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あるといい "あれ"

フィンランドに来るまで
「絶対にいらない」と思っていたけど

こっちに来てから「やっぱりいる…」って
なったもの。

“自転車” です。

短い夏の間でしか乗れないから、と
とりあえず3年住む予定だから、と
自分には必要ないと思っていましたが

ここにきてすぐ、みんなから何回も
「自転車は買わないの?」と言われていました。

なんで自転車が必要になったのか、
そして買うまでの流れ、費用、管理などを
紹介します。



自転車がいる理由

住む都市にもよりますが、ラハティの場合、
駅からショッピングモールがあるシティーセンター、
大学、各スーパー、アパートが並ぶエリアなど、
一つ一つが大体徒歩20~40分ほど離れています。

最初は「歩いたほうが運動になるし」と
どこへ行くにも徒歩でしたが、

買い物に行って荷物が多い時、
(とくに生活用品が揃うまでの最初の一か月)や
ちょっとスーパーに行きたい時など、
やっぱり自転車があったほうが
楽なんじゃないかと感じることがよくありました。

ちなみにラハティ市内のバスは、
一回の乗車料金が
「2.6ユーロ=約405円(現在のレート156円/1€換算)」と
あまり良心的ではありません。

それなら自転車を買って、
短い夏の期間でも3年使えれば
その方がお得だと気づきました。

ラハティのバスに関しては、学生割がきくのは「Season ticket」のみです。
30日・90日・180日…と期間は選べますが、例えば30日の場合、普通料金は59.8€、学生はその30%オフ「=41.9€(約6500円)」と、通学などで頻繁に使わない限り少しもったいない気がしました。そのため、夏休み期間は自転車を使い、自転車が使えない冬の期間はそのチケットでバスを利用することにしました。


購入の流れ

友人におすすめしてもらった
Tori (フィンランドのフリマアプリ)から
購入しました。

フィンランド語ですが
Google翻訳で英語で利用できます

フリマアプリ、ときくと難しそうに感じますが、
やってみると簡単でした。

自分の住む地域とカテゴリーを選択して、
気になった自転車を見つけたら、
持ち主にメッセージを送ります。

そのとき
 ・試し乗りができるかどうか
 ・支払い方法
の2点を英語で聞きました。

ちなみに、最初に送った相手からは全く返信がかえってこず(Toriを見てないのか英語だったからかは分かりませんが)諦めて違う自転車にしたところ、2人目の方はとってもフレンドリーで親切な方でした。返信がかえってこない場合は早々に諦めて他を探すと良いと思います◎

その後日程と場所を決めて、
当日試し乗りをさせてもらいました。
その時は自転車自体に問題なく、
ロックとライト付きだったのもあり
その場で購入しました。

注意点
・サドルの高さと硬さ
 28インチで女性用(私の身長は167㎝)だったのですが、サドルを一番低くしてもらっても足がぎりぎり届く感じでした。またサドル自体が細くて硬く、長距離を乗ると結構お尻がしんどいです。クッション付きのカバーを買うか、もともとのサドルが自分に合うかの確認が必要です。(ちなみにクッション付きのカバーを買ったところ、その分の厚さでサドルがさらに高くなり、結果的に足が届かなくなりました笑 クッションは諦めて今はそのままなんとか乗っています)
・変なブレーキ
 フィンランドの自転車にはよくあるそうなのですが、ブレーキがペダルについています。私の自転車の場合、前タイヤのブレーキは右ハンドルのみ付いていて(左ハンドルにはブレーキ無し)後ろのタイヤはペダルを後ろ漕ぎすることでブレーキがかかります。乗れないことはないのですが慣れるまで注意が必要です。


費用

Toriで購入した自転車は、
「140ユーロ =約22,000円(現在のレート156円/1€)」
でした。

それに加えて、Prismaで
 ・ヘルメット 50€
 ・2つ目のロック 40€
 ・サドルカバー(クッション付き) 15€
を購入し、

合計で「245ユーロ =約38,000円」でした。

新品をPrismaで購入した場合、
最安値は自転車一台 「379ユーロ」と結構高いです。


ラハティは自転車に優しい街?

