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人間(自分)らしく歩む道を知りたくて〜2024年の朝ドラから

今は生成AIですぐに答えを導いてくれる。
それは、生きていくために生まれてくる疑問や課題解決のピース合わせの様。

でも、生き方を決めるのは自分、
振り返ると自分(私)はどうだったろう?

一生懸命にやった気がするけど、人(知)を残すことはできただろうか?そんな何処かで聞く様なことにとらわれて、人間(自分)らしく生きることはできただろうか?


この問いと言葉の意味を知りたくて色々と本を求めていたら、「一日一生」という本に出会った。
希望に満ち溢れた、できない事などない、怖いもの知らずだった頃には目に止めることのなかった本。


「千日回峰行」という言葉はテレビか何かで聞いたことがあった。

約七年間をかけて比叡山山中を1000日間、回峰巡拝する。
700日の回峰行が終われば、今度は断食し不眠不で10万回真言を唱え、七年間で歩く行程は四万キロ近く(地球一周分)だそうだ。

尋常じゃないこの修行を2回もやった人だった。


その天台宗大阿闍梨の酒井雄哉がいっていた。

大事なのは、人からすごいと言われることじゃない。(中略)
大事なのは、今の自分の姿をありのままにとらえて、命の続く限り、本当の自分の人生を生きることなんだな。

朝日新聞出版:一日一生   

自分も一人前に同じようなことを教わってきたはずだったし、何度も聞いてきた言葉だったし、音楽の世界だって今なお唄い続けられるテーマでいる。

それは簡単には答えが出てこないこと。
だから、不安になったり、ひとり孤立した気持ちになったり、半信半疑になったり、後悔したりする。

それでもなお、答えを一生問い続ける。
それでいい。大阿闍梨はそう言う。

哲学者三木清はこの様に言葉に残していた。

出発点が旅であるのではない。到達点が旅であるのでもない。旅は絶えず過程である。

三木清 人生論ノートより

どちらも自分の道を歩いて行くことを教えてくれる。
意思も弱く、諦めもはやい自分には、なかなか実現しがたい道。
スポーツや芸術の世界に生きる人たちの物語は感動し易いかも知れないけど、来年の朝ドラの主人公になった日本初の女性弁護士三淵嘉子さんの使命感を全うしようとする姿は、大阿闍梨や哲学者が言っていた言葉の意味を教えてくれるかもしれない。

またひとつ、人生への問いが続くはず。

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