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受験当日、3年の先生は休暇を取っちゃダメ!@教師のバトン

こんばんは。
全国各地で公立高校の一般入試が始まったところが多いかと思います。

全国の中3担任の先生方、大変お疲れ様です…。
進路関係の事務と年度末の仕事が重なって、地獄の日々を乗り越えるパワー、尊敬します。

ところで、先生方にお聞きしたいことがあります。
勤務校で、「○○な先生は○○すべき」という謎文化は存在しますか?

私は幸い、初任校が離島だったり2校目が若い先生だらけだったりしてあまりそういった謎文化には遭遇していません。

XやInstagramでよく見かけるものとして

  • 初任の先生は誰よりも早く出勤しなければならない。

  • 職員室の掃除やごみ捨ては全部若手の先生の仕事。

  • 退勤する前には先生全員に「なにか手伝うことはありませんか?」と伺った上で何もないことを確認してから帰らなければならない。

など、今こうして書いてるだけでも震えちゃうような恐ろしい文化が存在する学校もあるようです。

幸運すぎてそんな文化に触れてこなかった私。
しかし、今日まさに、「○○な先生は○○すべきなんですよ」と言われる出来事があったので、そのことについてお話したいと思います。

■「3年の先生は受験当日、休暇を取っちゃダメなんですよ。」

□今日の出来事

今日は、公立高校の一般入試の日。
それと同時に、息子の保育参観の日でした。

学校自体は学年末考査で午前授業。保育参観に行ってくるのに1年で一番都合がいい日だったので、普通に午後休暇を取る予定でした。

前日に学級主任に休暇を取る旨を報告したときは「いいよ〜☆」という反応。
穏便に保育参観に行けると信じて疑いませんでした。

しかし!当日の午前中にその出来事がありました。

昨年度3年生の担任をしていた先生が私に話しかけてきました。

「今日の休暇って、お子さん関係ですか?」
「ええ、そうですけど。」
「今日って、高校受験の日ですよね。」

私、冷や汗ダバー。なぜなら、3年生の担任だから!

「もし受験先から問い合わせがあったときの対応って、もう1人の3年生の担任と共有できていますか?」

「えっと…。」(メンタルチキンなのですぐ黙る)

「それ、共有しないまま帰るのはまずいんじゃないですか?」

確かに、受験先から問い合わせがあったときの対応を事前に共有しておく必要はありました。
それは完全に私の落ち度です。

その先生は、続けてこう言いました。

「あのね、本来は3年生の担任は、受験当日いつ問い合わせが来るかわからないから休暇は取らないんです。」

????????
今更保育参観の予定を変えられない!
やばいじゃん!!!

私の頭の中は完全にパニックです。
(ちなみにこの言葉で一日中パニックになり、使い物にならないポンコツと化してしまいました。)

今すぐ、目の前にいたもう1人の3年生の担任に確認を取ることに。

「すみません。今日の受験の対応なのですが…。」

「大丈夫ですよ!僕、どうせ仕事終わらないし、2人いたって対応するのは1人ですから!」

快く対応を一手に引き受けてくれましたが、子持ちの私に気を遣った言葉なのではないかと不安が拭えない私。

しまいには、「休めるときに休んだ方がいいですよ!」と笑顔で言ってくださり、そこまで気遣ってくださるならば…と、彼に甘えることにしました。

□やはり不安は拭えないチキンな私

「本来は3年生の担任は、受験当日いつ問い合わせが来るかわからないから休暇は取らないんです。」

授業をしていても、給食準備をしていても、下校指導していても、この言葉がずっと頭から離れませんでした。
しまいにはケアレスミスを連発するし。うわーん!

あまりに不安すぎたので、定年退職済のベテラン先生(元ワーママ)に相談してみることにしました。

「今日、高校受験なのに休暇を取って大丈夫でしょつか?息子の保育参観があるんです。」

「朝の時点で問い合わせがなかったから大丈夫だと思うわよ!」
「それより、子どもの行事は優先しなきゃ!私なんて保育園の運動会を見に行けなかったこと、いまだに息子からネチネチ言われるんだから!」
「もしあなたが帰ってから問い合わせがきても、私対応できるから安心して!」

なんとも心強いお言葉。
この先生には何度も助けられているのですが、一緒の職員室で本当に良かった!と心の底から思いました。

休暇を取ることに申し訳なさを感じつつも、この言葉に救われて気持ちが楽になりました。

□そして、退勤の時

そうこうしているうちに学校を出る時間になったので、休暇を申請して帰ることにしました。

高校受験当日だから、管理職になにか言われるかなとビクビクしながら休暇簿を提出しました。

「こんなときに大変申し訳ございません。息子の保育参観があるので休暇を取らせていただきます。」
※この世の終わりみたいな顔をしていたと思う

「ん?受験のこと?もう大丈夫でしょ!」
「お子さんのことだし問題ないよ」

副校長先生の反応があっさりしすぎていて、呆気に取られちゃいました。
彼女も現役ワーママだからというのもあるのかもしれません。

□結末

そして、もう1人の3年生の担任にお詫びを入れてから帰ることに。

「申し訳ございません。これにて失礼致します。」

「大丈夫ですよ。僕もこれから帰るんで。」

私はどこまでも幸運です。

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