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「自腹」で学習したことが将来の自分につながる

リッカ・コンサルティングのフクダです。
今日は「自腹」のお話。

知り合いからも、ちゃんと買っています

農業や飲食に関わる仕事をしていると、いつも「タダ」で商品をいただいたり、食事していると見られることがあります。
私は基本的に、知り合いであっても「自腹」で農産物や食品を買いますし、食事も当然、正規の代金をお支払いします。

よく、農家さんからは「言ってくれればタダであげるのに」と言われますし、ご厚意でおすそ分けをいただくこともありますが、できるだけ定価で購入します。その理由は「お客さん側の目線」を見失わないためです。

参考になりそうなものはとりあえず買う

外出先、出張先などでも、自分が関わっている商品やジャンルで気になるお店、類似商品があると、できるだけ立ち寄って買います。

自分で商品を買わないと、お客さんの「値ごろ感」「他の商品との比較」について鈍感になってしまうことがあるのです。米農家で「自分が作ったお米しか食べない」「米を買ったことがない」という人がたまにいますが、そういう人は「自分のお米より高いお米は、何がどう違うのか」を理解できないのです。

オゴリの食事は身につかない

若い頃、上司の随行やお取引先の接待などで、高級飲食店に連れて行っていただくことがありました。自分のお給料ではとても行けないようなお店にも連れて行っていただいたのですが、今考えると、どこでどんなものを食べたか、どんな味だったか、ほとんど覚えていないのです。

それよりも自分で興味を持って、安いお店を探して食べ歩いたり、たまに奮発して評判の良いお店に行った記憶のほうが、お料理や接客、お店の印象など、ずっと鮮明に残っています。自分が支払う立場になると、目線が全く変わってくるものだと感じました。
30代、40代の頃はお給料の半分近くを飲食費に充てて、1000軒以上の飲食店を食べ歩いていました。
私は今、飲食店向けのコンサルティングのお仕事もしていますが、飲食店を見る目は、この膨大な「自腹飲食」で培われたと思っています。

経費の研修・学習は、やらされ感がつきまとう

サラリーマン時代は会社でよく研修を受けました。お給料を貰って、研修の費用も払って貰って受ける研修って、なんであんなにつまらないんでしょうね。会社も無駄なコストを払っていたと思います。

出張も同じだと感じました。会社の経費で国内・海外の出張に行って、見聞が広まったようなつもりでいたのですが、自腹であちこち行ってみて得られるものの方が、遥かに大きいと感じました。所詮は「アゴアシ代他人持ち」での移動なのです。

私が今まで受けた中で転機になった研修は、最初に働いていた出版関係の会社で「1級販売士」の内容を噛み砕いた研修でした。
当時、書店向けの営業職をしていた私は「あれ? 仕事に役に立ちそうじゃん」と思い、数カ月後に自腹で勉強した1級販売士に合格、「もう少し頑張れば中小企業診断士が取れるよ」と言われ、これも自腹で中小企業診断士の勉強を始めました。

自腹の学習は、「元を取ろう」という意識が働く

私は以前の職場で、創業者向けのセミナーを企画していました。
公的機関が主催なので、有料のセミナーもあれば無料のセミナーもあります。同じような内容で有料・無料を両方開催してみてわかったのは、
「無料セミナーの方が当然応募者が多いが、ドタキャン率が高い」
「有料セミナーの方が受講者の質が高い。宿題もちゃんとやってくる」
ということ。
これは講師の質や内容など関係なく、有料のほうが「お金をかけたのだから、元をとろう」という前向きな意識が働くせいでしょう。

私自身も、タダで受ける会社のセミナーよりも、自分でお金を出して勉強する資格や学習のほうが(誰に強制されたわけでもないのに)熱心に続けられました。これだけの時間と費用をかけたのだから、なんとかして使いこなしてやろう、と思うのです。

「学習用」の本・情報の購入は惜しみなく

同じように、ここ数年は学習用の本や情報を惜しみなく買うようになりました。
つくづく本って、最も費用対効果の高い学習手段だと思います。1回のセミナーで何万円もとるような有名な先生のノウハウも学べますし、必要なときに必要な情報がまとめて手に取れるのですから。また、私は本にガンガン書き込みをしたり気に入ったページを折り曲げるので、リアル本の購入一択です。
ネットから得られる情報は玉石混交なので、信頼できる有料のメールマガジンやデータを有料で購入しています。

自腹での失敗も宝

自腹での失敗も沢山あります。
中小企業診断士の2次試験は3回落ちましたし、去年は6万円以上払って受けた某試験に落ちました(勉強不足!)
飲食店の「ハズレ」、食品開発の参考に買った商品がとんでもなくマズかった、なんてことは日常茶飯事です。本も買ってみたけれど思ったより役に立たなかったこともあります。
独立してからは全てが自腹ですから、日々失敗、それでも何かが自分に残ります。自腹と失敗、これからも続けていきます。



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