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【フィンランド 大学留学】デザイン科の入試課題って?

今回は、
フィンランドの大学(BA/デザイン科)の入学試験
「Preliminary assignments」について書きます。

実際に提出した課題は添付しませんが、
気を付けた点などを
なるべく客観的に書こうと思います。

これから受験される方の
参考になれば嬉しいです☺︎

私が出願したのは下記の2コースになります。
【 2022年度 - BA 1月出願 】
□ LAB UAS __LAB応用科学大学
 - Packaging and Brand Design
□ Aalto University __アアルト大学
 - Bachelor's Programme in Design

全体の流れは
ここにまとめています👇


LAB University of Applied Sciences

上記が、LABの課題が発表されるリンクです。
2022年の問題はこの3つでした。

1のMotivation Letterは、一般的なエッセイ形式で
聞かれていることをそのまま書いたので省略します。

□ Drawing: Minimalist Survival Kit

この課題は、
「急いで家を出ないといけないとき、
自分は何をもっていくか?」
を考えました。

よくカバンに入れているものや
大事にしているものなど色々あると思います。

SDS (Scandinavian Design School) の先生からは、
「Composition (構成)」
重要だとアドバイスをもらいました。

いくつかある「もの」を
どう配置するか。

それをどうやって
分かりやすく伝えるか。

色が使えず白黒のみなので、
構成が大きなポイントになると思います。

□ Prototyping: Sustainable Green Food 

これはめっちゃ悩みました。
一次の中で一番時間かかったかも…

大事にした点は
「製品のライフサイクル」です。

そのプロダクトを使って
キッチンでどんなハーブを育てて、
どんな使い方をして、
料理に使った後、もう一度
そこにハーブを植えられるか、

環境に負荷がかからない形で
廃棄/リサイクルできるのか。

実際に、自分の家のキッチンで
使うことも想定して考えました。

単に見た目がいいものだと、
課題の意図に沿いません。。
(自分の最初のアイデアがそうで、
厳しいフィードバックをもらいました笑)

またプロトタイプだけでなく、
内容がよく伝わるDrawingも大切です。

私の場合は、友達に客観的に見てもらって、
分かりやすいかどうかを聞きました。


□ Application Exams | 二次試験

一次を通過すると
3日間の二次試験に進めます。

LABが内容を公式に発表していないので
具体的には載せないでおこうと思うのですが、
一次とあまり変わりません。

ただ、1日のうちに課題を仕上げて提出、など
制作時間が短いです。
面接に関しては、zoomで15分程でした。

その他のLABのデザイン学科の試験については
下記から見ることができます。


Aalto University

アアルト大学の課題については
上記のサイトに全て書かれています。

22年度はこんな感じでした。

ダークモード読みにくいかも(笑)


□ Assignment 1: How design influences the world

質問は何回も見返して、
書いている内容と聞かれてることが一致しているか
確認するのが重要です。

具体的な問題提起から
少しずつ視野を広げていくと
書きやすいと思います。

質問はシンプルですが、
このエッセイを書いたことで自分のデザインに対する
考え方がまとまった気がしました。


□ Assignment 2: Visual and emotional impact

この課題は
ニュースを選んでコンセプトを作り、
「見る人の心を動かすメッセージ」を
どう視覚的に伝えるか、が問われています。

課題を作り始めたときは、
1枚のポスターで
「見る人を惹きつける」
「メッセージを真っすぐに伝える」

ことを意識して工夫しました。

また、答えが簡単に想像できそうなもの
(例えば環境問題に対して
溶けている氷や汚染された空気など)
だとありがちなものになってしまいます…

なるべく興味のある分野に絞って、
伝えたいことを明確にしてから
作っていくと良いと思います。

個人的には、マクドナルドの広告がすごく好きで、
見たときの印象や伝え方を
参考にしていました。


□ Assignment 3: Non-representative sculpture

これが一番苦手な課題でした(笑)

造形など3D-thinkingの分野では、
一方面だけでなく、
「多方面からみて面白さがあること、
深みがあること」が大切だと思います。

また私の場合は、
提出するpdfに、作品完成までのアイデアのスケッチや
失敗した形、思うようにいかなかった表現など
(苦手なだけにいっぱいありました笑)
の写真も添付しました。

「制作プロセス」はデザインにおいて
重要な部分だと思います。


□ Intake assignments | 二次試験

LABと同じくアアルト大学も
一次を通過すると二次の課題が送られてきます。
アアルト大学は過去の課題を公表していて、
二次課題も、ここから見れます(3,4ページ目)

期間は2週間ありますが
苦手な造形の課題もあり、時間配分が大変でした。

面接は二次試験の1ヶ月後にメールが来て、
勝手に日付が決められます(笑)
(5月前半は予定を空けたほうがいいと思います)
zoomで15分くらいでした。

また、これまでの過去問は
下記のリンクに載っています。


ポイント

制作期間中に思ったことがあったので
3つに分けて書こうと思います。

  1. まず作る!とりあえず作る

    大体、最初のアイデアは上手くいきません…
    だから思いついたアイデアはすぐに形にして、
    簡単でいいから2個目3個目と作っていく。
    そして周りの人や予備校の先生に
    フィードバックをもらう。
    そのあとすぐにまた改善する。
    これを繰り返すのが大切だと感じました。

    私は1つ目のアイデアに
    時間をかけることが多く、
    修正/改善していくための
    余裕がなくなっていくときがありました。

  2. 自分1人で考えない

    これは何回も痛感しました。
    1人でずっと作ってると、
    一つのアイデアに執着してしまって、
    結局何の項目も満たしてない
    モノが出来上がります(笑)

    家族や友達にこまめに見てもらうだけでも
    全然違います!

  3. 📤 “Think outside the box” 

    大学の先生がいつもよく言ってる言葉です。
    柔軟に、creativeに、
    枠にとらわれないように考えてみてください。


長くなりましたが、
入試のデザイン課題について
まとめてみました。

複数に出願すると
受験期間が重なったり、長くなったりと
大変なこともありますが、
(私の場合、合計6か月でした…笑)
色んな課題をこなすにつれて、
自分の得意/不得意な分野が分かるようになってきました。

常に時間に追われ、緊張や不安もありましたが、
最後までやりきった達成感と
自分のベストを尽くせたのではないかと思います。

何よりデザインを嫌いにならなくてよかったと
思います(笑)

分からないところや質問があったら
いつでもコメントしてください!

わか

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