き添いで来た方も「来年は着ぐるみで参加します!」と言ってくださったり。

今後の改善点はたくさんありましたが、運営スタッフの皆さんも楽しんでくれて、「次は冬にやろうね!」と盛り上がりました。
ティラノサウルススーツは結構暑いので、真夏より冬のほうが良さそうですね。最近、各地でティラノサウルスレースが開催されているようなので、今後レース開催する方のご参考になれば幸いです。




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