2021年、ラハティはフィンランドで初めて
「European Green Capital 2021」を受賞しました。
そのこともあってか、
環境に優しい交通手段とされる自転車は
快適に利用できるように整備されています。

例えば、シティーセンター付近には
自転車専用道路が必ずあり、
それ以外のエリアでも道幅が広くとられていて
自転車が走行しやすいようになっています。

手前が歩行者、奥が自転車用
道も綺麗に舗装されていて
ガタガタしていないのも嬉しい

また、至る所に駐輪場が用意されています。
今まで市内を散策していて
「あー自転車止めるスタンド置いてないなぁ」と
感じたことは一度もありません。

とくにラハティ駅には
「Bikeep」という駐輪場が設置されていて、
(フィンランドではエスポー/ラハティのみ)

アプリを使って、無料で!
自転車にロックがかけられます◎

こんな感じ
(上記 bikeep website より)

唯一不便なこと

「無料の空気入れスポット」が無いことです。

日本ではたまに自転車屋さんや
スーパーに空気入れが置いてあって、
誰でも無料で使えるところがありますが、
ラハティにはありません…

タイヤに空気を入れるには
自分で空気入れをスーパーで買うか、
自転車屋さんで有料で入れてもらうしかないようです。


他の交通オプション

個人的には自転車を買ってとても満足していますが、
どうしてもいらない、
または1年未満の滞在予定、という方は、
他にも便利な移動手段があります。

■ シティーバイク

私は使用したことはないのですが、
街中で「Mankeli」というシティーバイクを
よく見かけます。
坂が意外と多いラハティで「電動自転車」は羨ましい…

シティーセンターや大学キャンパス、住宅街エリアに
駐輪スポットがあります

■ 電動スクーター

「TIER(シェア電動スクーター)」もたくさんあります。

ただ料金が高く、スーパーに行こうと15分使ってみると
4.64ユーロ(=約700円)かかったので
正直リピは無いです…

若い子たちはよく使ってるのを見かけます

ハンドルの近くにスマホスタンドがあり、
ナビ・駐輪スポットが見れて便利です
ほとんどの道ですぐ見つかる
(集合体恐怖症の方ごめんなさい…)

あと思ってたよりスピードが出るので
注意が必要かも。


盗難防止策

フィンランドでは
「日本のビニ傘並みに自転車が盗まれる」と
いうのを聞いてから、
できる限りの盗難対策はするようにしています。

ロックは、買ったときに付けてくれていたものに加えて
スーパーで一番高い頑丈なものを買いました。

駐輪場に止める時は、
5分くらいの短い時間でも
スタンドと自転車にロックを巻き付けて、
(見かけだけでも頑丈そうに見せたい)
効果はあるのかは分かりませんが
端っこよりもなるべく人目につく方に
止めるようにしています。

また、自転車用ライトやカゴも
結束バンドでぐるぐる巻きつけて
(切られたらおしまいですが)
さっと盗られないようにしています。


自転車屋さんに行ってみた

Toriで自転車を買って早々、
乗っていると鳥の鳴き声のような
音が鳴りだしました。

だんだん音が大きくなり、
チェーンを確認してみましたが問題はなさそう。
しかも同じタイミングで
タイヤの空気も減ってきたため、
ラハティ市内の自転車屋さんに行ってみることにしました。

Googleレビューが良いお店で、店舗は小さめでした。店主の見た目と内装がいかつくて最初はびびりましたが、話すととても優しい方で安心。自転車屋さんは生徒割がきくところが多いみたいなので、お会計の時に聞くと◎

音の原因は、ネジのゆるみでした。
しっかり締めてもらい、
タイヤの空気も入れてもらったところ、
料金は「30ユーロ(=約4,700円)」でした。

タイヤの空気は店主いわく
「一度入れたらこの夏はずっともつ」と自信満々に言うので
本当かどうか様子を見ようと思います。


追記 ー 2023.8.23:

その後、タイヤの空気はすぐに抜けました笑
(なんとなくそんな気はしてた)
今は、Prismaで買った一番安い空気入れを使っています。

7ユーロ =1,085円
(155円/1€ 換算)

⚠ 注意点
日本の自転車と違い、前と後ろでタイヤのバルブが違います。
前は、英式(ママチャリと一緒)
後ろは、仏式(ロードバイクに多い)です。

英式
日本でよく見るやつ
仏式
こいつが厄介だった

ここで買う大体の空気入れには、両方に対応したポンプが付いてるかと思います。正しいバルブに正しいポンプが入っているか・とくに仏式の空気の入れ方についてはネットに解説がたくさんあるので確認してみて下さい。

私は最初それが分からず、一人で約一時間弱、アパートの駐輪場で空気入れと格闘していました。同じ失敗はしないで…


まさか自分がフィンランドで
自転車を買うなんて思っていませんでしたが、
今は自転車の無い生活が想像できないくらい
買ってよかったと満足しています。

とくに最初の一か月は
住所の登録や生活雑貨の買い出しなど
出かけることが多く、
自転車があるだけで利便性がかなり違いました。

留学前は全然知らなかったため、
これから来る方の参考になればと
今回投稿にしてみました。

質問などあればいつでもコメント欄にお願いします☺︎


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